SENSA

2023.01.11

am8「Summer Lost 2023 ft.butaji」リリース記念!butaji×カワムラユキ対談スペシャルインタビュー

am8「Summer Lost 2023 ft.butaji」リリース記念!butaji×カワムラユキ対談スペシャルインタビュー

普遍性と新規性を融合した作風で無二の存在感を放つクリエイティブ・プロジェクト、am8(エーエム・エイト)が2023年1月11日(水)に「Summer Lost 2023 ft.butaji」をリリースする。

楽曲は淡々とした世界観のなかに禍々しい感情を香らせるアンビエントな1曲になっており、ボーカリストにはフォーキーなサウンドからエレクトロまで手掛けるシンガーソングライターのbutajiが参加。作詞は配信シングル『Scala ft. Mizuki Ohira+KIKI TAM』より関係の深い、カワムラユキが手掛けた。

今回は「Summer Lost 2023 ft.butaji」のリリースを記念して、am8のふたりが聞き手となってインタビューを実施。butajiをアサインした経緯や2023年以降の音楽シーンなどについて語ってもらった。


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どの作品にもbutajiさんのピースがしっかりシグネチャーとして刻まれている

―もはやam8にとってカワムラさんは、3人目のメンバーですよね。最初は嫌がっていましたが(笑)、だんだんその気になっていって...。


カワムラ:真性のマゾヒストなので(笑)。前作『Scala ft. Mizuki Ohira+KIKI TAM』で作詞をした際は、手島さんにいただいたアイデアのなかからテーマをチョイスして、個人的な経験値やトラウマを題材となるニュースに掛け合わせながら歌詞を書かせていただきましたね。

―そして、今回はボーカリストの相談もさせていただいて。


カワムラ:まさか、そんな相談まで受けるとは思ってませんでしたよ(笑)。

―butajiさんを提案してくださった経緯を教えていただけますか。


カワムラ:am8の音楽ってメロディーが、少女のように可憐で、少しだけトゥー・マッチ・ロマンチック。それでいて、どこかもの悲しい不思議なバランスで成り立っているように感じていて。そんな楽曲と乗せたリリックを混ぜ合わせて音楽で表現するとなったとき、ふと艶やかな低音が引き立つ歌手がいいと思ったんです。最初の段階では、この楽曲に相応しいのは男声なのか女声なのかわからなかったんですけど、ラジオやサブスクで聴いたbutajiさんの声がすごく耳に残っていたんですよね。艶やかで凛としているんだけど、ちょっと手招いたら揺れて堕ちていくことも厭わなそうな男声。不思議な魅力を持った声なので、am8の世界観に合うような気がして。

―なるほど。


カワムラ:それに、butajiさんに対してアコースティックな曲やしっかり歌がでている作品が多いイメージを抱かれている方が多いかもしれないですけど、実際はけっこう野心的に様々なジャンルの音楽に取り組んでいるんですよ。ラッパーやトラックメーカーと積極的に絡んでみたり、butasakuっていうユニットを荒井優作さんと組んで、Kate NVというアーティストにリミックスを依頼していたり。それでいて、どの作品にもbutajiさんのスピリットがしっかりシグネチャーとして刻まれているので、am8ワールドにやってきたら面白そうだなって。

butaji:ありがとうございます。恐縮です。

カワムラ:あとは「私のリリックだったら歌ってくれるだろうな」って自信もちょっとだけありました(笑)。自分で作っていない曲を歌うときならではの演じるようなアプローチに新鮮味を感じてくれそうな気もしましたし、今のbutajiさんはいろんな方とやれるのが楽しい時期なようにも思っていたので、今が声をかけるタイミングかなって。

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―butajiさんは、何を意識して「Summer Lost 2023 ft.butaji」を歌唱しましたか。


butaji:自分が歌詞を書いていない曲をレコーディングするのは初めてだったので、力みすぎないように気をつけました。少年性のある声だと自覚していますし、声の配分を大人の男性に寄せすぎないようにしたというか。深みのある男声でグイグイいってしまうと、感情が乗ってしまいますからね。歌詞の内容も把握していたので、抑揚にも配慮して。ドライに歌うのって、けっこう難しいんだなって思いました。意味合いまで深く入りこまないようにしたつもりなんですけど、結局は入りこんじゃった気がしています。

―いやいや、いい距離感でしたよ。あまりドライになりすぎても違う印象になってしまうと思いますし。


butaji:何も知らない状態だからこその距離感は、バランスを取るために意識していたかもしれないですね。

―おふたりは「Summer Lost 2023 ft.butaji」の制作作業以前から、交友があったんですか。


butaji:直接お会いしたのは、この曲のレコーディングセッションが初めてでしたよね。

カワムラ:オンラインではお会いしていたんですけどね(笑)。七尾旅人さんが主宰していた、対コロナ支援・コラボ配信シリーズ『LIFE HOUSE』というオンライン企画のvol.14(2020年)ゲストで、私とbutajiさんをマッチングしてくれて。オフラインよりも先にオンラインで繋がる不思議な時代ですよ。

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独りよがりにならず自分の周りにいるミュージシャンやスタッフと一緒にちゃんと作っていきたい

―ガラッと話は変わりますが、おふたりは2023年以降の日本及び海外の音楽シーンはどうなっていくと思いますか。


butaji:そういうこと考えたことないかもしれないです(笑)。今までずっと自分の好きなことしかやってないので......。

カワムラ:これからの時代は、もっとbutajiが来るでしょう!

butaji:そうなってくれたら、いろいろ助かりますけどね(笑)。今の僕としては、独りよがりにならず自分の周りにいるミュージシャンやスタッフと一緒にちゃんと作っていきたい気持ちが強いです。僕が2021年にリリースしたソロアルバム『RIGHT TIME』の延長線上にある活動ができたらいいな。

―みんなで議論しながら音楽をやるのいいですよね。


butaji:そうですね。それができたら、理想かもしれないです。

―ひとりで音楽制作を完結させて投稿できる時代ですけど、ひとりだと解決できないことやふわっとしてしまうことが、誰かと一緒にやることでスッと光が射したりしますからね。


カワムラ:「Summer Lost 2023 ft.butaji」のテーマも"孤独はいかに人を狂わすか"ですし。傍若無人な存在になって力で制圧した結果、周りに誰もいなくなって、虚しくなってしまう不毛な景色を描いているというか。調和や対話のようなセッションができる人なら、「Summer Lost 2023 ft.butaji」のような景色には辿りつかないと思うから。

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取材:am8
文・編集:坂井彩花

RELEASE INFORMATION

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am8「Summer Lost 2023 - ft.butaji」
2023年1月11日(水)
Format : Digital
Label : Alfa Beta Records

Track:
1.Summer Lost 2023 - ft.butaji

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Lyric

Summer Lost 2023 - ft.butaji
作詞:カワムラユキ 作曲・編曲:am8

仰ぎ見た女神にも愛想尽かされ
ふしだらにしなだれる砲台の糧は
空を彷徨い君の砂丘揺れ
支配したけど虚しいSummer Lost

価値がある強さには利益があると
誰よりも信じてた幼い頃から
力ずくで君の口塞いで
支配したけど虚しいSummer Lost

Ah 熱く濡れた花は萎(しお)れて
愛の渦には辿り着けない

人生の敗者とは無名であると
爪痕を残したい歴史の真ん中 
貪(むさぼ)り尽くせ孤独とparanoia
支配しただけ侘(わび)しいSummer Lost

Ah 甘く香る蜜は枯れ果て
愛の沼には辿り着けない

仰ぎ見た女神にも愛想尽かされ
ふしだらにしなだれる砲台の糧は
空を彷徨い君の砂丘揺れ
支配したけど虚しいSummer Lost

Ah 君と踊る戦場 Ah 君と踊る戦場
Ah 君と踊る永遠(とわ)に Ah 君と踊る永遠に



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