SENSA

2022.06.12

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!パジャマで海なんかいかない・Wataru Fujiwara・RiE MORRiS ほか全13作品 -2022.06.11-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!パジャマで海なんかいかない・Wataru Fujiwara・RiE MORRiS ほか全13作品 -2022.06.11-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


MISATO:6月8日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全13作品の中から、まずはPart 1の7作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!梅雨ソングがありましたね。Wataru Fujiwaraの「Rainy season」。そしてThe fin.のアレンジも梅雨というか、このしっとりとしたムードが合いますね。

金子厚武:気持ちいいサウンドの曲が多かった印象ありますね。




MISATO:そんな中、初登場のblondyがしっかりロックという感じでいいですね。

金子:Part 1の中では唯一と言っていいくらいなロックバンドでしたよね。大阪出身の"日常を歌うオルタナティブロックバンド"ということで、2018年の結成。若手から中堅へというくらいのキャリア感で、その分サウンドはしっかりしていて、シューゲイズ的な要素もありつつ、日本語ロックの王道感もあるバンドな印象でした。3ピースでこれだけの音が鳴らせるのは実力がないとできないことだと思うので、彼ら力量がこの1曲から伝わると思います。7月にはミニアルバムもリリースされる予定らしいので、楽しみですね。



MISATO:そしてuruwashiさんは今回コラボレーションという形なんでしょうか?

金子:今回はフィーチャリングという形ですね。Alina Saitoさんと高谷秀司さんは昨年リリースした「Calling For You」という楽曲にも参加していて、同じ組み合わせでの第2弾。

MISATO:相性良かったんでしょうね。

金子:uruwashiさんは基本的にサンプリングですが、やっぱりこうやって生の声とギターが入るとそこにオーガニックな質感が加わりますよね。ボイスサンプルも使いつつ、Alina Saitoさんが即興に近い形で生のボーカルをのっけているっぽくて、その絡みも面白い。無機質なものと有機的なものが絡み合っているというかね。



MISATO:たしかに。しかもサンプリングのボーカルもAlina Saitoさんだから、同じAlinaさんの声なんだけど、これだけ変わるんだよという対比が面白いですね。フランスのアーティストのFKJが好きな方とかは、最近のuruwashiさんハマるんじゃないかなと。さあPart 1からはどの曲をお送りしましょうか?

金子RiE MORRiSを紹介しようかなと思います。

MISATO:こちらもフィーチャリングですね。

金子:RiE MORRiSとuruwashiさんって相性良さそうですよね?

MISATO:絶対にいいと思う!すぐにやってほしい!

金子:これまでもWez AtlasくんやJuaくんだったりとコラボレーションをやってきているんですけど、今回の客演のRyoma Takamuraさんはずっと一緒に曲を作っている方で。

MISATO:プロデューサーさんなんですね。

金子:Wezくんと一緒にやった「Still」もプロデュースはRyoma Takamuraさんがやっています。

MISATO:なるほど!プロデューサーさんでラップもここまでしっかりしているのはちょっと意外でした。多才な方ですね。

金子:ラップでもしっかり絡んでいていいですよね。あと今回はRiE MORRiSさんとしては珍しい全編日本語詞で、そこも新鮮でした。これまでは洋楽的な良さがあったわけですが、より日本語のポップスとしても聴ける作品になっています。曲調はダークだけど、テーマとしては応援歌として書いているとのことで、「Dive」という曲タイトルですけど、今すぐに答えが出なくても勇気を持って夢に向かって飛び込んでみようという、背中を押すような曲になっています。だからこそ、よりメッセージが伝わるように日本語が選ばれているのかもしれないですね。

MISATO:歌詞にも注目して聴いていただきましょう。



MISATO:たしかに「Dive」というタイトルだと、このサウンド感ってあんまりイメージしないというか。もう少しアッパーな感じなのかなと思いますよね。でもいろんな人にとっての「Dive」が形を変えてあるわけで、そのあたりがすごく表現されている曲かなと感じています。

New Release Digest Part 2


MISATO:6月8日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全13作品の中からPart 2、6作品をダイジェストでご紹介しました。どうしましょう...なんだか涙腺が...目頭が熱くなる曲が最後に収録されていました...。びっくりしちゃいました。

金子FUNKISTですよね。

MISATO:すごくストレートでしたね。

金子:いろいろなサプライズがあって作られている曲みたいですね。お子さんの声が入っていたり、その親御さんの声も入っていたり、バックストーリーがとても興味深いので、チェックしていただければと。



MISATO:そして日向文さんの曲もいいですね。

金子:いいですね。ちょっと陰りのあるフォーキーなメロディと、繊細な音響センス。あまり他にないですよね。日向文さんの曲を聴いていると"いつリズムトラックが入ってくるんだろう"といつも思うんだけど(笑)。でも入れないのが日向文なんですよね。そこはこだわりなんですかね。

MISATO:クセで私たち待ってしまいますよね(笑)。

金子:でもきっとそこが日向文さんの音世界を作っていると思う。それこそ最近はTikTokとかでもフォーキーな女性シンガーソングライターの人が目立つけど、そういう人たちと一線を画しているのは彼女の音響的なセンスだと思うし。でもその一方で、歌メロ自体はそういうTikTok的なポピュラリティーを得る可能性もあると思う。歌詞の世界も独特で、ちょっと陰のある、こういう感じに共感をする人も多いと思うから、いろんな可能性を秘めている人だなと毎回曲を聴くたびに思います。



MISATO:歌い出しが「背中が傷だらけなのに気づかないのは 前しか見えていないから」で、この曲はここから一体どう展開していくのだろうとか、この主人公はどうなっていくんだろうと想像して、自分とリンクさせたい気持ちが湧き上がってくる曲ですね。そして、WOZNIAKは結構ひさしぶりじゃないですか?

金子:LITEの井澤さんとコラボした曲が2月に出てますけど、単独作としては1年以上ぶりなのかな。

MISATO:おひさしぶりですね。嬉しい。

金子:今回はフィーチャリングでユキテロさんを迎えています。空きっ腹に酒のメンバーだったり、最近はS.L.N.Mというヒップホップのグループでも活動している方。WOZNIAKはインストが多いですけど、この曲はユキテロさんのボーカル・ラップが入ることで、ポップな印象でしたね。曲調的にはポストロックやマスロック的な印象が強めですけど。

MISATO:たしかに。

金子:打ち込みのビートミュージックの印象もありますけど、そもそもドラマーでもあるし、こういうリズムに対するアプローチはWOZNIAKならではだなと思います。あと星くんは本当にいろんな活動をしてるから、フィーチャリングが入った曲を聴くと媒介としての印象を感じるというか。井澤さんが昨年80KIDZのALI&さんとMOROHAのアフロさんとコラボしていた曲がありましたけど、あの曲とも通じる雰囲気があったりとか、星くんが媒介となっていろんな人が繋がって、影響を与え合っているような、この曲を聴いてそんなことも思いました。



MISATO:次はどんな人とコラボしてくれるのかも楽しみですね。さあ1曲お送りするのは?

金子:Part 2は、パジャマで海なんかいかない。この曲めちゃくちゃいい曲ですね。

MISATO:めちゃくちゃいいですね。

金子:パジャ海もちょっとひさしぶりかな。昨年の9月以来のリリース。

MISATO:ライブとかお忙しそうでしたよね。

金子:昨年12月に別所さん主催のフェス「PAJAMA PARTY 2021」を結構大規模にやったりしていて、バンドとしての"パジャ海"、脂が乗ってきているなという感じがめちゃくちゃしました。改めてリズム隊、特にドラマーのSeiyaさんが叩き出すビートがかっこいい。しかも1曲の中ですごく展開していて、プログレッシブと言ってもいいくらいなのですが、でも洗練されていて、貼り合わせた感はなく、スムースにグルーヴが変わっていく感じも面白い。そこに2人の女性ボーカリストがいることで、展開がよりダイナミックになっていて、でもその軸にあるのは別所さんの鍵盤という。バンドとして本当に素晴らしくなってきているなと感じます。

MISATO:最強の布陣ですよね。聴き始めて、「あれ?Hiatus Kaiyoteが新譜出した?」と思って。「FRIENDSHIP.から出したの!?」と思ったのですが(笑)。でもそこで日本語の歌詞を入れてくるあたり流石ですよね。そうでなくても成り立つメンバーじゃないですか?しっかり和洋折衷というか、ご自身たちのアイデンティティを入れ込むことでただのオマージュではなく、自分たちの色をしっかり出ているのはすごいことですよね。

金子:bonobosとかと並べても勝負できるくらいの感じになってきたような。めちゃくちゃよかったです。

MISATO:聴いているだけで楽しくなっちゃいますよね。

金子:ライブ見たくなりますよね。

MISATO:誰がどういう風にアイコンタクトしながらセッションをしているのか。

金子:これを生演奏で再現するってかなり高度だなって。

MISATO:ですよね。しかももしかしたらライブはもっとアレンジが変わるかもしれない。

金子:そういうのも醍醐味ですからね。

MISATO:この人たちだったら何倍にも時間とってやったりするんじゃないですか?

金子:曲名通り、どんどんトリップしていっちゃう感じね。



MISATO:そうそう!これはライブで見たいですね。パジャマで海なんかいかない、ぜひウェブサイトなどご覧いただいて、情報が入ってきたらみなさん足をお運びください。


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
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FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。

放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC
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金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

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MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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