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2022.08.25
【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) Sigur Rósとキャータン・スヴェインソンを語る「Room H」 -2022.08.24-
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本 大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
(森山):8月24日ということで、もうすぐ我々odolが出演するLocal Green Festivalというフェスが横浜で開催されるのですが、ただ今絶賛準備中です。昨年メンバーが脱退してから新しいodolとして約1年間活動してきたわけですけれども、このLocal Green Festivalでは、今回初の新しい編成での演奏を予定しております。ギターに岡田拓郎さんと細井徳太郎さんというお2人、そしてドラムが澤村一平さんという6人体制でステージに乗るという、前からのファンの方にとってはちょっと熱い展開となっています。6人体制で活動していた時期もありましたので、久しぶりの6人体制でLocal Green Festivalに出演できるということで、ぜひ来られる皆さんは楽しみにしていてくれたら嬉しいなと思っております。
さらに新しい作品に向けての新曲制作も順調に進んでおりまして、結構メンバーの中では出揃ってきたかなというところで、いい曲もたくさん出来ておりますので、早く皆さんにも聴いていただきたいなと思っております。
ここからは@リビングルーム。最近僕がハッとしたことと、今聴いてもらいたい音楽についてお話しする時間です。ということなのですが、実は以前宇多田ヒカルさんの特集の回がありましたよね。そのときにソフィアンにゲスト出演してもらったんですけれど、ソフィアンの宇多田愛の深さもあり話が尽きなく、予想以上に話が盛り上がって、その日に収録していたもののオンエアできていなかった@リビングルームのコーナーがありまして...。
その次の回とかで出そうと思っていたんですけれども、毎回僕の話が長すぎて、入れ込む時間がなかったということで、もう何ヶ月越しかわかんないですけど、ようやくそれをお届けできるので、数ヶ月前の僕の選曲を楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。それでは@リビングルームのコーナーどうぞ。
続いては宅録コーナー。@レコーディングルーム。Room "H"の住人が弾き語りや宅録で何か1曲収録してきて、皆さんに聴いていただこうという時間です。
本日は本当に限られた人しかまだ聴いたことのない僕たちのデモがあります。以前、なんでもない平日の昼間にゲリラでInstagramライブ配信を、僕とソフィアンでお届けしたんですけれども、そこで少し流したことのあるデモがありまして、それを本日はお送りしたいなと思って持ってきました。次の作品をいろいろ作っていると冒頭でも話しましたけど、新曲と同時にRework Seriesというのも進めています。Rework Seriesというのは、僕たちがすでに発表している曲を現在の解釈でリアレンジだったり、リレコーディングであったり、リミックスだったりをして、もう一度リリースしようというシリーズです。それを新曲と同時に進めています。
結構前に「未来」という曲のReworkのデモバージョンも紹介したんですけれども、今回は「時間と距離と僕らの旅」という曲のReworkのデモバージョンを皆さんに聴いていただきたいなと思っております。これはあくまでデモバージョンですので、実際にリリースされるものはさらにグレードアップしてお届けできるとは思うのですが、ぜひこの今のデモを聴いていただきたいなと思います。
この曲の最終的な作業、残りのレコーディングだったり、ミックスやマスタリング作業みたいなものは、このオンエアより後にある予定ですので、もし何かリクエストがありましたら 、Twitterでつぶやいてみてくれると、もしかしたら僕たちがそれを受けて作業ができるかもしれないので、ぜひ率直な意見をお待ちしております。
ここからはお久しぶりのこのコーナーです。「今日の一枚」のお時間です。毎回1作品ピックアップさせて頂いて僕の視点でその魅力を語らせていただくというコーナーなのですが、このコーナーは毎回タイトルが変わっていっておりまして、本日もちょっと変えたいなと思います。今回は「今日のお一人」ということで、あるミュージシャンに着目してお話ししていきたいかなと思っております。
今日はSigur Rósについて少し話してみようかなと思います。なぜ今回Sigur Rósを選んだかといいますと、実は予定通りにいけば、ただいま来日中なんですね。
昨日の23日までが大阪のZEPP OSAKA BAYSIDEでの公演で、日付変わって本日25日と26日はガーデンシアターで東京公演が行われる予定となっています。もちろんコロナの状況でオンエア当日にどうなっているかというのは分かりませんけれども、無事に予定通り開催されていることを心から祈っております。なぜなら僕もチケット買っちゃっているからですね。いやー楽しみですね。開催されていてほしいです。
そういうタイミングなので、Sigur Rósについてなにか話そうかなと思った次第です。Sigur Rósというバンドを皆さんはどのくらいご存知ですか?大ファンだという方ももちろんいらっしゃれば、「何曲か知っている」とか「名前を聞いたことあるよ」というくらいの方もいらっしゃると思いますので、改めて簡単にプロフィールからご紹介したいと思います。
ヨンシーとゲオルグ、アウグストの3人によって1994年にアイスランドのレイキャヴィークで結成されたバンドです。1997年に『Von』というアルバムでデビュー。ボーカルのヨンシーとゲオルグ以外のメンバーが何度か入れ替わりながら現在まで活動している、ということです。
2000年以降、フェスも含めると、割と定期的に来日もしていたんですけれど、前回の2017年以降、少し間が空いて今回の来日ということになりました。
今回Sigur Rósをどういう観点で話そうかなと思っていたんですけれども、まず今回の来日、バンドとしては5年ぶりの来日になると。そして『Kveikur』というアルバムが2013年に作られているのですが、それ以来となる新作を現在制作中とのことです。さらに今回のライブでは既発曲も含め、新曲も披露する予定になっていて、ファンはすごく期待感の高まるようなニュース続きなのですが、最後にこういう風に書かれています。オリジナルメンバーであるヨンシーとゲオルグに加えて、バンドを離れていたキャータンという元メンバーが10年ぶりに復帰しツアーに参加することが決定した、ということで。これはファンにとってはかなり熱いんじゃないかと思っています。
このキャータンという元メンバーは、Sigur Rósにとってもすごく重要人物でもあります。もちろんバンドなので誰もが重要人物なのですが、このキャータンという方は長くSigur Rósにはいたんですけれども、ここ10年ほど離れていたので、今回復帰するということで、今日はこのキャータンにフォーカスを当てて、少しご紹介したいなと思います。
実は前年度のRoom "H"の最初の方の放送で一度だけキャータンを紹介していたことがあって、それはストリングスアレンジャーの回だったんですよね。今日の蔵出し@リビングルームとも少しリンクしているんですけれども、その回ではストリングスアレンジャーとしてキャータンというミュージシャンを紹介しました。彼はSigur Rósのキーボーディストとして紹介されがちなのですが、実際はキーボードだけでなくギターや管楽器などを演奏するマルチプレーヤーでして、レコーディングの方でも管楽器や弦楽器のアレンジ、オーケストレーションだったり、そういうことをSigur Rósの在籍中に手がけておりまして、Sigur Rósの中でもすごくマルチに活躍しているんですよ。
メンバーの中で唯一音楽教育を受けている人でもあり、例えるならRadioheadのジョニー・グリーンウッドみたいな立ち位置なのかなと思います。ということで、そんな側面が感じられるキャータンの音楽を今日は1つご紹介したいなと思います。
Sigur Rósを離れている約10年間はソロで映画音楽とかをたくさん作っていたんですね。今日ご紹介するのはソロ作品とはちょっと違うんですけれども、Gyda Valtysdottirというチェリストがいまして、その方とのコラボレーションでリリースされた楽曲です。Gyda Valtysdottirは、僕も大好きなmúmというバンドで、これもアイスランドのバンドですけども、そのバンドで初期に歌っていた人というか、むしろmúmを作った人ですね。múmを作り上げて、今は離れちゃったんですけども、そのGydaという方がいて、その人とのコラボレーションの曲をご紹介します。曲もいいですし、冒頭のピアノ、キャータンのピアノがすごくいいので、ぜひ聴いてみて欲しいなと思います。
アイスランドの皆さんのお名前って、やっぱ日本語には無い発音が多すぎて、なかなか読めないですよね(笑)。Sigur Rósの曲名とかもめちゃくちゃ読みづらいですよね。そういえばSigur Rós自体も実際は日本語読みのシガーロスとは違うみたいですね。
先ほどキャータンの作品を聴いていただいたんですけれども、繰り返しになりますがSigur Rósにとってキャータンという人の影響はすごく大きいんです。
Sigur Rósって作品ごとにすごく音楽性が変化するんですよ。それは時期によって変化してきたメンバーの影響も当然大きいわけで、初期からほとんどのアルバムをメンバーとして作ってきたキャータンの存在もまた、大きな影響を与えているんですね。キャータンは1998年から2013年まで、メンバーとして活動していました。
キャータンが入ってから最初にリリースした1999年の『アゲイティス・ビリュン』というアルバムで世界的に評価され始めて、その後も『( )』や『Takk...』などなど、とてもファンの多い素晴らしいアルバムをいくつも生み出します。
時期によってかなりサウンド感、音楽性というのが違いまして、ハードな時期もありますし、実験的な側面もあれば、ポップネスな一面も同時に持っているバンドなのですが、いわゆる一般的にSigur Rósっぽいと認識されている音楽というのはこのキャータンと共に生み出されている感がすごくあるんですね。代表曲みたいなものは、だいたいキャータンがいる時に作られていることが多いと思います。
そんな風に2013年までたくさんの名盤を生み出しながらやってきたんですが、脱退が発表されて、その年にキャータンなしで『Kveikur』というアルバムを作ったんですよ。そこからメンバーはいろいろとソロやバンドのサイドプロジェクトだったり、コラボレーションだったり、ツアーもあったり、様々活動していたのですが、アルバムは出していなかったんですね。その2013年の『Kveikur』以来のアルバムを今作っているということで、今年2022年なので、もうすぐ10年が経とうとしている訳ですよね。そんな時にキャータンとまた一緒にやりますみたいなことを、去年末ごろにInstagramで発表されていて。ワールドツアーもやっていましたけど、来日も発表されて、日本のファンは今すごくテンションが高まっているのではないでしょうか。
そんなキャータンと一緒にツアーを周り、新作も作っているというSigur Rósですが、もしかしたら当日券がでていたりするのかもしれないので、ぜひ気になった方は調べてみてくださいね。
くるり「Remember me」
The Beatles「She's Leaving Home」
Patrick Watson「Better in the Shade」
odol「時間と距離と僕らの旅 REWORK (デモバージョン)」
Kjartan Sveinsson, Gyda Valtysdottir, Aaron Roche, Julian Sartorius, Shahzad Ismaily「Liquidity」
Sigur Rós「Sæglópur」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
(森山):8月24日ということで、もうすぐ我々odolが出演するLocal Green Festivalというフェスが横浜で開催されるのですが、ただ今絶賛準備中です。昨年メンバーが脱退してから新しいodolとして約1年間活動してきたわけですけれども、このLocal Green Festivalでは、今回初の新しい編成での演奏を予定しております。ギターに岡田拓郎さんと細井徳太郎さんというお2人、そしてドラムが澤村一平さんという6人体制でステージに乗るという、前からのファンの方にとってはちょっと熱い展開となっています。6人体制で活動していた時期もありましたので、久しぶりの6人体制でLocal Green Festivalに出演できるということで、ぜひ来られる皆さんは楽しみにしていてくれたら嬉しいなと思っております。
さらに新しい作品に向けての新曲制作も順調に進んでおりまして、結構メンバーの中では出揃ってきたかなというところで、いい曲もたくさん出来ておりますので、早く皆さんにも聴いていただきたいなと思っております。
ストリングスが印象的な曲をセレクト!@リビングルーム
ここからは@リビングルーム。最近僕がハッとしたことと、今聴いてもらいたい音楽についてお話しする時間です。ということなのですが、実は以前宇多田ヒカルさんの特集の回がありましたよね。そのときにソフィアンにゲスト出演してもらったんですけれど、ソフィアンの宇多田愛の深さもあり話が尽きなく、予想以上に話が盛り上がって、その日に収録していたもののオンエアできていなかった@リビングルームのコーナーがありまして...。
その次の回とかで出そうと思っていたんですけれども、毎回僕の話が長すぎて、入れ込む時間がなかったということで、もう何ヶ月越しかわかんないですけど、ようやくそれをお届けできるので、数ヶ月前の僕の選曲を楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。それでは@リビングルームのコーナーどうぞ。
宇多田ヒカルさんの特集の回の記事はこちらから!
1曲目:くるり「Remember me」
まず1曲目に選んできたのが、くるりの「Remember me」という曲です。2013年にリリースされていますね。そんなに前なんですね。アルバム『THE PIER』が2014年というのにも、「そんなに経ったんだ...」とすごく驚いています。あのアルバム、本当に好きで、リリース当時は初回限定版の全曲のスコアが付いたものを買いました。そのスコアを見ながら、繰り返しアルバムを聴いていたのを思い出しますね。ちなみに今日の選曲というのは、この後3曲目にお送りするPatrick Watsonの新譜がリリースされていて、それを流したいというところから始まったんですけども、その曲のストリングスが凄く好きで、そんな感じでぼんやりと「ストリングスが印象的な曲を選ぼうかな」みたいな風に思っていて、それでふと思い出したのがこの曲だったんですよね。「Remember me」の冒頭のストリングスやチェロのフレーズも印象的で、曲も良くて、アルバムの中でも好きな曲の1つですね。オンエアでは、2曲目にThe Beatles「She's Leaving Home」、3曲目にPatrick Watson「Better in the Shade」を紹介!ぜひradikoタイムフリーでお聴きください!
odolのRework Seriesのデモ音源を公開!@レコーディングルーム
続いては宅録コーナー。@レコーディングルーム。Room "H"の住人が弾き語りや宅録で何か1曲収録してきて、皆さんに聴いていただこうという時間です。
本日は本当に限られた人しかまだ聴いたことのない僕たちのデモがあります。以前、なんでもない平日の昼間にゲリラでInstagramライブ配信を、僕とソフィアンでお届けしたんですけれども、そこで少し流したことのあるデモがありまして、それを本日はお送りしたいなと思って持ってきました。次の作品をいろいろ作っていると冒頭でも話しましたけど、新曲と同時にRework Seriesというのも進めています。Rework Seriesというのは、僕たちがすでに発表している曲を現在の解釈でリアレンジだったり、リレコーディングであったり、リミックスだったりをして、もう一度リリースしようというシリーズです。それを新曲と同時に進めています。
結構前に「未来」という曲のReworkのデモバージョンも紹介したんですけれども、今回は「時間と距離と僕らの旅」という曲のReworkのデモバージョンを皆さんに聴いていただきたいなと思っております。これはあくまでデモバージョンですので、実際にリリースされるものはさらにグレードアップしてお届けできるとは思うのですが、ぜひこの今のデモを聴いていただきたいなと思います。
「時間と距離と僕らの旅」のReworkのデモバージョンは、ぜひradikoタイムフリーでお聴きください!
この曲の最終的な作業、残りのレコーディングだったり、ミックスやマスタリング作業みたいなものは、このオンエアより後にある予定ですので、もし何かリクエストがありましたら 、Twitterでつぶやいてみてくれると、もしかしたら僕たちがそれを受けて作業ができるかもしれないので、ぜひ率直な意見をお待ちしております。
「今日の一枚」改め、「今日のお一人」:Sigur Rósのキャータン・スヴェインソンを紹介
ここからはお久しぶりのこのコーナーです。「今日の一枚」のお時間です。毎回1作品ピックアップさせて頂いて僕の視点でその魅力を語らせていただくというコーナーなのですが、このコーナーは毎回タイトルが変わっていっておりまして、本日もちょっと変えたいなと思います。今回は「今日のお一人」ということで、あるミュージシャンに着目してお話ししていきたいかなと思っております。
今日はSigur Rósについて少し話してみようかなと思います。なぜ今回Sigur Rósを選んだかといいますと、実は予定通りにいけば、ただいま来日中なんですね。
昨日の23日までが大阪のZEPP OSAKA BAYSIDEでの公演で、日付変わって本日25日と26日はガーデンシアターで東京公演が行われる予定となっています。もちろんコロナの状況でオンエア当日にどうなっているかというのは分かりませんけれども、無事に予定通り開催されていることを心から祈っております。なぜなら僕もチケット買っちゃっているからですね。いやー楽しみですね。開催されていてほしいです。
そういうタイミングなので、Sigur Rósについてなにか話そうかなと思った次第です。Sigur Rósというバンドを皆さんはどのくらいご存知ですか?大ファンだという方ももちろんいらっしゃれば、「何曲か知っている」とか「名前を聞いたことあるよ」というくらいの方もいらっしゃると思いますので、改めて簡単にプロフィールからご紹介したいと思います。
ヨンシーとゲオルグ、アウグストの3人によって1994年にアイスランドのレイキャヴィークで結成されたバンドです。1997年に『Von』というアルバムでデビュー。ボーカルのヨンシーとゲオルグ以外のメンバーが何度か入れ替わりながら現在まで活動している、ということです。
2000年以降、フェスも含めると、割と定期的に来日もしていたんですけれど、前回の2017年以降、少し間が空いて今回の来日ということになりました。
今回Sigur Rósをどういう観点で話そうかなと思っていたんですけれども、まず今回の来日、バンドとしては5年ぶりの来日になると。そして『Kveikur』というアルバムが2013年に作られているのですが、それ以来となる新作を現在制作中とのことです。さらに今回のライブでは既発曲も含め、新曲も披露する予定になっていて、ファンはすごく期待感の高まるようなニュース続きなのですが、最後にこういう風に書かれています。オリジナルメンバーであるヨンシーとゲオルグに加えて、バンドを離れていたキャータンという元メンバーが10年ぶりに復帰しツアーに参加することが決定した、ということで。これはファンにとってはかなり熱いんじゃないかと思っています。
このキャータンという元メンバーは、Sigur Rósにとってもすごく重要人物でもあります。もちろんバンドなので誰もが重要人物なのですが、このキャータンという方は長くSigur Rósにはいたんですけれども、ここ10年ほど離れていたので、今回復帰するということで、今日はこのキャータンにフォーカスを当てて、少しご紹介したいなと思います。
実は前年度のRoom "H"の最初の方の放送で一度だけキャータンを紹介していたことがあって、それはストリングスアレンジャーの回だったんですよね。今日の蔵出し@リビングルームとも少しリンクしているんですけれども、その回ではストリングスアレンジャーとしてキャータンというミュージシャンを紹介しました。彼はSigur Rósのキーボーディストとして紹介されがちなのですが、実際はキーボードだけでなくギターや管楽器などを演奏するマルチプレーヤーでして、レコーディングの方でも管楽器や弦楽器のアレンジ、オーケストレーションだったり、そういうことをSigur Rósの在籍中に手がけておりまして、Sigur Rósの中でもすごくマルチに活躍しているんですよ。
メンバーの中で唯一音楽教育を受けている人でもあり、例えるならRadioheadのジョニー・グリーンウッドみたいな立ち位置なのかなと思います。ということで、そんな側面が感じられるキャータンの音楽を今日は1つご紹介したいなと思います。
Sigur Rósを離れている約10年間はソロで映画音楽とかをたくさん作っていたんですね。今日ご紹介するのはソロ作品とはちょっと違うんですけれども、Gyda Valtysdottirというチェリストがいまして、その方とのコラボレーションでリリースされた楽曲です。Gyda Valtysdottirは、僕も大好きなmúmというバンドで、これもアイスランドのバンドですけども、そのバンドで初期に歌っていた人というか、むしろmúmを作った人ですね。múmを作り上げて、今は離れちゃったんですけども、そのGydaという方がいて、その人とのコラボレーションの曲をご紹介します。曲もいいですし、冒頭のピアノ、キャータンのピアノがすごくいいので、ぜひ聴いてみて欲しいなと思います。
アイスランドの皆さんのお名前って、やっぱ日本語には無い発音が多すぎて、なかなか読めないですよね(笑)。Sigur Rósの曲名とかもめちゃくちゃ読みづらいですよね。そういえばSigur Rós自体も実際は日本語読みのシガーロスとは違うみたいですね。
先ほどキャータンの作品を聴いていただいたんですけれども、繰り返しになりますがSigur Rósにとってキャータンという人の影響はすごく大きいんです。
Sigur Rósって作品ごとにすごく音楽性が変化するんですよ。それは時期によって変化してきたメンバーの影響も当然大きいわけで、初期からほとんどのアルバムをメンバーとして作ってきたキャータンの存在もまた、大きな影響を与えているんですね。キャータンは1998年から2013年まで、メンバーとして活動していました。
キャータンが入ってから最初にリリースした1999年の『アゲイティス・ビリュン』というアルバムで世界的に評価され始めて、その後も『( )』や『Takk...』などなど、とてもファンの多い素晴らしいアルバムをいくつも生み出します。
時期によってかなりサウンド感、音楽性というのが違いまして、ハードな時期もありますし、実験的な側面もあれば、ポップネスな一面も同時に持っているバンドなのですが、いわゆる一般的にSigur Rósっぽいと認識されている音楽というのはこのキャータンと共に生み出されている感がすごくあるんですね。代表曲みたいなものは、だいたいキャータンがいる時に作られていることが多いと思います。
そんな風に2013年までたくさんの名盤を生み出しながらやってきたんですが、脱退が発表されて、その年にキャータンなしで『Kveikur』というアルバムを作ったんですよ。そこからメンバーはいろいろとソロやバンドのサイドプロジェクトだったり、コラボレーションだったり、ツアーもあったり、様々活動していたのですが、アルバムは出していなかったんですね。その2013年の『Kveikur』以来のアルバムを今作っているということで、今年2022年なので、もうすぐ10年が経とうとしている訳ですよね。そんな時にキャータンとまた一緒にやりますみたいなことを、去年末ごろにInstagramで発表されていて。ワールドツアーもやっていましたけど、来日も発表されて、日本のファンは今すごくテンションが高まっているのではないでしょうか。
そんなキャータンと一緒にツアーを周り、新作も作っているというSigur Rósですが、もしかしたら当日券がでていたりするのかもしれないので、ぜひ気になった方は調べてみてくださいね。
Photo by Shaikh Sofian
8月24日(水) オンエア楽曲
odol「あの頃」くるり「Remember me」
The Beatles「She's Leaving Home」
Patrick Watson「Better in the Shade」
odol「時間と距離と僕らの旅 REWORK (デモバージョン)」
Kjartan Sveinsson, Gyda Valtysdottir, Aaron Roche, Julian Sartorius, Shahzad Ismaily「Liquidity」
Sigur Rós「Sæglópur」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama