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2022.08.15
〈ツマミになるグッドミュージック〉を奏でるバンド、YONA YONA WEEKENDERSのVo.磯野くん。自他共に認める大好物の"ラーメン"を音楽に例える連載企画「ラーメンから歌が聴こえる」が4月にMikikiで1度最終回を迎え、新たにSENSAで2ndシーズンがスタート!引き続き、各地のラーメンから聴こえてくる歌と共に紹介していく!
連日の鬱陶しい雨が止んだ、快晴の7月某日。茹だる様な暑さの中、僕は息子の好きな"シナぷしゅ"のグッズを購入するという重大任務を遂行するため、久しぶりに東京駅へとやって来た。一番街にあるキャラクターショップは、大きなスーツケースを持った観光客で賑わっている。
少し前まで僕は東京駅近くのオフィスを拠点に仕事をしていた。就業時間の殆どは外回りだったが、会議や商談資料の準備などがあれば嫌でも出社しなければならない。
あの独特の張り詰めた空気に、「調子はどうだ?」とプレッシャーをかけにデスクにやって来る上司・・・。オフィスに行く日は決まって気分が重かった。
出社時の唯一楽しみは、言わずもがなランチタイムのラーメン。東京ラーメンストリートは徒歩圏内だし、新橋や神田などのラーメン激戦区へもあっという間にアクセス出来てしまう好立地。とにかく1時間の昼休憩をめいいっぱい使おうと、何度も小遠征したものだ。
無事にシナぷしゅグッズを手に入れた僕は、当時を思い出しながら中央線に乗り込みお隣の駅神田へと向かう。ホームに降り立つと、熱気と湿り気を帯びた風がもわ〜んと吹き抜けた。こんな日はつけ麺や冷やしラーメンで涼しくなるよりも、辛さほとばしる一杯でもっともっと汗をかきたい・・・
と言うわけで今回訪れたのは、神田駅北口から徒歩30秒ほどの場所にある"ほうきぼし+"。2011年4月に赤羽にオープンした"ほうきぼし"の2号店だ。
まずは店外の券売機で看板メニューである汁なし坦々麺(900円)と味玉(100円)、更に大ライス(100円)の食券を購入。しかしあまりに暑すぎるので、しれっと缶ビール(350円)も買っておく。
キンキンに冷えたスーパードライを楽しんでいると、6・7分ほどで坦々麺が着丼した。
麺の上には肉味噌、小松菜、もやし、ナッツ、ベビースターの様な揚げ麺が乗っている。トッピングの味玉も加わり、個性的で賑やかなビジュアルだ。
麺の下に隠れるのは、山椒など8種のスパイスを使った秘伝のタレ。丼の底から躊躇なくかき混ぜると、食欲をそそるスパイスの香りが鼻を抜け、いよいよ空腹はピークに。
全てがしっかりと混ざり合ったところで、豪快にリフトアップし一気に啜る。
自家製の太麺はもちもちでタレがバッチリ絡み、大盛りにしとけば良かった・・・と後悔するほどの美味さ。タレはしっかり辛いが、それぞれのスパイスが主張し過ぎず、辛さ・痺れ・旨味が絶妙なバランス感でまとまっている。
坦々麺の肝となる肉味噌は甘めの味付けで、これまた麺に良く合う。そしてカリッとした食感のナッツと揚げ麺が良いアクセントになり、唯一無二の食感を演出する。
卓上のガーリックチップや酢で味変を楽しみながらあっという間に麺が無くなってしまった。
そしていよいよ最後のお楽しみ。具とタレの残った丼にライスをダイブし、しっかりとかき混ぜればシメの坦々ライスの完成だ。これも汁なしの醍醐味。
じんわりと心地の良い汗をかきながら、こちらも瞬く間に完食した。
坦々麺のホットな味わいを楽しめながら、上質にまとまったこちらの一杯から聴こえるのは、2013年にリリースされたYOUR SONG IS GOODの5thアルバム"OUT"だ。
YSIGは前身バンドのSCHOOL JACKETSを母体としたハードコア・パンク、エモから始まり、シカゴ音響系のインストと変貌を遂げ、最終的に"みんなで盛り上がる音楽が好き"とダンスミュージックへ接近。トロピカルなカリプソサウンドが彼らの代名詞になっていく。
"これまでを踏まえ、メンバーそれぞれがやりたいことをやった"というある種の集大成的な前作"B.A.N.D."から心機一転、"OUT"は、全曲インストに拘った生バンドによる新しいダンスミュージックだ。
サイケデリックなギターループで始まり、後半は阿波踊り的ビートに変化していく2曲目Chang Chang、高速スカからスチャポコした二拍子へと展開する4曲目"Ultra Roll Up"など、トロピカルなルーツミュージックを大胆に解体した個性的なナンバーが揃う。
しかし、彼らのルーツであるパンクな一面や、どこか泣けるワビサビ、何よりみんなで踊って盛り上がれるというコンセプトは一貫していて、新しさもありつつホットな"YSIGらしさ"も感じられる、上質な作品になっている。
坦々麺のスパイスですっかり食欲が増した僕。帰り道久しぶりにYSIGを聴いてテンションが上がった勢いでラーメン屋をハシゴしてしまった・・・。
間もなく33歳の誕生日を迎えるが、僕の胃袋もまだまだホットである。
YONA YONA WEEKENDERS
"ツマミになるグッドミュージック" を奏でるメロコア・パンク出身の4人組バンド。
Vo. 磯野くんの表現力豊かな歌声と骨のあるバンドサウンド、長きにわたってアンダーグラウンドなシーンの最前線で活躍した彼らが作りだすステージは必見。
メジャーデビュー1周年となる2022年4月7日に1st Album「YONA YONA
WEEKENDERS」LP盤、配信シングルとしてbonobosのフロントマン・蔡忠浩とfeatした「夜行性 feat.蔡忠浩(bonobos)」をリリース。同月にbonobosを迎えたツーマンイベントを大盛況で終え、5月には配信シングル「1989's」をリリース。そして、6月には初となる恵比寿・LIQUIDROOMでのワンマンライブを開催した。
YONA YONA WEEKENDERS「嗜好性」
Track:
1.考え中
2.1989's
3.Ice Cream Lover
4.夜行性 feat. 蔡忠浩(bonobos)
5.月曜のダンス
2022年9月30日(金)東京都 タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
2022年11月12日(土)大阪府 Shangri-La
2022年11月13日(日)愛知県 池下CLUB UPSET
2022年11月19日(土)福岡県 graf
2022年11月26日(土)岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
2022年12月11日(日)東京都 LIQUIDROOM
@yyw_from_tyo
連日の鬱陶しい雨が止んだ、快晴の7月某日。茹だる様な暑さの中、僕は息子の好きな"シナぷしゅ"のグッズを購入するという重大任務を遂行するため、久しぶりに東京駅へとやって来た。一番街にあるキャラクターショップは、大きなスーツケースを持った観光客で賑わっている。
少し前まで僕は東京駅近くのオフィスを拠点に仕事をしていた。就業時間の殆どは外回りだったが、会議や商談資料の準備などがあれば嫌でも出社しなければならない。
あの独特の張り詰めた空気に、「調子はどうだ?」とプレッシャーをかけにデスクにやって来る上司・・・。オフィスに行く日は決まって気分が重かった。
出社時の唯一楽しみは、言わずもがなランチタイムのラーメン。東京ラーメンストリートは徒歩圏内だし、新橋や神田などのラーメン激戦区へもあっという間にアクセス出来てしまう好立地。とにかく1時間の昼休憩をめいいっぱい使おうと、何度も小遠征したものだ。
無事にシナぷしゅグッズを手に入れた僕は、当時を思い出しながら中央線に乗り込みお隣の駅神田へと向かう。ホームに降り立つと、熱気と湿り気を帯びた風がもわ〜んと吹き抜けた。こんな日はつけ麺や冷やしラーメンで涼しくなるよりも、辛さほとばしる一杯でもっともっと汗をかきたい・・・
と言うわけで今回訪れたのは、神田駅北口から徒歩30秒ほどの場所にある"ほうきぼし+"。2011年4月に赤羽にオープンした"ほうきぼし"の2号店だ。
まずは店外の券売機で看板メニューである汁なし坦々麺(900円)と味玉(100円)、更に大ライス(100円)の食券を購入。しかしあまりに暑すぎるので、しれっと缶ビール(350円)も買っておく。
キンキンに冷えたスーパードライを楽しんでいると、6・7分ほどで坦々麺が着丼した。
麺の上には肉味噌、小松菜、もやし、ナッツ、ベビースターの様な揚げ麺が乗っている。トッピングの味玉も加わり、個性的で賑やかなビジュアルだ。
麺の下に隠れるのは、山椒など8種のスパイスを使った秘伝のタレ。丼の底から躊躇なくかき混ぜると、食欲をそそるスパイスの香りが鼻を抜け、いよいよ空腹はピークに。
全てがしっかりと混ざり合ったところで、豪快にリフトアップし一気に啜る。
自家製の太麺はもちもちでタレがバッチリ絡み、大盛りにしとけば良かった・・・と後悔するほどの美味さ。タレはしっかり辛いが、それぞれのスパイスが主張し過ぎず、辛さ・痺れ・旨味が絶妙なバランス感でまとまっている。
坦々麺の肝となる肉味噌は甘めの味付けで、これまた麺に良く合う。そしてカリッとした食感のナッツと揚げ麺が良いアクセントになり、唯一無二の食感を演出する。
卓上のガーリックチップや酢で味変を楽しみながらあっという間に麺が無くなってしまった。
そしていよいよ最後のお楽しみ。具とタレの残った丼にライスをダイブし、しっかりとかき混ぜればシメの坦々ライスの完成だ。これも汁なしの醍醐味。
じんわりと心地の良い汗をかきながら、こちらも瞬く間に完食した。
坦々麺のホットな味わいを楽しめながら、上質にまとまったこちらの一杯から聴こえるのは、2013年にリリースされたYOUR SONG IS GOODの5thアルバム"OUT"だ。
YSIGは前身バンドのSCHOOL JACKETSを母体としたハードコア・パンク、エモから始まり、シカゴ音響系のインストと変貌を遂げ、最終的に"みんなで盛り上がる音楽が好き"とダンスミュージックへ接近。トロピカルなカリプソサウンドが彼らの代名詞になっていく。
"これまでを踏まえ、メンバーそれぞれがやりたいことをやった"というある種の集大成的な前作"B.A.N.D."から心機一転、"OUT"は、全曲インストに拘った生バンドによる新しいダンスミュージックだ。
サイケデリックなギターループで始まり、後半は阿波踊り的ビートに変化していく2曲目Chang Chang、高速スカからスチャポコした二拍子へと展開する4曲目"Ultra Roll Up"など、トロピカルなルーツミュージックを大胆に解体した個性的なナンバーが揃う。
しかし、彼らのルーツであるパンクな一面や、どこか泣けるワビサビ、何よりみんなで踊って盛り上がれるというコンセプトは一貫していて、新しさもありつつホットな"YSIGらしさ"も感じられる、上質な作品になっている。
坦々麺のスパイスですっかり食欲が増した僕。帰り道久しぶりにYSIGを聴いてテンションが上がった勢いでラーメン屋をハシゴしてしまった・・・。
間もなく33歳の誕生日を迎えるが、僕の胃袋もまだまだホットである。
PROFILE
YONA YONA WEEKENDERS
"ツマミになるグッドミュージック" を奏でるメロコア・パンク出身の4人組バンド。
Vo. 磯野くんの表現力豊かな歌声と骨のあるバンドサウンド、長きにわたってアンダーグラウンドなシーンの最前線で活躍した彼らが作りだすステージは必見。
メジャーデビュー1周年となる2022年4月7日に1st Album「YONA YONA
WEEKENDERS」LP盤、配信シングルとしてbonobosのフロントマン・蔡忠浩とfeatした「夜行性 feat.蔡忠浩(bonobos)」をリリース。同月にbonobosを迎えたツーマンイベントを大盛況で終え、5月には配信シングル「1989's」をリリース。そして、6月には初となる恵比寿・LIQUIDROOMでのワンマンライブを開催した。
RELEASE INFORMATION
YONA YONA WEEKENDERS「嗜好性」
Track:
1.考え中
2.1989's
3.Ice Cream Lover
4.夜行性 feat. 蔡忠浩(bonobos)
5.月曜のダンス
LIVE INFORMATION
YONA YONA WEEKENDERS 4th EP 「嗜好性」発売記念インストアイベント
2022年9月23日(金・祝)大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店 イベントスペース2022年9月30日(金)東京都 タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
嗜好性 EP Release Oneman Tour
2022年11月12日(土)大阪府 Shangri-La
2022年11月13日(日)愛知県 池下CLUB UPSET
2022年11月19日(土)福岡県 graf
2022年11月26日(土)岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
2022年12月11日(日)東京都 LIQUIDROOM
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オフィシャルサイト@yyw_from_tyo