SENSA

2022.12.15

繊細な感情を逃さず掴み、未来への希望を描くバンド「東京少年倶楽部」

繊細な感情を逃さず掴み、未来への希望を描くバンド「東京少年倶楽部」

SENSAが注目するアーティストを紹介する「RECOMMEND」。今回は、京都から来た4ピースバンド「東京少年倶楽部」です。

tokyosyonenclub.jpg
2017年に京都で結成された4人組ロックバンド、東京少年倶楽部。松本幸太朗 (Vo.Gt)、三好空彌 (Ba.)、Gyary (Gt.Key)、古俣駿斗 (Dr.) の4人からなり、2019年にロッキング・オン主催のコンテスト「RO JACK for ROCK IN JAPAN 2019」で優勝した実績を持つ。1月18日には、1st EP『CREATURE』の発売が決定し、現在勢いを増している注目のバンドだ。

東京少年倶楽部「BIRTHDAY」






2022年10月に配信リリースされたこの曲は、イントロから耳に飛び込んでくる松本の温もりある歌声と優しいギターの音色に早速惹き込まれる。歌詞の言葉選びや楽曲後半の転調もどこか独特で、繰り返し聴きたくなる楽曲だ。Music Videoでは、道路でギターを徐に弾いている等身大な姿と、レトロな質感の映像が絶妙に脱力感を出していてとても素敵な作品である。(YouTube Shortsで公開されているオフショットも長閑で素敵なのでぜひ見てほしい。)何よりこの楽曲は、どこか切なさや哀愁を漂わせながらも強く掻き立てるメロディやリリックから、聴き手の心の真ん中に刺してくるような希望を感じさせてくれる。歌詞に散りばめられた〈寂しい〉〈傷んだ心〉〈踊った胸〉〈後悔〉〈期待したい〉〈憂鬱〉〈優しさ〉などの感情を、独特な情景描写と共に描くことで、"喜怒哀楽"の範疇だけでは収めることのできない日々の感覚を見逃さず捕まえているようだし、まさに今、生きているという実感すら与えてくれる。タイトルにも歌詞にも音にも、未来への生きる希望を込めた情熱的な1曲だ。

東京少年倶楽部「I hope I die before I get old」






2022年3月に配信リリースされたこの曲は、音楽雑誌『音楽と人』の「社歌を作ろう!」というコラムの企画で生まれた1曲。松本はこの曲について「"音楽"と"人"について作るのがいいなと思った」と述べており、命を燃やして音楽に向き合うミュージシャンの姿を想起させるような熱狂的なロックナンバーに仕上がっている。Gyary の思い切り歪ませたギターサウンドも、曲の躍動感を担っている古俣のドラミングも、そのドラムに重くも自由自在に絡んでいく三好のベースラインも、エモーショナルに叫びを交えた松本の歌も、それぞれが最高にロックな音楽を作り出していて圧倒的だ。魚眼レンズを覗き込むインパクト強めなMusic Videoでは、途中で全体が鮮やかな色に染まったり、ストロボ照明の演出があったりと臨場感たっぷりでたまらなくかっこいい映像作品になっている。聴き終わった後には爽快感すら感じる一曲だ。

東京少年倶楽部「Aventure」






12月14日に先行配信され、アルバム『CREATURE』にも収録されるこの楽曲は、ビンテージ感のあるサウンドと緩急豊かな演奏が魅力的なスケール感ある1曲である。リバーブが効いた広がりのあるイントロは、スモークが晴れた先に4人が立っているような情景を想像させワクワクし、まさにEPの1曲目にふさわしいナンバーだ。また、独創性あふれるリリックにとても興味をそそられる。解釈が多彩にできる立体的な言い回しがより一層この曲の奥行きを醸し出しており、楽曲後半にはレイドバックする重たいビートが非常にカッコ良い。そして、そこからラストスパートに向け一気に加速していく展開はボルテージ上がること間違いなし。4人が丁寧に紡ぐグルーヴィな演奏が際立つ名曲だ。

東京少年倶楽部を初めて聴いた時は、キャッチーなサウンドと少し変わった楽曲展開が面白くて思わず惹かれた。ただ、よくよく歌詞を聴いてみると、独創的な言い回しが面白く聴き手一人一人の世界に解釈を委ねるような空白と彩りを感じ、そこからさらに惹かれていった。『CREATURE』という言葉には「生き物」という意味があるが、生きている感覚を繊細に表現している彼らの音楽は、今後も世代問わず多くの人たちに愛されていくのではないか。更なる躍進が楽しみである。

文:髙橋夏央

RELEASE INFORMATION
CREATURE_jk_1200.jpg
東京少年倶楽部「Aventure」
2022年12月14日(水)

試聴はこちら

PROFILE

tokyosyonenclub.jpg
東京少年倶楽部
2017年7月14日早朝 東京少年倶楽部 結成。約2ヶ月後の9月3日、松本による初の弾き語り自主企画「空の飛び方」が開催され、このライブのMCでバンドの結成を発表。2017年9月13日に大阪にて初ライブを行った。以降東京を中心にライブを続け、RO JACK for ROCK IN JAPAN 2019で優勝を勝ち取り、「ROCK IN JAPAN 2019」への出演を果たす。2020年1月24日 東京少年倶楽部に Gyary (Guitar&Keyboard) が加入。1月27日の「京都から来ました東京少年倶楽部です」大阪公演より4人体制で活動を進めていくことを発表した。6月17日に東京少年倶楽部初となる全国流通盤1st Mini Album「空の作りかた」をリリース。

LINK
オフィシャルサイト
@Tokyo_BBB_Club
@tokyo_bbb_club

気になるタグをCHECK!