RADIO

2026.02.14

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!東京真中・Gateballers・工藤さくらほか全18作品 -2026.2.14-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!東京真中・Gateballers・工藤さくらほか全18作品 -2026.2.14-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:2月9日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全18作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!まずはLoupx garoux



金子:HOMMヨとしても活動している、ニイマリコさんのソロプロジェクトであり、バンドです。今回の曲を聴くと、Loupx garouxの実験的な側面が出ているというか。ビートは薄く、太いベースが引っ張っていて、ちょっとガムランっぽい音像。バンドのエッジーな側面が出ていて、ポストパンクやノーウェーブっぽい雰囲気がありました。ご本人のコメントもあって、「くり返される虐殺、戦争を背に感じながら、僅かばかりの募金をして、知るほどに苦しくなる歴史を学ぶ。自分に何ができるか、日々考えています。私にとって『音楽をつくること』は、押し殺した哀しみの解放、現実に立ち向かう手段。そして、生きるよろこびです。たとえ胸の傷がいたんでも、です」と。アンパンマンの歌詞を使いながら、ちょっとユーモアも織り交ぜつつ、今ご自身が感じている痛みも感じさせる言葉でした。ちなみに、Loupx garouxは1月からLOLOETと共同企画を立ち上げていて。

みさと:めちゃくちゃいいじゃないですか!

金子:ニイさんにしても、LOLOETの和田彩花さんにしても、ちゃんと思想を持って音楽活動をしているというところで、多分リンクした部分があったんでしょうね。お二人が対談した動画もYouTubeに上がってたりするので、それも見てほしいなと。

みさと:注目ですね。どの楽器か、ちょっと定かじゃないんですけど、ガムランっぽい、シンギングボウルのような周波数を響かせる楽器の使い方が一人ひとりの心と脳にアクセスしてくるような。伝えたい思想があるからこそ生まれた楽曲であり、それをどういうふうに世の中に届けていくのか。そんな曲だったかなと思います。続いて、OBAKE通信



金子Khamai Leonなどでも活動するbejaくんのプロデュースする音楽プロジェクト。今回が2曲目のリリースで、先月出た「くらげ姫」はアンビエントな感じのふんわりした音像の曲だったんですけど、今回の「みかづき逃避行」はジャズを基調にしたアッパーな感じの曲。サンバのリズムとかも使われているので、ノれる曲になっています。曲ごとにストーリーがあって、それによって音楽性もどんどん変わっていく、そういうプロジェクトなんだろうなと、2曲目にして徐々に見えてきた感じがしますね。

みさと:周りを固めている方たちも錚々たるメンバーで、納得の音楽クオリティ。今回も引き続き、トナリノサティのtitiさんが歌っているということで、日本の"かわいい"が詰まっている感じもありますし、クレバーな匂いも感じる、このバランス感覚。幅広い層に届くんじゃないかなと。2曲目も最高です。そんなPart-1から、どうしましょうか?

金子東京真中の新曲を紹介しようと思います。



みさと:東京真中さんは去年大活躍でした!

金子:「快啖ノススメ」は去年FRIENDSHIP.からリリースされた曲の中での再生回数1位を獲得。その後に「ドゥーマー」という曲も出していて、 MVが500万回再生突破しているという。

みさと:すごいです。

金子:そんな中でのひさしぶりの新曲。「快啖ノススメ」のときはボーカリストとしてはしメロさんと9Lanaさんをお迎えしていたわけですけど、今回もボーカロイドではなくて、Vsingerのえんさんをお迎えしていて。あと「快啖ノススメ」は『ゼンレスゾーンゼロ』というゲームのキャラクターをモチーフにしてたんですけど、今回も『原神』という人気ゲームのキャラクターがモチーフ。トラック的にはフューチャーベース的なダンストラックにストリングスという、この掛け合わせから東京真中ならではのポップセンスを感じさせます。東京真中は映像も重視していて、先にMVがYouTubeで公開されているんですが、それも1週間経たないうちに10万再生を突破していて。

みさと:ノってますね!

金子:これまで曲ごとに聴かれている感じだったところから、今は「東京真中の曲だから聴く」という、ちゃんとファンベースができてきてる感じも伝わってきて、2026年はますます期待ですね。

みさと:東京真中の作家性がさらに世にバレていっちゃうんだろうな、嬉しいなという気持ちですけど、今回歌ってらっしゃる、えんさんが持っているハスキーで体温のある声質に弦の温もりがすごくフィットしているなと。東京真中らしい、華美になりすぎない、高揚感が高まるアレンジと、ボーカリストに誰を迎えるかによって個性を変えてくる、その手腕を堪能できる一曲かと思います。

New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます!まずはMarnie



金子:放送の時点ではすでに終わっているんですけど、2月14日に『HOT SPOT Vol.2』が行われていて、Marnie、Sugar HouseVegの3組が出ていました。『HOT SPOT Vol.1』にはRol3ertが出演していて、Marnieを前に紹介したときに、「Rol3ertにも通じるグローバル感」みたいな話をしたと思うんですけど、今回の曲も自然とグローバルな感じを持っている人だなと改めて感じられる一曲になっていました。セルフライナーノーツによると、「この曲は特別な出来事じゃなくて、二人の間に流れている当たり前みたいな優しさを集めてできた一曲」と。「Ranunculus」は花の名前で、ピンクのラナンキュラスの花言葉が「飾らない美しさ」。この曲のテーマをタイトルがよく表しているなと思います 。


みさと:ストレートな言葉でありながら、余白が感じられるような表現力。やっぱり歌唱力のあるシンガーだと改めて感じさせてくれるような一曲でした。続いて、カブトムシ



金子:カブトムシはちょっとひさしぶりのリリース。メンバーがMassage Attackに参加していたり、それぞれの動きもありつつ、カブトムシとしては、この後に2年ぶり3枚目のフルアルバムが出るということで、そこからの先行シングルです。カブトムシとして去年から「即興演奏の新作をライブごとにリリースするシリーズ」というのを開始しているそうで、今回の曲を聴いても、作曲と即興の要素が混ざったような面白い作りになっていました。カブトムシはバンドではあるんだけど、美術作家と作曲家と打楽器奏者とピアニストの4人が集まっているから、もともとの成り立ちから面白いし、そういう個性を持った人たちが集まってるからこそできる曲だと感じました。

みさと:不協和音が続いている曲なんですけど、不協和音って強制的に意識を集める、脳をざわつかせる効果があるじゃないですか。音の効果で惹きつけられた後に、エンディングが無音で言葉が綴られている。芸術としても面白い構成になっているし、自然と自分の脳や心が奪われていくようでした。そんなPart-2から、どうしましょうか?

金子Gateballersの新曲を紹介しようと思います。



みさと:今回アルバムリリースです!おめでとうございます!しかも、タイトルがバンド名。

金子:セルフタイトルの作品で、アルバムとしては6年ぶり。

みさと:ファンのみなさんも待っていたでしょう。

金子:濱野夏椰くんの骨折とか、いろいろあったりした中で、ついにたどり着いた感じですよね。セルフタイトルなだけあって、真骨頂のような作品になっているというか、サイケデリックな音像が全体にありつつ、曲によってロックンロールもあれば、フォークもあれば、グランジもあれば、ディスコもあれば、ラテンもあれば...みたいな感じで、多彩な曲が詰め込まれていて、音楽的素養の高さを改めて感じさせる作品になっていました。リード曲の「Spread love」に関しては、個人的にはPavementとか、そういうUSのローファイっぽいポップソングな感じですごく良かったし、「Spread love」というタイトルにも表れている通り、アルバム全体を通して、"愛"が歌われていて。今の時代に何を歌うかという中で、"愛"が浮かび上がってきているという側面もあるだろうし、そうやって"愛"を堂々と歌って似合う人って、そんなにいない気がするんですけど、濱野夏椰くんは"愛"を歌っても、偽りがない。この人の心から出てるんだろうなというのが感じられる、希有な人だなというのも改めて思いました。そういう意味でも、今聴かれるべき作品だと思います 。

みさと:音の要素はすごく詰め込まれているのに、なぜかシンプルに聴こえてくるというか。それはやっぱり"愛"が成せる技なのかなとも思います。「Spread love」は「愛を広める」とか「愛を分かち合う」と訳すと思うんですけど、濱野夏椰くん中心に、自分たちが6年かけてどんな愛を培ってきて、どこに愛を広めていきたいのか、誰と分かち合っていきたいのか、とにかくシンプルなものなんだけど、その一つ一つの背景を見ていくと、いろんな音、経験が詰め込まれていて、Gateballersそのものが音に表れた曲、アルバムになっていました。さすがセルフタイトルのアルバムですね。

New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。神々のゴライコーズ、アルバムリリースです。



金子:Gateballersに続いて、セルフタイトルのアルバム。2021年に新しいギタリストが加入後、初のアルバムで、シングルを除けば7年ぶり、全国流通は9年ぶりのリリース。こちらもいろいろなドラマ、ストーリーがあって、遂に完成したアルバムということですね。

みさと:おめでとうございます。

金子:前に紹介したときは、ちょっとFishmansっぽいニュアンスがあるね、みたいな話をした気がするんですけど、今回はもっとファンキーな、アグレッシブな曲になっていました。途中でノイズギターも入ってきたり、このアグレッシブさが神々のゴライコーズの本流なんだろうなと感じましたね。今回レコーディング、ミックス、マスタリングまで全曲セルフで制作しているということで、ちょっとローファイな雰囲気が、プリミティブな衝動にもすごくフィットしていて、神々のゴライコーズらしさが表れているんじゃないかなと思いました。

みさと:どこまでが決め打ちで、どこまでがアドリブなのかわからないような仕上がりになっていて。途中で「藤原くん、ギター!」とか言ってますもんね(笑)。やっぱり"新代田FEVERの秘密兵器"なんて言われているだけある、現場に連れてってくれるようなアルバムです。みなさま足を運びください。続いて、SiNNER MOON



金子:こちらは台湾のラッパーですね。曲のタイトルが「MONEY RULES 3EVA」ということで、ご本人のライナーノーツにもあるんですけど、「好むと好まざるとにかかわらず、俺たちがどこへ行こうと金はついて回る」と、資本主義の末路がどうなっていくのかという、今の社会に対する目線をラップしていて。前に紹介したときにもちらっと話したと思うんですけど、SiNNER MOONは春ねむりさんと交流があって、曲を一緒にやっていたり、去年春ねむりさんの台湾公演があったときにも、SiNNER MOONが参加していて。オンエアのタイミングではすでに選挙は終わっていますが、春ねむりさんはSNSでいろんな意見を発信していて、そういう社会に対する目線をSiNNER MOONと共有しているからこそ、一緒に曲をやったり、ライブやったりしてるんだろうなと。こういうコンシャスなラッパーというのは、いつの時代にもいてほしい存在だと改めて思いました。

みさと:愛する人たちを守るために資本主義で唯物主義であることの肯定を歌うというのは、精神的な社会主義を求めていることにもつながると個人的には思っていて。心の豊かさを得るために心を鬼にすることって、今の時代での問題提起だなと感じています。人によっては葛藤して、矛盾して、簡単に答えは出ないけど、自問自答を繰り返していくことが必要であり、それを続けながら、自分自身の意思を言葉にしたり、形作ったり、それが未来につながっていくんだなと。まさに今の時代に必要であり、共感度の高い1曲だったと思います。そんなPart-3からどうしましょうか?

金子工藤さくらさんの新曲を紹介しようと思います。



みさと:これまたいいですね。

金子:いい曲でした。工藤さくらさんは群馬県出身の宅録音楽家で、約2年ぶりのリリース。セルフライナーノーツを読むと、「この曲は夕方に自転車を漕ぎながら、近所を徘徊していたときに、月を見ていた親子の会話をたまたま耳にして、そこから生まれました。冒頭の鼻歌はそのときにスマホで録音したボイスメモをそのまま入れております」と。

みさと:素敵!

金子:すごく映像が浮かぶ曲になっていて、それはフィールドレコーディングを使っているのもあるし、このアンビエントな音像も大きい。後半に向けて徐々に盛り上がって、最後に轟音が立ち上がっていくという、1曲のストーリーの描き方もよかった。odolとも相性がよさそう。すごく映像的で美しい一曲だったと思います。

みさと:映像的には地上で生まれた言葉がだんだん大気圏に突入して、宇宙空間に向かって浮遊していくという空間のレイヤーみたいな、その奥行きがまさに轟音になっていくような。ミックス・マスタリングはioniさん、瀬能啓太さんが撮影・編集をしたミュージックビデオもあるということなので、ぜひ見てみてください。

番組の後半はEnfantsがゲストで登場!



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
FM福岡で毎週水曜日の26:00~26:55まで放送中のラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。

DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

1697255226457.jpg奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

LINK
FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

気になるタグをCHECK!