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2022.07.21
【読むラジオ】MC:黒川侑司(ユアネス) DJのNight Tempoに聞く〈昭和グルーヴ〉の魅力「Room H」 -2022.07.20-
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本 大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
黒川:今日は大変なことになっております。僕がずっとお話ししてみたかったDJ/プロデューサー、Night Tempoさんをゲストにお迎えしました。はじめまして、よろしくお願いします!
Night Tempo:はじめまして、こちらこそよろしくお願いします。
黒川:今日は日本と韓国でのリモート収録という形で初対面となりました。本当にお話できてすごく嬉しいです。
Night Tempo:ありがとうございます。
黒川:まず僕からNight Tempoさんのバイオグラフィーをざっくりとご紹介します。韓国生まれでソウルを拠点に活動する36歳のDJ/プロデューサー。ということでNight Tempoさんは小さい頃はどんなお子さんでしたか?
Night Tempo:子どもの頃は何にも興味がない人でした。
黒川:そうなんですね(笑)!
Night Tempo:小学校2〜3年生くらいまでは、学校でも寝たり、家に帰ったら寝たりと、あまり熱がない人でした。
黒川:音楽はどのタイミングでお好きになったんですか?
Night Tempo:音楽は何もしなくても聴くことができるから、だから唯一ラジオやレコード、カセットテープを聴いたりしていました。聴くだけは何もしなくても勝手に聴こえてくるから好きだったんだと思います。
黒川:ちなみに日本のシティ・ポップや昭和歌謡にはどのようにして出会ったのでしょうか?
Night Tempo:お父さんが海外からものを取り寄せる輸入業者の仕入れをやっていたんですけど、その時にプレゼントしてもらったものの中にカセットテープやCDがあって、それを聴いてた中にあったのがきっかけです。他に興味がないから同じことに熱中する人間っているじゃないですか?まさにそのような人間でした。
黒川:(笑)。でもチョイスがシティ・ポップや昭和歌謡というのは珍しいと思います。僕はいま27歳で、昭和歌謡からもう少し後の1994年生まれの世代なのですが、そういった昭和歌謡とか自分から拾いにいかないと出会えないという世代で生まれたので、Night Tempoさんのお父さまが海外から持ってきたもの中で聴いたというのは奇跡だと思いました。僕は小学校の頃から父からパソコンを与えられていて、よく触っていたんですよ。
Night Tempo:僕も幼い頃にパソコンをもらってよくいじってました。ちなみに僕のもともとの職業はプログラマーでした。
黒川:そうなんですね!すごい!僕はそのパソコンでいろいろ調べていくうちに昭和歌謡を知りました。やはりそこで調べないと出会えないかもしれないというのが儚くあり、美しさを感じるところでもあります。
黒川:それではここでNight Tempoさんの"昭和グルーヴ"を始めた理由と、"昭和グルーヴ"のコンセプトについて教えていただけますでしょうか?
Night Tempo:もともと海外で昔の日本の音楽やアニメを好きな人たちがそういった楽曲を扱う中で"フューチャー・ファンク"というジャンルが生まれました。フューチャー・ファンクというジャンルは元ネタをすごくいじったり、どうしても原曲の形が無くなってしまうというのがあったりして、僕は原曲の方で踊りたくなったので、もっと原型をとどめたまま、もう少しダンサブルにしようと思いました。もちろんリミックス、今はリエディットという言葉を使いますが、それよりはただ香辛料をかけるくらいの、すごいことをやっているわけではなく、もともと良いものに少し踊れるように何かを加えるというので、"昭和グルーヴ"というのを考えました。
黒川:"香辛料をかける"というのがめちゃくちゃわかりやすいですね。というか日本語めちゃくちゃお上手ですよね!そんな表現、僕でも出てこないなと...。
Night Tempo:でも日本語と韓国語ってすごく似ているから、表現も全く一緒なのでしゃべりやすいです。韓国語を日本語に変換するだけで通じるので、韓国と日本って言葉がすごく近いなといつも思います。
黒川:そうなんですね!そんな"昭和グルーヴ"ですが、アーティストさんのラインナップが僕の好みとめちゃくちゃ被っているんですよ。杏里さんとか斉藤由貴さん、松原みきさん、小泉今日子さんなど、僕の大好きなアーティストの作品を発表されていますが、中でも僕がお話をお伺いしたいのが、八神純子さんの"昭和グルーヴ"についてです。僕は「みずいろの雨」という曲が大好きで、それこそNight Tempoさんバーションの「みずいろの雨」を聴いた時に、先ほどおっしゃっていた香辛料をかけるじゃないですが、原曲を崩しすぎないように原曲で踊れるというコンセプチュアルなところが通じたので、どうやって「みずいろの雨」と出会ったのか、どのようなところに魅力を感じたのかというのをお聞きしたいです。
Night Tempo:八神純子さんは、海外の人たちもいろいろ掘っていて、もともと有名であったりもします。その楽曲の中では欧米の方だけがわかる部分が多いのではないかなと思っています。でも僕は韓国人だから、アジア人はアジア人だけにわかる"ソウル"というのがあるじゃないですか?「みずいろの雨」はそのソウルに刺さるところがあるなと思って、だから僕はこの曲が逆に好きになりました。例えば昔の曲の中で八代亜紀さんが韓国の曲をカバーした曲「釜山港へ帰れ」というのがあるのですが、それもすごく「みずいろの雨」と似ているような気がして、そういったアジア・ソウルがすごく好きです。
黒川:いま急いでメモしました。今の曲知らなかったので、あとでしっかり聴かせていただきます!
Night Tempo:たぶん聴いてみたら「あ、「みずいろの雨」に似たような香りがする」とすぐわかると思います。
黒川:それはすごい楽しみにしておきます。ちなみに"昭和グルーヴ"として再構築される際にこだわったところはあったりしますか?
Night Tempo:こだわりは、誰かが聴いてくれるよりは、自分が好きでなかったらダメという部分です。僕は他人にあわせるというのが好きではないので、自分がほぼ基準になっています。
黒川:それはアーティストとしてもとても重視する部分だと思います。あわせにいくと"正直さ"が無くなってしまい、作品に血が通っていないものになるような気がして、その意見に僕もすごく納得がいきました。ちなみに「みずいろの雨」は、1番・Aメロ・サビという楽曲構成なのですが、これは韓国でも通じる構成なんでしょうか?
Night Tempo:韓国も全く同じです。
黒川:そうなんですね。1番のサビ部分でリズムが伸びるじゃないですか?あそこがしっかり再現されていたのが、「ちゃんと原曲にリスペクトを持っていらっしゃる方のアレンジなんだな」とすごく感動しました。
Night Tempo:おそらく韓国と日本の考えていることが近しいからだと思います。
黒川:個人的にはとても活かして欲しい部分でしたので、それがあったことで僕はすごく感動しました。このあと流しますので、そこの部分に注目して聴いてみてください。
黒川:"昭和グルーヴ"といえば、7月1日に第13弾となる新作が配信となりました。今回は演歌の大御所、細川たかしさんの「北酒場」という楽曲です。Night Tempoさんが思う「北酒場」の魅力はどのようなところでしょうか?
Night Tempo:味があるところだと思います。
黒川:すごい表現!味がありますね。
Night Tempo:この曲は味しかないです。
黒川:そうですよね。日本でも演歌とかを知らない人でも「北酒場」は結構知られている方の曲だと思うんですよ。魅力的な部分をなんとなくで感じられる楽曲だなと。それは味がするというのもきっとそういうところなのかなと思いました。ちなみに韓国では最近若い人たちの間で、"トロット"というのがブームになっているそうですね。僕もこの言葉を先ほど知ったので、ラジオが始まる前に聴かせてもらったのですが、演歌や歌謡曲に似たようなものなんですか?
Night Tempo:トロットは演歌みたいな同じところから始まったので、ほぼ一緒だと思うのですが、日本の演歌はお年上の方が楽しむ音楽だと思うのですが、韓国のいまのトロットは若者が楽しんでいるという違いはあると思います。例えばもともと歌謡曲やK-POPを歌っていたアーティストがトロットの歌手になったりといろいろとチャレンジして、いまは若者も楽しんでいる文化になって、最近は韓国のチャートに入ったりとかしています。
黒川:すごいですね!
Night Tempo:あとコンサートとかも人気で、1万人の会場を埋めたりしています。
黒川:それはすごい。あとでしっかり調べて聴いてみます。日本でも最近はレトロブームみたいなのがあって、若者が昭和歌謡を聴くみたいな流れとかもあります。替え歌をしたりするのがあったりもするので、日本と近しい部分はあるのかもしれないですね。それでは話を「北酒場」の方に戻しまして、Night TempoさんのDJセットではリエディットされたバージョンをよくプレイされているそうですが、クラブでかかった時のお客さんの反応はどんな感じでしょうか?
Night Tempo:やはり日本でかけた時は、みなさん知っている曲なので盛り上がったりします。アメリカとかでもかけたら意味はわかっていないようですが、向こうの人もかっこいいと思って踊ってくれます。でも海外でこれが受け入れられるかどうかはわからないですね。この曲をリエディットしようと思った理由は、いつも海外で選曲をしたりするので海外目線で選んでしまうのですが、今回は日本向けにやろうと思いまして、この曲を選曲してみました。
黒川:それで「北酒場」を選ぶのはめちゃくちゃセンスありますね!たぶん大体の人は知っていると思います。さらに演歌をあんな風にアレンジできる力というのも、きっと魅せられると思いますし、そこのチョイスもさすがだなと感じました。
Night Tempo:もともと演歌のシーンはすごく歴史があってリエディットするのも恐れ多いと思っていたのですが、意外とすんなりOK出していただけて嬉しかったです。
黒川:なるほど。リエディットするにしても許諾が下りない場合もありますもんね。そういったドキドキ感はあったんですね。それでは楽曲をお送りしましょう。
黒川:Night Tempoさんといえばここ数年の世界的なジャパニーズ・シティ・ポップ・ブームの立役者でもあります。竹内まりやさんの「プラスティック・ラヴ」をリエディットした動画がネットを中心に世界に広がっていったわけなのですが、このブームみたいなのをどのように捉えていらっしゃるんでしょうか?
Night Tempo:原曲が良い楽曲なので、言葉がわからなくても時代が変わってもみなさんお好きだと思うのですが、いきなりブームになったのはやはりSNSの時代になったからかと思います。みんな日本に行かなくても、誰かがおすすめしてくれるようになって、そこで音楽などいろいろと情報を得ることができる時代になりました。昔は友達伝いであったり、テレビや雑誌など媒体がないと情報は得ることはできなかったと思うのですが、今は勝手に情報が流れたり、自分から情報を得やすいから、そこが今回のシティ・ポップのブームに繋がったかと思います。
黒川:たしかにインターネットの普及というのは、音楽のシーンにも影響を与えていますね。Night Tempoさんが昨年11月にTwitterにあげられていた動画をみたのですが、アメリカのロサンゼルスのクラブで泰葉さんの「フライディ・チャイナタウン」を流したら、2000人くらいのお客さんが大合唱しながら熱狂しているとんでもない動画です。実際に生でその様子をみていかがでしたでしょうか?
Night Tempo:やはりこの曲もSNSで流行っていまして、だからみなさん知っているんだろうなと思ってはいましたが、まさか日本語で大合唱になるとは驚きでした。
黒川:この曲が耳に残る魅力があるんでしょうね。僕もジャパニーズ・シティ・ポップと呼ばれる80年代の歌謡曲、それこそ「フライディ・チャイナタウン」が大好きです。自分からディグるというのもありますが、自分の両親が歌っていたからという影響が大きくて、それが好きになったきっかけでもありますが、歌謡曲の魅力ってどこにあるんだろうなと思いまして、Night Tempoさんが思う歌謡曲の魅力はどこにあると思いますか?
Night Tempo:おそらく日本独特な文化からだと思います。日本の音楽は海外からのさまざまな文化を取り入れて、それを日本の独特な文化と混ぜて作り上げていると感じます。例えば同じディスコの曲でも、欧米で歌われているディスコはあまり歌詞がないのですが、日本の場合は歌詞がめちゃくちゃパンパンになっているイメージがあります。その歌詞の中でも、欧米では〈いま気分がいい〉みたいな感じなのですが、日本に入ってきたら〈私は寂しいから〉みたいなそういう風になったり、いろいろ独特の日本の文化が出会って、進化してきたからそこが魅力だと感じています。
黒川:僕もすごく似たことを考えていました。歌謡曲の歌詞ってわかりやすくいうと、男女がいて、その2人の間でしかわからない出来事や恋愛観みたいなものを独特な表現で表していたりするのですが、大衆に向けてわかりやすい言葉というよりかは、絶妙な表現をしたり、それは歌謡曲特有の歌詞の作り方なんだろうなと思っていました。今のお話を聞いて、それはきっと言葉で楽しむという部分もあるんだろうなと感じました。そして僕自身も「フライディ・チャイナタウン」のカバーを、ギターリストの"こーじゅん"さんを迎えて先日リリースいたしましたので、ここで流させていただきます。
黒川:こちらのカバー、Night Tempoさんいかがでしたでしょうか(笑)?
Night Tempo:とてもかっこよかったです。原曲はファンキーなのですが、こちらはロックなテイストを感じました。
黒川:歌唱一本でというかっこよさや男らしさは意識したので、それが伝わったようでとても嬉しいです。ありがとうございます!
黒川:ここで音楽のお話から離れまして、僕の好きなアニメのお話に移ろうと思います。Night TempoさんのInstagramをよく拝見させていただいてまして、エヴァンゲリオンのミサトさんと合成して一緒に映った写真をあげていらしたと思うのですが、エヴァンゲリオンがお好きなのでしょうか?
Night Tempo:はい大好きです。エヴァンゲリオン嫌いな人はいないと思います(笑)。ちなみにビデオテープも全部持っています。
黒川:すごい!流石に僕はそこまで持っていないですね...。僕は綾波レイのフィギュアは持ってます(笑)。やはりビデオテープで持っているというところにエヴァファンの熱を感じます。ちなみに僕は80年〜90年代、2000年代初頭の日本のアニメが大好きで、『うる星やつら』や『めぞん一刻』で有名な高橋留美子さんの大ファンです。あとNight Tempoさんもお好きなセーラームーンも大好きなんですよ。ラジオなので伝わりづらいかもですが、こんな感じでステッカーとかたくさん持っています。あとセーラームーンのケースも持っています。
Night Tempo:あ!同じものを持っています。
黒川:え!本当ですか!すごい!同じもので言えば、キャラパチというフィルムカメラがあるじゃないですか?僕もあれ持っているんですよね。
Night Tempo:セーラームーンはたしか3種類くらいありますよね?白のやつもあったり。
黒川:え!そうなんですか!僕はピンクのやつ持っていますね。
Night Tempo:ピンクが2種類あって、白が1種類ありますね。
黒川:声が出る/出ないパターンのものもありましたよね?
Night Tempo:あります!
黒川:すごい...。大好きだから詳しいですね!ちなみにセーラームーンで一番好きなキャラクターはなんでしょうか?
Night Tempo:全員大好きですね。セーラームーンというものが好きで、キャラクターの中の誰かと恋愛をしたいというわけではないので、みんないいところがありますね。人ってそれぞれ良いところあると思いますので、『セーラームーン』という作品の中ではそれぞれの得意な良いところがあるじゃないですか?
黒川:あります!!
Night Tempo:なのでみんな好きですね。
黒川:僕も恋愛をしたいというのは全くなくて、ただ僕自身が青色好きだから亜美ちゃんが一番の推しです。これはアクリルキーホルダーだったり、フィギュアだったり、あとこれは僕のピックケースなのですが、亜美ちゃんなんですよ。セーラムーンのお話ができてめちゃくちゃ嬉しいです!ちなみに『らんま1/2』は観たことありますか?
Night Tempo:『らんま1/2』も全シリーズのOVAも含めたビデオを全部持っています。『うる星やつら』もビデオ全部持っています。
黒川:そうなんですか!それではこの『らんま1/2』の映画と『うる星やつら』の映画のパンフレットなのですが、こちらも持っていたりしますか?
Night Tempo:いまお持ちのパンフレットの映画のカセットテープを持ってます。セリフが入っていたりするオリジナルサウンドトラックです。あとたしかレコードも出ていますよね?
黒川:あります!本当にすごいですね。Night Tempoさんが持っていないものを1つでも持っていたら、他の人に自慢しようかなと思ったのですが、大体持っていますね(笑)。
Night Tempo:いやいや(笑)。また掘り出したらたくさんあるかもしれないです。
黒川:いまZoomで収録させてもらっているのですが、背景のカセットテープの棚がギチギチに詰まっていて素晴らしいなと思いました。
Night Tempo:恥ずかしいです(笑)。
黒川:ちなみにNight Tempoさんの作品や動画、ジャケットなど、日本の80年代のアニメを連想する方が多いかと思うのですが、制作の部分で影響を受けたところはありますか?
Night Tempo:特に88年ごろから94年ごろの間のものに影響を受けました。日本の中でもいろいろと変化があったと思うのですが、日本のアニメって現実的なものが多いじゃないですか?例えばセーラームーンも魔法少女ですが、一般生活の中の魔法少女であったり、街並みを作品の中で見れるんですよね。アニメに出てくる背景だけ見ても綺麗に表現されていたり、同じ東京でも写真で見る東京と、アニメで見る東京って、色味が違うじゃないですか?そういうところをいろいろ見たりして、「同じものでもこういう表現ができるんだ」と印象に残るものをキャプションしたり、紙でも集めてみたり、いろいろ見ながら参考にして自分の制作に反映させています。
黒川:それではこの辺りで1曲流させていただきます。昨年の12月にリリースされた初のメジャー・オリジナル・アルバム『Ladies In The City』から僕の大好きな楽曲をお送りしようかと思います。ちなみに今から流す曲は歌われている方が上坂すみれさんじゃないですか?新しい『うる星やつら』のラムちゃんの声を担当される方じゃないですか?それは意図があって起用されたのでしょうか?
Night Tempo:最初は上坂さんが僕の楽曲をご自身のラジオでかけてくれたり、いろいろと紹介してくださいっていたりしましたので、その繋がりで「今度ご一緒に曲ができたらいいですね」という話がもともとありまして、自分のアルバムを作るときに改めてお声掛けさせていただいたら、快諾してくださったのが経緯になります。ちなみに歌詞も上坂さんに書いていただきました。
黒川:そうなんですね!僕的には『新・うる星やつら』を観てからこの曲を聴くと、歌詞の内容が大人な女性の雰囲気を感じがしたんですよね。ラムちゃんと照らし合わせて、ラムちゃんのキャラソンみたいなイメージで捉えると、大人な雰囲気が漂うラムちゃんの曲みたいにも感じ取ることができる隙間があるなとも思いました。なのでアニメを観ながらこの曲を聴くのを楽しみにしてます!
Night Tempo:関係者の方がもし聴いておりましたら、タイアップお願いします(笑)。
黒川:(笑)。これに関しては僕からもぜひお願いします!
Night Tempo
80年代のジャパニーズ・シティ・ポップや昭和歌謡、和モノ・ディスコ・チューンを再構築した「フューチャー・ファンク」の人気アーティストである、韓国人プロデューサー兼DJ。米国と日本を中心に活動する。竹内まりやの「プラスティック・ラブ」をリエディットして欧米でシティ・ポップ・ブームをネット中心に巻き起こした。角松敏生とダフト・パンクをこよなく敬愛する、昭和カセット・テープのコレクターでもある。
昭和時代の名曲を現代にアップデートする『昭和グルーヴ』シリーズを2019年に始動。Winkを皮切りに、杏里、1986オメガトライブ、BaBe、斉藤由貴、工藤静香、松原みき、中山美穂、秋元薫、菊池桃子、八神純子とこれまでに11タイトルを発表。
2021年5月には、昭和アイドルにフォーカスした『昭和アイドル・グルーヴ』のコンピレーションCDもリリースした。オリジナル・アルバムは、『Moonrise』 (2018年)『夜韻 Night Tempo』 (2019年)『Funk To The Future』 (2020年)『集中 Concentration』 (2021年)の4タイトルをセルフ・リリース。
2019年にフジロックフェスティバルに出演を果たし、同年秋には全国6都市を周る来日ツアーを成功させた。
翌年2月には東京ドーム ローラースケートアリーナでバースデイ・イベントも開催。世界的なシティ・ポップ・ブームの牽引役として活躍中の彼は、地上波TVでも数多く取り上げられるなど、今最も注目される海外アーティストの1人である。
オフィシャルサイト/ @nighttempo/ @nighttempo
7月30日(土)昭和グルーヴDJセット
Info https://www.fujirockfestival.com/
8月5日(金)仙台 darwin
8月8日(月)福岡 evoL
8月9日(火)名古屋 BOTTOM LINE
8月10日(水)大阪 BIG CAT
8月12日(金)京都 CLUB METRO
8月13日(土)東京 SPOTIFY O-EAST
8月15日(月)東京 LIQUIDROOM
A Night with Ladies In The City
8月16日(火)東京 LIQUIDROOM
Info SMASH https://smash-jpn.com
Night Tempo & 細川たかし「北酒場(Night Tempo Showa Groove Mix)」
黒川侑司 feat. こーじゅん「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」
Night Tempo「One Way My Love feat.上坂すみれ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
Night Tempoが初登場!
黒川:今日は大変なことになっております。僕がずっとお話ししてみたかったDJ/プロデューサー、Night Tempoさんをゲストにお迎えしました。はじめまして、よろしくお願いします!
Night Tempo:はじめまして、こちらこそよろしくお願いします。
黒川:今日は日本と韓国でのリモート収録という形で初対面となりました。本当にお話できてすごく嬉しいです。
Night Tempo:ありがとうございます。
黒川:まず僕からNight Tempoさんのバイオグラフィーをざっくりとご紹介します。韓国生まれでソウルを拠点に活動する36歳のDJ/プロデューサー。ということでNight Tempoさんは小さい頃はどんなお子さんでしたか?
Night Tempo:子どもの頃は何にも興味がない人でした。
黒川:そうなんですね(笑)!
Night Tempo:小学校2〜3年生くらいまでは、学校でも寝たり、家に帰ったら寝たりと、あまり熱がない人でした。
黒川:音楽はどのタイミングでお好きになったんですか?
Night Tempo:音楽は何もしなくても聴くことができるから、だから唯一ラジオやレコード、カセットテープを聴いたりしていました。聴くだけは何もしなくても勝手に聴こえてくるから好きだったんだと思います。
黒川:ちなみに日本のシティ・ポップや昭和歌謡にはどのようにして出会ったのでしょうか?
Night Tempo:お父さんが海外からものを取り寄せる輸入業者の仕入れをやっていたんですけど、その時にプレゼントしてもらったものの中にカセットテープやCDがあって、それを聴いてた中にあったのがきっかけです。他に興味がないから同じことに熱中する人間っているじゃないですか?まさにそのような人間でした。
黒川:(笑)。でもチョイスがシティ・ポップや昭和歌謡というのは珍しいと思います。僕はいま27歳で、昭和歌謡からもう少し後の1994年生まれの世代なのですが、そういった昭和歌謡とか自分から拾いにいかないと出会えないという世代で生まれたので、Night Tempoさんのお父さまが海外から持ってきたもの中で聴いたというのは奇跡だと思いました。僕は小学校の頃から父からパソコンを与えられていて、よく触っていたんですよ。
Night Tempo:僕も幼い頃にパソコンをもらってよくいじってました。ちなみに僕のもともとの職業はプログラマーでした。
黒川:そうなんですね!すごい!僕はそのパソコンでいろいろ調べていくうちに昭和歌謡を知りました。やはりそこで調べないと出会えないかもしれないというのが儚くあり、美しさを感じるところでもあります。
Night Tempoが掲げる「昭和グルーヴ」
黒川:それではここでNight Tempoさんの"昭和グルーヴ"を始めた理由と、"昭和グルーヴ"のコンセプトについて教えていただけますでしょうか?
Night Tempo:もともと海外で昔の日本の音楽やアニメを好きな人たちがそういった楽曲を扱う中で"フューチャー・ファンク"というジャンルが生まれました。フューチャー・ファンクというジャンルは元ネタをすごくいじったり、どうしても原曲の形が無くなってしまうというのがあったりして、僕は原曲の方で踊りたくなったので、もっと原型をとどめたまま、もう少しダンサブルにしようと思いました。もちろんリミックス、今はリエディットという言葉を使いますが、それよりはただ香辛料をかけるくらいの、すごいことをやっているわけではなく、もともと良いものに少し踊れるように何かを加えるというので、"昭和グルーヴ"というのを考えました。
黒川:"香辛料をかける"というのがめちゃくちゃわかりやすいですね。というか日本語めちゃくちゃお上手ですよね!そんな表現、僕でも出てこないなと...。
Night Tempo:でも日本語と韓国語ってすごく似ているから、表現も全く一緒なのでしゃべりやすいです。韓国語を日本語に変換するだけで通じるので、韓国と日本って言葉がすごく近いなといつも思います。
黒川:そうなんですね!そんな"昭和グルーヴ"ですが、アーティストさんのラインナップが僕の好みとめちゃくちゃ被っているんですよ。杏里さんとか斉藤由貴さん、松原みきさん、小泉今日子さんなど、僕の大好きなアーティストの作品を発表されていますが、中でも僕がお話をお伺いしたいのが、八神純子さんの"昭和グルーヴ"についてです。僕は「みずいろの雨」という曲が大好きで、それこそNight Tempoさんバーションの「みずいろの雨」を聴いた時に、先ほどおっしゃっていた香辛料をかけるじゃないですが、原曲を崩しすぎないように原曲で踊れるというコンセプチュアルなところが通じたので、どうやって「みずいろの雨」と出会ったのか、どのようなところに魅力を感じたのかというのをお聞きしたいです。
Night Tempo:八神純子さんは、海外の人たちもいろいろ掘っていて、もともと有名であったりもします。その楽曲の中では欧米の方だけがわかる部分が多いのではないかなと思っています。でも僕は韓国人だから、アジア人はアジア人だけにわかる"ソウル"というのがあるじゃないですか?「みずいろの雨」はそのソウルに刺さるところがあるなと思って、だから僕はこの曲が逆に好きになりました。例えば昔の曲の中で八代亜紀さんが韓国の曲をカバーした曲「釜山港へ帰れ」というのがあるのですが、それもすごく「みずいろの雨」と似ているような気がして、そういったアジア・ソウルがすごく好きです。
黒川:いま急いでメモしました。今の曲知らなかったので、あとでしっかり聴かせていただきます!
Night Tempo:たぶん聴いてみたら「あ、「みずいろの雨」に似たような香りがする」とすぐわかると思います。
黒川:それはすごい楽しみにしておきます。ちなみに"昭和グルーヴ"として再構築される際にこだわったところはあったりしますか?
Night Tempo:こだわりは、誰かが聴いてくれるよりは、自分が好きでなかったらダメという部分です。僕は他人にあわせるというのが好きではないので、自分がほぼ基準になっています。
黒川:それはアーティストとしてもとても重視する部分だと思います。あわせにいくと"正直さ"が無くなってしまい、作品に血が通っていないものになるような気がして、その意見に僕もすごく納得がいきました。ちなみに「みずいろの雨」は、1番・Aメロ・サビという楽曲構成なのですが、これは韓国でも通じる構成なんでしょうか?
Night Tempo:韓国も全く同じです。
黒川:そうなんですね。1番のサビ部分でリズムが伸びるじゃないですか?あそこがしっかり再現されていたのが、「ちゃんと原曲にリスペクトを持っていらっしゃる方のアレンジなんだな」とすごく感動しました。
Night Tempo:おそらく韓国と日本の考えていることが近しいからだと思います。
黒川:個人的にはとても活かして欲しい部分でしたので、それがあったことで僕はすごく感動しました。このあと流しますので、そこの部分に注目して聴いてみてください。
韓国の若者に大人気の「トロット」とは?
黒川:"昭和グルーヴ"といえば、7月1日に第13弾となる新作が配信となりました。今回は演歌の大御所、細川たかしさんの「北酒場」という楽曲です。Night Tempoさんが思う「北酒場」の魅力はどのようなところでしょうか?
Night Tempo:味があるところだと思います。
黒川:すごい表現!味がありますね。
Night Tempo:この曲は味しかないです。
黒川:そうですよね。日本でも演歌とかを知らない人でも「北酒場」は結構知られている方の曲だと思うんですよ。魅力的な部分をなんとなくで感じられる楽曲だなと。それは味がするというのもきっとそういうところなのかなと思いました。ちなみに韓国では最近若い人たちの間で、"トロット"というのがブームになっているそうですね。僕もこの言葉を先ほど知ったので、ラジオが始まる前に聴かせてもらったのですが、演歌や歌謡曲に似たようなものなんですか?
Night Tempo:トロットは演歌みたいな同じところから始まったので、ほぼ一緒だと思うのですが、日本の演歌はお年上の方が楽しむ音楽だと思うのですが、韓国のいまのトロットは若者が楽しんでいるという違いはあると思います。例えばもともと歌謡曲やK-POPを歌っていたアーティストがトロットの歌手になったりといろいろとチャレンジして、いまは若者も楽しんでいる文化になって、最近は韓国のチャートに入ったりとかしています。
黒川:すごいですね!
Night Tempo:あとコンサートとかも人気で、1万人の会場を埋めたりしています。
黒川:それはすごい。あとでしっかり調べて聴いてみます。日本でも最近はレトロブームみたいなのがあって、若者が昭和歌謡を聴くみたいな流れとかもあります。替え歌をしたりするのがあったりもするので、日本と近しい部分はあるのかもしれないですね。それでは話を「北酒場」の方に戻しまして、Night TempoさんのDJセットではリエディットされたバージョンをよくプレイされているそうですが、クラブでかかった時のお客さんの反応はどんな感じでしょうか?
Night Tempo:やはり日本でかけた時は、みなさん知っている曲なので盛り上がったりします。アメリカとかでもかけたら意味はわかっていないようですが、向こうの人もかっこいいと思って踊ってくれます。でも海外でこれが受け入れられるかどうかはわからないですね。この曲をリエディットしようと思った理由は、いつも海外で選曲をしたりするので海外目線で選んでしまうのですが、今回は日本向けにやろうと思いまして、この曲を選曲してみました。
黒川:それで「北酒場」を選ぶのはめちゃくちゃセンスありますね!たぶん大体の人は知っていると思います。さらに演歌をあんな風にアレンジできる力というのも、きっと魅せられると思いますし、そこのチョイスもさすがだなと感じました。
Night Tempo:もともと演歌のシーンはすごく歴史があってリエディットするのも恐れ多いと思っていたのですが、意外とすんなりOK出していただけて嬉しかったです。
黒川:なるほど。リエディットするにしても許諾が下りない場合もありますもんね。そういったドキドキ感はあったんですね。それでは楽曲をお送りしましょう。
シティ・ポップ・ブームについて
黒川:Night Tempoさんといえばここ数年の世界的なジャパニーズ・シティ・ポップ・ブームの立役者でもあります。竹内まりやさんの「プラスティック・ラヴ」をリエディットした動画がネットを中心に世界に広がっていったわけなのですが、このブームみたいなのをどのように捉えていらっしゃるんでしょうか?
Night Tempo:原曲が良い楽曲なので、言葉がわからなくても時代が変わってもみなさんお好きだと思うのですが、いきなりブームになったのはやはりSNSの時代になったからかと思います。みんな日本に行かなくても、誰かがおすすめしてくれるようになって、そこで音楽などいろいろと情報を得ることができる時代になりました。昔は友達伝いであったり、テレビや雑誌など媒体がないと情報は得ることはできなかったと思うのですが、今は勝手に情報が流れたり、自分から情報を得やすいから、そこが今回のシティ・ポップのブームに繋がったかと思います。
黒川:たしかにインターネットの普及というのは、音楽のシーンにも影響を与えていますね。Night Tempoさんが昨年11月にTwitterにあげられていた動画をみたのですが、アメリカのロサンゼルスのクラブで泰葉さんの「フライディ・チャイナタウン」を流したら、2000人くらいのお客さんが大合唱しながら熱狂しているとんでもない動画です。実際に生でその様子をみていかがでしたでしょうか?
Night Tempo:やはりこの曲もSNSで流行っていまして、だからみなさん知っているんだろうなと思ってはいましたが、まさか日本語で大合唱になるとは驚きでした。
黒川:この曲が耳に残る魅力があるんでしょうね。僕もジャパニーズ・シティ・ポップと呼ばれる80年代の歌謡曲、それこそ「フライディ・チャイナタウン」が大好きです。自分からディグるというのもありますが、自分の両親が歌っていたからという影響が大きくて、それが好きになったきっかけでもありますが、歌謡曲の魅力ってどこにあるんだろうなと思いまして、Night Tempoさんが思う歌謡曲の魅力はどこにあると思いますか?
Night Tempo:おそらく日本独特な文化からだと思います。日本の音楽は海外からのさまざまな文化を取り入れて、それを日本の独特な文化と混ぜて作り上げていると感じます。例えば同じディスコの曲でも、欧米で歌われているディスコはあまり歌詞がないのですが、日本の場合は歌詞がめちゃくちゃパンパンになっているイメージがあります。その歌詞の中でも、欧米では〈いま気分がいい〉みたいな感じなのですが、日本に入ってきたら〈私は寂しいから〉みたいなそういう風になったり、いろいろ独特の日本の文化が出会って、進化してきたからそこが魅力だと感じています。
黒川:僕もすごく似たことを考えていました。歌謡曲の歌詞ってわかりやすくいうと、男女がいて、その2人の間でしかわからない出来事や恋愛観みたいなものを独特な表現で表していたりするのですが、大衆に向けてわかりやすい言葉というよりかは、絶妙な表現をしたり、それは歌謡曲特有の歌詞の作り方なんだろうなと思っていました。今のお話を聞いて、それはきっと言葉で楽しむという部分もあるんだろうなと感じました。そして僕自身も「フライディ・チャイナタウン」のカバーを、ギターリストの"こーじゅん"さんを迎えて先日リリースいたしましたので、ここで流させていただきます。
黒川:こちらのカバー、Night Tempoさんいかがでしたでしょうか(笑)?
Night Tempo:とてもかっこよかったです。原曲はファンキーなのですが、こちらはロックなテイストを感じました。
黒川:歌唱一本でというかっこよさや男らしさは意識したので、それが伝わったようでとても嬉しいです。ありがとうございます!
お互いのアニメ愛を語る
黒川:ここで音楽のお話から離れまして、僕の好きなアニメのお話に移ろうと思います。Night TempoさんのInstagramをよく拝見させていただいてまして、エヴァンゲリオンのミサトさんと合成して一緒に映った写真をあげていらしたと思うのですが、エヴァンゲリオンがお好きなのでしょうか?
Night Tempo:はい大好きです。エヴァンゲリオン嫌いな人はいないと思います(笑)。ちなみにビデオテープも全部持っています。
黒川:すごい!流石に僕はそこまで持っていないですね...。僕は綾波レイのフィギュアは持ってます(笑)。やはりビデオテープで持っているというところにエヴァファンの熱を感じます。ちなみに僕は80年〜90年代、2000年代初頭の日本のアニメが大好きで、『うる星やつら』や『めぞん一刻』で有名な高橋留美子さんの大ファンです。あとNight Tempoさんもお好きなセーラームーンも大好きなんですよ。ラジオなので伝わりづらいかもですが、こんな感じでステッカーとかたくさん持っています。あとセーラームーンのケースも持っています。
Night Tempo:あ!同じものを持っています。
黒川:え!本当ですか!すごい!同じもので言えば、キャラパチというフィルムカメラがあるじゃないですか?僕もあれ持っているんですよね。
Night Tempo:セーラームーンはたしか3種類くらいありますよね?白のやつもあったり。
黒川:え!そうなんですか!僕はピンクのやつ持っていますね。
Night Tempo:ピンクが2種類あって、白が1種類ありますね。
黒川:声が出る/出ないパターンのものもありましたよね?
Night Tempo:あります!
ユアネス・黒川のコレクション①
黒川:すごい...。大好きだから詳しいですね!ちなみにセーラームーンで一番好きなキャラクターはなんでしょうか?
Night Tempo:全員大好きですね。セーラームーンというものが好きで、キャラクターの中の誰かと恋愛をしたいというわけではないので、みんないいところがありますね。人ってそれぞれ良いところあると思いますので、『セーラームーン』という作品の中ではそれぞれの得意な良いところがあるじゃないですか?
黒川:あります!!
Night Tempo:なのでみんな好きですね。
黒川:僕も恋愛をしたいというのは全くなくて、ただ僕自身が青色好きだから亜美ちゃんが一番の推しです。これはアクリルキーホルダーだったり、フィギュアだったり、あとこれは僕のピックケースなのですが、亜美ちゃんなんですよ。セーラムーンのお話ができてめちゃくちゃ嬉しいです!ちなみに『らんま1/2』は観たことありますか?
Night Tempo:『らんま1/2』も全シリーズのOVAも含めたビデオを全部持っています。『うる星やつら』もビデオ全部持っています。
黒川:そうなんですか!それではこの『らんま1/2』の映画と『うる星やつら』の映画のパンフレットなのですが、こちらも持っていたりしますか?
Night Tempo:いまお持ちのパンフレットの映画のカセットテープを持ってます。セリフが入っていたりするオリジナルサウンドトラックです。あとたしかレコードも出ていますよね?
黒川:あります!本当にすごいですね。Night Tempoさんが持っていないものを1つでも持っていたら、他の人に自慢しようかなと思ったのですが、大体持っていますね(笑)。
Night Tempo:いやいや(笑)。また掘り出したらたくさんあるかもしれないです。
ユアネス・黒川のコレクション②
黒川:いまZoomで収録させてもらっているのですが、背景のカセットテープの棚がギチギチに詰まっていて素晴らしいなと思いました。
Night Tempo:恥ずかしいです(笑)。
黒川:ちなみにNight Tempoさんの作品や動画、ジャケットなど、日本の80年代のアニメを連想する方が多いかと思うのですが、制作の部分で影響を受けたところはありますか?
Night Tempo:特に88年ごろから94年ごろの間のものに影響を受けました。日本の中でもいろいろと変化があったと思うのですが、日本のアニメって現実的なものが多いじゃないですか?例えばセーラームーンも魔法少女ですが、一般生活の中の魔法少女であったり、街並みを作品の中で見れるんですよね。アニメに出てくる背景だけ見ても綺麗に表現されていたり、同じ東京でも写真で見る東京と、アニメで見る東京って、色味が違うじゃないですか?そういうところをいろいろ見たりして、「同じものでもこういう表現ができるんだ」と印象に残るものをキャプションしたり、紙でも集めてみたり、いろいろ見ながら参考にして自分の制作に反映させています。
黒川:それではこの辺りで1曲流させていただきます。昨年の12月にリリースされた初のメジャー・オリジナル・アルバム『Ladies In The City』から僕の大好きな楽曲をお送りしようかと思います。ちなみに今から流す曲は歌われている方が上坂すみれさんじゃないですか?新しい『うる星やつら』のラムちゃんの声を担当される方じゃないですか?それは意図があって起用されたのでしょうか?
Night Tempo:最初は上坂さんが僕の楽曲をご自身のラジオでかけてくれたり、いろいろと紹介してくださいっていたりしましたので、その繋がりで「今度ご一緒に曲ができたらいいですね」という話がもともとありまして、自分のアルバムを作るときに改めてお声掛けさせていただいたら、快諾してくださったのが経緯になります。ちなみに歌詞も上坂さんに書いていただきました。
黒川:そうなんですね!僕的には『新・うる星やつら』を観てからこの曲を聴くと、歌詞の内容が大人な女性の雰囲気を感じがしたんですよね。ラムちゃんと照らし合わせて、ラムちゃんのキャラソンみたいなイメージで捉えると、大人な雰囲気が漂うラムちゃんの曲みたいにも感じ取ることができる隙間があるなとも思いました。なのでアニメを観ながらこの曲を聴くのを楽しみにしてます!
Night Tempo:関係者の方がもし聴いておりましたら、タイアップお願いします(笑)。
黒川:(笑)。これに関しては僕からもぜひお願いします!
GUEST PROFILE
Night Tempo
80年代のジャパニーズ・シティ・ポップや昭和歌謡、和モノ・ディスコ・チューンを再構築した「フューチャー・ファンク」の人気アーティストである、韓国人プロデューサー兼DJ。米国と日本を中心に活動する。竹内まりやの「プラスティック・ラブ」をリエディットして欧米でシティ・ポップ・ブームをネット中心に巻き起こした。角松敏生とダフト・パンクをこよなく敬愛する、昭和カセット・テープのコレクターでもある。
昭和時代の名曲を現代にアップデートする『昭和グルーヴ』シリーズを2019年に始動。Winkを皮切りに、杏里、1986オメガトライブ、BaBe、斉藤由貴、工藤静香、松原みき、中山美穂、秋元薫、菊池桃子、八神純子とこれまでに11タイトルを発表。
2021年5月には、昭和アイドルにフォーカスした『昭和アイドル・グルーヴ』のコンピレーションCDもリリースした。オリジナル・アルバムは、『Moonrise』 (2018年)『夜韻 Night Tempo』 (2019年)『Funk To The Future』 (2020年)『集中 Concentration』 (2021年)の4タイトルをセルフ・リリース。
2019年にフジロックフェスティバルに出演を果たし、同年秋には全国6都市を周る来日ツアーを成功させた。
翌年2月には東京ドーム ローラースケートアリーナでバースデイ・イベントも開催。世界的なシティ・ポップ・ブームの牽引役として活躍中の彼は、地上波TVでも数多く取り上げられるなど、今最も注目される海外アーティストの1人である。
オフィシャルサイト/ @nighttempo/ @nighttempo
LIVE INFORMATION
FUJI ROCK FESTIVAL '22
7月29日(金)Ladies In The City ライヴ・セット7月30日(土)昭和グルーヴDJセット
Info https://www.fujirockfestival.com/
Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ・ツアー 2022
8月3日(水)札幌 Sound Lab Mole8月5日(金)仙台 darwin
8月8日(月)福岡 evoL
8月9日(火)名古屋 BOTTOM LINE
8月10日(水)大阪 BIG CAT
8月12日(金)京都 CLUB METRO
8月13日(土)東京 SPOTIFY O-EAST
8月15日(月)東京 LIQUIDROOM
A Night with Ladies In The City
8月16日(火)東京 LIQUIDROOM
Info SMASH https://smash-jpn.com
7月20日(水) オンエア楽曲
Night Tempo & 八神純子「みずいろの雨(Night Tempo Showa Groove Mix)」Night Tempo & 細川たかし「北酒場(Night Tempo Showa Groove Mix)」
黒川侑司 feat. こーじゅん「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」
Night Tempo「One Way My Love feat.上坂すみれ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama