SENSA

2021.04.22

音楽愛を語る、FM福岡のラジオ番組「Room"H"」MC:森山公稀(odol)  -2021.04.21-

音楽愛を語る、FM福岡のラジオ番組「Room"H"」MC:森山公稀(odol) -2021.04.21-

FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

Netflix映画『彼女』音楽制作について
(森山)本日は1時間「映画にまつわる音楽」というテーマでお送りしていきたいと思います。
というのもですね、僕、森山は先週4月15日に配信がスタートいたしました Netflix 映画『彼女』の音楽を担当させていただきました。
『彼女』は廣木隆一監督の映画で、主演は水原希子さんとさとうほなみさん。中村珍さんの『羣青』という漫画を原作とした、二人の逃避行を描いたロードームービーです。
今日はせっかくなので、僕がその作品で作らせてもらった劇伴を少し聴いていただきながら、『彼女』の制作の話をしてみようかなと思います。こういった長編映画の劇伴を担当させていただいたのは、今回が初めてのことだったんですけども、本当に楽しく、大変ながらも毎日が学びの連続だったなと思っています。

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映画ならではの作り方といえるのかな、というのが、同じように映像に音楽をつけるものでも、CMだったり短い作品だったりすると、映像がラフの段階で、例えばVコンという紙芝居みたいな絵を繋いだ状態のものだったりに対して音楽をつけていって、それと同時進行で映像も進めていくという形が多いのですが...映画だと、基本的に映像の方が、これで行きましょうという風に決まってきてようやく、音楽をどこにつけましょうかという具体的な話が始まっていくんですね。監督は一人なので、映像を細かくやっているのと同時に、音も、音楽もって言うわけにはいかないので、それは当然といえば当然なんですけども。映像が固まってきて、そこから音楽をつけたりつけなかったりというのを決めていくというのが、僕にとっては新鮮だったりしたなあと思いますね。

それと、面白いと思ったのは、これも当然といえば当然なんですけども、劇伴の場合音楽だけを聴いて、監督や音楽プロデューサーと、それは良いとかどうとかそういう会話をすることは少ないですね。
映像が決まってきて音楽をつけますという時に、必ずその映像と、そのシーンの要素、効果音やセリフとかね、あとは前後のストーリーとか、その前にどういう曲が流れていたのかとか、そういったことを全部含めて、どう見えてどう聞こえるかということを、全員で、そういう目線で判断をしていくのです。
音と映像を合わせる作業が始まって初めの頃は、僕はミュージシャンとしてこれまでやってきているので、どうしても音楽ばかり耳に入ってきてしまったりして。そこのギャップに少し苦労しつつも、すごく面白いなと感じましたね。
音楽単品で抜き出してどうかみたいなことはその場では考えず、やっぱり映画なので映画として全部の要素が合わさった時にどうなのかということで会話が進んでいっていたと。それが新鮮で面白かったですね。
それに、今少し話したんですけども、映画の音というのはもちろん音楽だけじゃなくてですね、セリフとか効果音だったりですね 、音響効果もたくさん鳴っているわけです。
それらを最終的に合わせていく作業も音楽と同時に行なっていくので、間近で見ることができました。そういった、何となく知識としてだけで知っていたというようなことも、実際のその臨場感で目の当たりにできて、本当に映画の世界の奥深さと言うか楽しさをより一層感じられたなあと思いますね。

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この『彼女』の制作に入る前ぐらいに『ようこそ映画音響の世界へ』という映画だったかな、映画の音響にフォーカスを当てた映画、映画の音響はどういうことやってるのか、その世界のドキュメンタリー映画があるんです。ちょうどその頃に公開されて観に行って、この作品も、その世界の楽しさ、奥深さっていうの感じられると思うので、興味がある方はぜひ観て欲しいなと思いますね。
それのシリーズなのかな、『すばらしき映画音楽たち』という映画音楽の方にフォーカスを当てたドキュメンタリーもあるので、それもあわせてぜひ観てみて欲しいなと思います。

『彼女』はロードムービーということもあり、音楽に溢れている作品でもあるんですね。所謂劇伴だけでなくて、とても有名なあんな曲やこんな曲だったり、細野晴臣さんによるテーマ曲、この映画のテーマ曲も本当に素晴らしいですし、そういった部分も楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。
映画『彼女』は先週4月15日からNetflixで配信中でございます。是非ご覧ください。


映画『サヨナラまでの30分』提供曲「瞬間」紹介
本日は全編@シアタールームという感じで、僕、odolの森山公稀が「映画にまつわる音楽」をテーマにお送りしています。
前半戦は、映画『彼女』の話をしてきましたが、実は僕個人としてだけでなく、odolとして、バンドとしてもですね、映画の音楽に関わったことがありまして。『サヨナラまでの30分』という作品なんですけども、観ていただいた方はいらっしゃいますでしょうか?
この『サヨナラまでの30分』という映画はですね、2020年の1月に公開された映画で、監督は萩原健太郎さん、主演が新田真剣佑さんと北村匠海さんの、バンドを中心とした音楽映画です。
劇中にECHOLLというバンドが出てくるのですが、そのECHOLLというバンドに、この映画では僕らodolを含めて、たくさんの実際のミュージシャン達が楽曲を提供して、ECHOLLの曲として演奏されたり歌われたりしているという、すごく珍しい形の映画なんじゃないかなと思います。僕らの他には「雨のパレード」だったり「Ghost like girlfriend」 だったり「mol-74」だったりと、同世代のミュージシャンたちが曲を書き下ろし、それをandropのボーカルの内澤さんが、音楽プロデューサーとして、送られてきた曲をECHOLLの音に整えてアレンジして、映画の中に登場するんです。
色んなアーティストが参加しているのにも関わらず、劇中では一つのバンドの曲に聴こえて、本当にどれだけの苦労があったんだろうかと思うような、、、そんな素敵な映画なんですね。是非、まだ観てない方は、観ていただければなと思います。
僕たちodolは「瞬間」という曲を提供しまして、映画のリード曲として、冒頭とそれからエンドロールにですね、使っていただいております。その「瞬間」という曲は、セルフカバーでodolの『WEFT』というEPに収録されてリリースされているので、そちらを聴いていただきたいなと思います。




4月21日(水) オンエア楽曲
明星「Usual life (Special Ver)」
Priscilla Ahn「Fine on the Outside」
odol「瞬間」
Glen Hansard & Markéta Irglová「Falling Slowly」
ルドヴィコ・エイナウディ, Federico Mecozzi & Redi Hasa「Golden Butterflies(Day 1)」



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2020年11月18日に3rd EP「BE ALL LIE」をリリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2020年10月14日にアルバム「FRAGILE」をリリース。
オフィシャルサイト @lampinterren @pgt79

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森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年6月9日に、NEW ALBUM「はためき」をリリース。
オフィシャルサイト @odol_jpn @KokiMoriyama


LINK
FM福岡「Room "H"」

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