2025.03.27
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.229は、アニメーター、イラストレーターのAOYAMAを取り上げる。
ユアネスの「私の最後の日」のミュージックビデオをきっかけに、音楽と関わる仕事へと足を踏み入れたAOYAMA。日常からSFまで独自のタッチと色遣いで描く、新進気鋭のクリエイターに、ぜひ注目してみてほしい。

アニメ会社で勤務する経験を経て、自由に自分の作品が作りたいと思い、SNS上に数十秒ほどのループアニメーション作品を投稿したところ、ユアネスの方に声をかけてもらって彼らのMVを担当するに至りました。それからMVのお仕事やアニメーションのお仕事のご依頼をいただくようになったので、本当にユアネスさんには感謝してます!!
私がアニメ作品を鑑賞する際に特に心を動かすものは作中の世界観や空気感です。
光の温かさや夜の空気を感じ取ってもらえるような演出を志しました。
ありがたいことに最近再びユアネスさんからお声がけいただき、「日照雨」の映像を担当しました。彼らのライブでは音源以上のパワフルさがあって圧巻されました!!
今は新しいMVを3DCGも多用しながら制作中です。他の作家さんたちともコラボしながら新鮮な表現をお届けしたいです!
最近は映像や漫画だけでなく情景を伝えてくれるような詩に注目しています。ホルヘ・ルイス・ボルヘスという文学者は、イギリスやアイルランドだけでなく日本を始めとする世界中の詩人の作品を紹介してくれるので、彼の評論を読んでいます。
私が普段制作しているMVやイラストも情景から生まれる感情を表現することを目指しているので、アニメや映画や詩の中に語られるような情景をもっと見てみたいと思っています。
あと街歩きです!絵にしたい場所を探しながら景色を見るとどんな場所も素敵に感じます。




AOYAMA
イラストレーター、アニメーター。
美術大学卒業後、アニメ会社に就職。独立しユアネス「私の最後の日」(2022年)、ユアネス「日照雨」(2024年)、ChiliChill「半梦」(2023年)、二ノ宮はぐ「時間」(2023年)などアニメーションMVを手掛ける。
ユアネスの「私の最後の日」のミュージックビデオをきっかけに、音楽と関わる仕事へと足を踏み入れたAOYAMA。日常からSFまで独自のタッチと色遣いで描く、新進気鋭のクリエイターに、ぜひ注目してみてほしい。

活動を始めたきっかけ
子どもの頃からアニメ文化に触れて育ったのですが、特に今敏監督の『パプリカ』や押井守監督の『攻殻機動隊』のような世界観のアニメに憧れがありました。アニメ会社で勤務する経験を経て、自由に自分の作品が作りたいと思い、SNS上に数十秒ほどのループアニメーション作品を投稿したところ、ユアネスの方に声をかけてもらって彼らのMVを担当するに至りました。それからMVのお仕事やアニメーションのお仕事のご依頼をいただくようになったので、本当にユアネスさんには感謝してます!!
どこかの日常のワンシーンを光の変化とともに切り取って、ループアニメにしました。
— AOYAMA/MV制作中 (@aoyama2049) July 3, 2021
音付きでお楽しみください。
#digitalart #animation #indie_anime #イラスト好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/xGZCOyKsIT
影響を受けたアーティスト
自分は映像作家なので音楽は専門外なのですが、アニメ会社で働いていた時期にしんどいことがあったらとりあえずオアシスとブラーを聴いていました。彼らがきっかけで他の洋楽も聴くようになりました。映像制作は気合いがいるので気合いが出そうなHIPHOPもたまに聴いてます。注目してほしい、自分の関わった作品
私のMVの初作品となったユアネスの「私の最後の日」です!制作時は色々わからないことだらけだったのですが作曲者である古閑(翔平)さんのアドバイスなどもいただいて形になりました。私がアニメ作品を鑑賞する際に特に心を動かすものは作中の世界観や空気感です。
光の温かさや夜の空気を感じ取ってもらえるような演出を志しました。
ありがたいことに最近再びユアネスさんからお声がけいただき、「日照雨」の映像を担当しました。彼らのライブでは音源以上のパワフルさがあって圧巻されました!!
今後挑戦してみたいこと
最近はライブに足を運ぶことも増え、VJの方々の最新の映像にも刺激を受けて、もっと多くの人に届くような表現がしたいと考えるようになりました。今は新しいMVを3DCGも多用しながら制作中です。他の作家さんたちともコラボしながら新鮮な表現をお届けしたいです!
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
最近見たもので影響を受けたのはフルーツ・チャン監督の『メイド・イン・ホンコン』です。90年代の香港を舞台とした青春劇なのですが、若者たちの感情の動きが美しく退廃的で心惹かれました。最近は映像や漫画だけでなく情景を伝えてくれるような詩に注目しています。ホルヘ・ルイス・ボルヘスという文学者は、イギリスやアイルランドだけでなく日本を始めとする世界中の詩人の作品を紹介してくれるので、彼の評論を読んでいます。
私が普段制作しているMVやイラストも情景から生まれる感情を表現することを目指しているので、アニメや映画や詩の中に語られるような情景をもっと見てみたいと思っています。
今注目しているカルチャー
先ほど詩について書きましたが、現代の日本の詩が気になっているので探している最中です。おすすめがあったら教えて下さい!あと街歩きです!絵にしたい場所を探しながら景色を見るとどんな場所も素敵に感じます。



PROFILE

AOYAMA
イラストレーター、アニメーター。
美術大学卒業後、アニメ会社に就職。独立しユアネス「私の最後の日」(2022年)、ユアネス「日照雨」(2024年)、ChiliChill「半梦」(2023年)、二ノ宮はぐ「時間」(2023年)などアニメーションMVを手掛ける。