SENSA

2022.08.10

【SENSA夏の特別企画2022】アーティストがおすすめ!ホラー映画 編

【SENSA夏の特別企画2022】アーティストがおすすめ!ホラー映画 編

SENSA夏の特別企画がスタート!アーティストによるおすすめの文庫本&ホラー映画を特集!今回は、odol・LITE・bonobos・Wez Atlas・YAJICO GIRLによるおすすめのホラー映画を紹介します。さらにSTAFFおすすめホラー映画も!うだるような暑さが続く日々ですが、夏のおうちタイムにぜひ!文庫本特集はこちら


odol


パンドラム
クリスチャン・アルバート監督

宇宙船の暗澹とした閉塞空間。醜悪で凶悪な生物。その他にも、これまで数多くのSFホラー作品で描かれてきたような要素が随所に現れ、近しいジャンルの映画に多く触れてきた人はどことなく既視感を覚えることと思う。しかし、この映画はそれらを独自の切り口で上手く纏め上げ、最後まで予想を越えた展開を創り上げることに成功している。
本作で重要な要素となる軌道機能障害、通称「パンドラム」。長い航海のストレスと不安から重度の妄想障害を起こし、発狂してしまう架空の精神疾患を指し示す。過去にはクルーの一人が発症し、「船に呪いがかかっている」という妄想に駆られ、乗員5000人を宇宙空間に放り出してしまった事件があったことが語られる。殺戮と暗闇の恐怖に加え、乗組員全員が発症しうる状況から、主人公は数少ない味方や自分自身すらも信用できない局面に陥ってしまう。

どんなに高度に進んだ文明の中でも、人類の脆弱な精神は極度の不安に抗うことができない。SFホラー特有の"人間の脆さ"を堪能できる作品として、この夏の一本にぜひとも推薦したい。
(Shaikh Sofian)

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LITE


Suspiria(1977)
ダリオ・アルジェント監督

「Suspiria(サスペリア)」は1977年製作のイタリアのホラー映画で、ストーリーはドイツのバレエ名門校に入学した、若かりし日のジェシカ・ハーパーが演じる転校生を襲う恐怖映画。ストーリー自身は単純明快で学園の裏側の恐怖を描いている映画なのだが、何よりも美術や照明、そして音楽に関しての芸術的表現が多彩な映画だ。
極彩色を使った照明と映像の表現は、普通の世界には無い色合いを醸し出しているし、和洋折衷な骨董品の数々は、ある意味学園とは全く無関係であるからこそ不気味に見える。そもそも舞台である学園の建築だけでも「わぁここ行ってみたい!」って聖地巡りさせたくなるほどの造形美だ。その上で音楽はイタリアンプログレッシブロックバンド「Goblin」が担当しているのだから、もはやホラー映画というプラットフォームを使った芸術作品だと僕は認識している。サスペリアのメインテーマは、Mikeoldfieldが音楽を担当した「エクソシスト」のテーマと同じくらいの象徴的メロディだ。
音楽、照明、異様な建築に、爆薬でポルターガイスト的表現を使用する等、多彩な方面から視聴者をびっくりさせるような仕掛けをコンピューター無しで表現しているからこその手作り感は、現代では出せない映画表現だと僕は思う。
正直、ホラー映画としては全く怖くないのだけど、芸術的視点で見るといつまでも語り継がれて欲しい作品だ。
2018年にこの映画はリメイクされているし、音楽はレディオヘッドのトムヨークが担当しているけれど表現の仕方が全く違うので、今回は原作の方をお勧めします。
(JunIzawa)

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bonobos


黒い家
森田芳光監督

− 保険会社で査定業務に就く若槻慎二は、ある日、菰田(こもだ)という保険加入者の男から電話で奇妙な呼び出しを受ける。尋ねてみると、黒い板塀で囲まれた広い敷地の老朽化した屋敷だった。家の中は恐ろしく不衛生でひどく臭う。菰田にうながされて開けた襖の先には、その家の11歳になる息子 菰田和也が首をつった状態で死んだままぶら下がっていた。
 
保険金殺人とサイコパスをテーマにした、貴志祐介による1997年発表のホラー小説で、99年には森田芳光監督、内野聖陽と大竹しのぶの主演で映画化されました。
原作の小説はちょうどいま読み始めたところですが、映画は数々のホラー作品の中でも、僕の一番のお気に入りです。
時代的にも、「女優霊」(96年)をはじめ、「リング」(98年)シリーズや「降霊」(99年)、「呪怨〜ビデオ版」(00年)シリーズ、「仄暗い水の底から」(02年)、「怪談新耳袋」(03年)など、ジャパニーズホラーの傑作が次々と発表された頃でしたが、それらとはまた一味違う、サイコホラーとして異彩を放っていました。
ド級に上手くとてつもなく恐ろしい大竹しのぶの演技、原作には登場しないボーリングの球や衣装に与えられた黄色ほか、物語全体を引き締める差し色を印象的に配置する、森田芳光監督による不気味な画作り、映画としても"これぞマスター・ピース"てな感じの、特級の完成度だと思います。
映画はAmazon Prime Videoでも配信されていて、原作小説はKindleストアで購入できます。
 
<余談>
森田芳光監督の「家族ゲーム」(83年)はホラー作品ではありませんが、その奇妙でシュールな画作りは、「パラサイト 半地下の家族」(19年 韓国)の源流のひとつと言っていいかもしれません。
ちなみに海外作品だと「ヴィジット」と「ヘレディタリー/継承」がめちゃめちゃ怖くて面白かったですYO。
(蔡忠浩)

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Wez Atlas


Get Out(2017)
ジョーダン・ピール監督

黒人差別という社会問題にも触れつつ、シューリアルな世界観が描かれていて、今までには見たことのないホラー映画です。現実味もあるので余計怖かったです。考えさせられる映画でした。

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@wezzyatlas
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YAJICO GIRL


デッド・ドント・ダイ
ジム・ジャームッシュ監督

アメリカの田舎町にゾンビが大量発生して住民たちが慌てふためく話。恐怖映画というよりはオフビートなホラーコメディで、昼間にポテチを食べながらゆるっと観られるような作品です。こういうホラー映画があってもいいよね、という変わり種。登場人物たちの緊迫感のなさが癖になります。自分のPodcastでも紹介した愛着のある作品です。
(四方 颯人)



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STAFF RECOMMEND


ラストナイト・イン・ソーホー
エドガー・ライト監督

ロンドン・ソーホー地区でデザイナーを夢見て一人暮らしを始めた主人公・エロイーズ(トーマシン・マッケンジー)が、夢の中で60年代のソーホーの街で魅力的な女性・サンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会い、徐々に2人が身体的・精神的にシンクロしていってしまうというお話。エドガー・ライト監督の過去の作品を想起させる"亡霊"やサウンド・音楽が作り出すムード、レトロで可愛い60年代ロンドンの街並やファッション、2人がシンクロしていくシーンの映像技術など見どころは色々ありますが、何よりホラーなのは"人間"であるというところ。夢を追う若い女性とその情熱を悪用する人(いわゆるショービジネス界の闇みたいな側面でも語られる作品)、なぜその"事件"が起きたのかを考えると鳥肌もの。そういうなんとも言えない怖さが残りますが、それはさておき、映像と音楽がセンス抜群のホラー映画です。
(マツモト)



いかがでしたか?ホラーといっても様々なシチュエーション、ジャンルの作品を紹介していただきました。あらすじや予告編だけでも気になりますね!SENSAではホラーコンテンツの特集記事もありますので、ぜひチェックしてみてください!



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