SENSA

2021.03.26

LITE「映画『騙し絵の牙』オリジナル・サウンドトラック」──熱烈オファーで実現。世界初の<映画×マスロック>を体感せよ!

LITE「映画『騙し絵の牙』オリジナル・サウンドトラック」──熱烈オファーで実現。世界初の<映画×マスロック>を体感せよ!

3月26日に全国公開、作家・塩田武士のベストセラー小説を大泉洋主演で実写化した映画『騙し絵の牙』。その音楽を全編にわたって手がけたのが、アメリカやヨーロッパでもツアーを成功させるなどワールドワイドに活躍する国内屈指のインストロックバンド、LITEだ。

結成は2003年と長いキャリアを持つバンドながら、映画の劇伴を担当するのは今回が初。メンバーの武田信幸(Gt)が「本当にLITEの音楽が映画に合うのだろうかという疑念もあった」とコメントしているとおり、強烈な個性を放つ彼らのプログレッシブなアンサンブルをよく知るリスナーほど、そんな一抹の不安がよぎるのかもしれない。

だが、この特別ティザーを観てほしい。耳に残るインパクト抜群の鋭角的なギターリフ、丹念に積み上げられたミニマルなリズム、超絶テクの変拍子、音の連なりが生み出すスリルとメランコリー、夕凪の景色が想像できるような心地よいパート......まさにLITE節がこれでもかと効いた主題歌「Breakout」と、物語の各シーンを繋いだスピード感のあるカット割りとのシンクロは、思わず息を呑んでしまうくらいに鮮やか! むしろ、映画への期待が大きく膨らむのではないだろうか。

LITE×騙し絵の牙 特別映像



そもそも、監督の吉田大八(『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』『桐島、部活やめるってよ』ほか)はLITEの楽曲を聴きながら映画『騙し絵の牙』の脚本を書いたほどの入れ込みようだったそうで、その熱意によって異例のタッグが実現した。原作者の塩田が大泉をイメージして小説の主人公をあてがきした経緯を踏まえると、吉田監督がLITEを指名した背景にも同じく確信と必然性があったのだろう。

おそらく、針の穴を通すかのように正確無比なLITEのアンサンブルが、『騙し絵の牙』の実写化にあたっては必要不可欠なピースだったということ。曲の途中に鳥肌もののブレイクが入る「Fate」「Mastermind」などからは、監督の0コンマにまで音にこだわる姿勢がヒリつく感じで伝わってくる。また、彼ら特有のスリリングでメランコリックなグルーヴが、映画の裏切りや陰謀が渦巻く予測不能なストーリーと完璧にリンクし、それを引き立てる肝になっているのも凄い。

穏やかなピアノの音色から徐々にバンドサウンドがあふれ出す「A Foggy Day」を皮切りに、ギターとベースのメロディがうねりながら美しく絡む「I's」ほか、サントラには全25曲を収録。アッパーでダイナミックなプレイが冴える「The War Game」、"隠された議題"というタイトルを冠した「Hidden Agenda」「Hidden Agenda2」などは、物語が加速する重要な局面をドラマティックに彩ってくれる。

エレクトロニクスの要素を随所で活かした点も注目で、LITEがこれまで貪欲にインストゥルメンタルの探求を続けてきたからこそのトラックが出揃った。孤高のマスロックと吉田監督の映画。どれほど奇跡的なバランスで噛み合っているのかは、ぜひ劇場の音響で体感し、公開同日にリリースされたサントラを聴いて、確かめてほしい。

文:田山雄士




RELEASE INFORMATION

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LITE「映画『騙し絵の牙』オリジナル・サウンドトラック」
2021年3月26日(金)
Format: Digital / CD
価格:¥2,000(税別)

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オフィシャルサイト
The Room
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@lite_jp
@lite_jp
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映画『騙し絵の牙』オフィシャルサイト

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