SENSA

2019.10.01

Keishi Tanakaが語る、アウトドア。そしてツアーで感じた新しい感覚と新曲について。

Keishi Tanakaが語る、アウトドア。そしてツアーで感じた新しい感覚と新曲について。

Keishi Tanakaといえば、5月に4th Album『BREATH』をリリースし、6月から長期に渡るツアー[BREATH RELEASE TOUR]を行っている真っ最中。そんな彼が、ツアーの前半戦が終了し後半戦に差し掛かる今、9月25日(水)に新曲「One Love」を配信リリース。ツアーに楽曲制作、弾き語りでのライブとアーティストとしても目まぐるしい日々を送る彼だが、合間を縫ってキャンプや山登りなど、アウトドアを楽しむ一面も。そこで今回、SENSA ではKeishi Tanakaとデイキャンプを決行。アウトドアに触れリラックスした空気の中で、アウトドアの魅力や、ツアー・新曲について語ってもらった。
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−本日はよろしくお願いします!ちなみに、今年は何回キャンプしましたか?


今日で5回目。

−なにをきっかけに、キャンプを始めたんですか?


キャンプは子供の時してたから、大人になったらしようと思っていて。時は来たかなと(笑)。元々、山登りでアウトドアの雑誌の連載もしてるけど、そっちも最近はキャンプが多くなってきてる。山も最近行けてないから、そろそろ行きたいな。

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BBQの食材を買いに、小田原さかなセンターへ。どれを買うか真剣に選ぶKeishiさん。

−キャンプの時に、必ず食べる料理はありますか?


ホットサンドとコーヒー。今第3期コーヒーブームがきていて、少し終わりかけてる(笑)。

あと最近思うのは、前にパエリアとか作ったりしたけど、なんかそっちじゃない気がしていて(笑)。キャンプの楽しみは、あんまり大層なことしない方が良いとちょっと思っちゃってる。楽したいの、どちらかというと。

−キャンプは楽なものですか...?少し大変なイメージがあります。


なんというか...そこで頑張りたくないというか。何もしないことをしに行くのに、それを頑張って疲れて終わるのは本末転倒だなと思って。前にキャンプ行ったときにパスタを作ろうと意気込んで、スーパーで材料買おうとしたけど、買う瞬間にパスタ茹でるの大変そうだなと思ってペンネに変えてみたとか、そんな感じ(笑)。とりあえず楽する方を選んじゃう。ペンネのナポリタンなんか普段あまり食べたことないけど、キャンプならいいかなぁみたいな。

−いろんなキャンプ場へ行っているとのことですが、新たに行ってみたい所はありますか?


高知の四万十川を4日間くらいかけて下りながらキャンプするっていうのをやりたい。前にカヌーは体験でやったことがあって、いつか本気の川下りツアーに参加したいなと思ってる。それは1人キャンプで川の中にも入る前提のやつだから、今日みたいに快適には過ごせないけど。

−Keishiさんが初めて登った山について教えて下さい。


俺一回目は全部道具を借りて、八ヶ岳の一番高い赤岳に登った。朝起きて雲海がすごかったのが印象に残ってる。360°雲みたいな。写真では見れるけど、全然違う。そこでしか見れない。

山にもよるけど山登りは日帰りだと逆に厳しいから、一泊した方がいいと思う。時間に余裕があって楽だし、山小屋も好きだから、夜は山小屋で名物のものを食べたりするのもいい。あと、山で食べるカップラーメンがめちゃくちゃうまい。お湯は小さいバーナーを持って行って沸かすんだよね。

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買い出しが終わり、Keishiさんの運転でキャンプ場へ向かいます。

−最近は山に登れてないと言っていましたが、登りたい山はありますか?


北アルプスは、ふもとまでが遠いからあんまり行けてないけど行ってみたい。日本で一番山小屋が充実してると言われているし、高い山も多いから。高いところに行きたい。でも高いところに修行みたいに行きたいわけじゃないから、ロープウェイとか全然使う。ふもとでキャンプしてそこをベースに登って下りてくるとかもしたい。

でも現実的に考えたら八ヶ岳かな。一泊二日くらいが現実的だから、北アルプスは、行きだけでも車で6時間くらい掛かって、夜中に(家を)出て朝イチから登らなきゃ行けないから危ないし、二泊三日ないと無理した行程になったりするから。

− Keishiさんオススメの初心者向けの山ってありますか?


八ヶ岳って北と南があって。南八ヶ岳には3000m級の険しい山もあるんだけど、北八ヶ岳は、初心者もハイキングとまではいかないけど、危険もなくて2,3時間登れば絶景が観れる天狗岳とかがある。ローカットのトレッキングシューズで行けるかな。南八ヶ岳は滑るからミドル~ハイカットの方がいい。石も多いしちゃんとしないと危険かな。

富士山も基本的には危険がないし、道もちゃんとしてるし人も多いから体力があればオススメ。

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キャンプ場に到着!今回は、sotosotodays CAMPGROUNDSにて、デイキャンプを行いました。

−富士山が、日本で一番登るのが大変かと思っていました。


いやいや。でも富士山だけが好きっていう人に、俺が南アルプスの北岳の魅力を語ってたら、「でも日本一じゃないから。富士山にしかないから、日本一は。」って言われて。それで2,3年前に登ったけど、確かに日本一の達成感はあって、朝日をみて「日本で一番高いところに立ってます!」みたいのは確かに良かった。

−キャンプと山のそれぞれの醍醐味はありますか?


キャンプして思ったけど、そんなに厳しいことをしたくないっていうのがあるんですよね。山も目的は"高いところに行く"だから、「雲の上の景色」っていうのが山の醍醐味。雲海を見て、泊まりたい。朝に雲海が出ることが多いから、日帰りだとちょっと難しい。あと、キャンプの醍醐味は道具かな。道具を集めたり、新しい道具を使うってのが好きなんですよ。これは男特有なのかもしれないけど。

−アウトドア用品は何を持ってるんですか?


基本的なものは大体持ってる(笑)。

今、家でもキャンプでも使える道具が流行ってるらしいですよ。ケトルとか椅子とか。俺は家では使ってないけど、それでもなぜか椅子8脚ぐらいある(笑)なんか増えちゃった。

−では、次またキャンプをする時、道具はKeishiさん手配で...(笑)。


全然やろうよ。それくらいのものはあるよ。最近家がやばい。一軒家とかじゃないからしまう場所がない。ガレージを持ってる人の買い方になってる(笑)。

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調理開始!お肉を焼いたり野菜を切ったりと、とても手際よく進めていました。

−最近買ったキャンプ用品ってありますか?


コットと水を入れるタンク。両方OUTPUT LIFEっていうメーカーのやつで、災害時とかも使えるかなと。それをキャンプにも持っていく感じ。

−キャンプに行く上で、これはしっかり準備はした方がよいものはありますか?


地面が硬くて寝れないから、エアーマットと寝袋とか。コットは、ソファーにもベッドにもなるよ。あとはやっぱりテントかな。最近テントを新調しようと思っていて。

−それはどこのブランドのものなんですか?


Colemanのでっかいのにしようと思っていて。それは前室があるの。前室があれば外にコットを置いたり、人数にもよるけど友達とかと行った時、友達に中を使ってもらって、自分はコットで外で寝てみたい。たぶん、動物とか来そうで、すごく怖いと思う(笑)。前にキャンプの達人みたいな人と行った時、達人はテントで寝てなかった。タープとコットで。もう"野"だよ。いつかその領域に。

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−ツアー前半戦が終了。6月~8月とかなり長かった印象ありますが...。

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そうだね。けど俺的には結構ゆったりしてたかなと思っていて。今までの自分のツアーってもっと間が詰まっていて、今回は土日を中心にやったから。前半後半に分かれたのは、夏のスケジュールが入っていてたまたまだったんだけど、それも良かった。その間の期間で曲をつくるモチベーションにもなれたし。間っていっても10本以上はライブやってるんだけどね(笑)。

−前半は全公演対バン形式で行われていて、組み合わせも面白ったですよね。


今まで自分の企画には、音楽もライブも知って、一緒に酒を飲んで人も知って、この人と周りたいって出会ってる人たちを誘うことが多かった。でも今回初めて、まだ出会ってないけど誘っている人達もいて、それがやってみてすごく新鮮で良かった。それをやらないと狭くなっちゃうと思って、もっと新しい人たちに出会っていくためにはそれをした方が良いかなと。

あとワンマンが最近多かったから新鮮な気持ちでやれたかな。

もともと対バンツアーが好きなの。イベントが好きで人と何かするのが好きなんだけど、最近ワンマンの楽しみ方が分かってきた。曲数もできるし、ライブも作り込めるから。ワンマンが好きなお客さんの気持ちもすごく分かってきた。そこで久しぶりの対バンライブをやって、やってなかった方をやると良さがまた分かるというか、一回離れてみると。それはキャンプもそうで、都会にいるとキャンプしたくなるし、キャンプして戻ってくるとまた街に行ってみようかなって思える。それの繰り返しというか。

だから、このツアーはとても充実してたね。新曲の「One Love」はツアーをやったことに対する曲だから、それもでかいね。あの曲ができたのもこのツアーの財産になってる。



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−「One Love」がリリースされましたが、どのタイミングでこの楽曲を作ろうと考えたんですか?


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ツアーが始まって何本かやった時に、ステージで思ったことを曲にしたいなと思ったのがきっかけ。今回のツアーで、今までにない感情が生まれていて。これまでは「自分の居場所を作ろう」と思ってやってきて、今回もそういう風にツアーを始めたけど、いざ始まると、「作ってもらっている」と思うことがたくさんあった。メンバーに対してだったり、お客さんに対してだったり。自分で作る居場所も大切だし、作ってもらう居場所も大切だと思ったんですよね。そう思ったことを吐き出しておきたいというか。文章に書いてBLOGとかに公開するのもアリだったと思うんですけど、曲を書くっていうモチベーションも重なったから、そのまま歌詞にして後半のツアーでやるのがいいかなと。ぶっちゃけ結構タイトなスケジュールにはなったけど、やりたいと思ったから、ここでそれをやらないとダメな気がして。自分の曲作りもそうだし、協力してくれる人に対してもちょっとこのスケジュールでなんとかならないかな、と相談しながら完成しました。

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−今回、ピアノ伴奏というのが珍しいなと思いました。音数も少なくてシンプルな作りだから、Keishiさんの歌とコーラスの美しさがとても際立つ楽曲だなと。


できるだけシンプルにやってみようと思って。でもアコースティックとはまたちょっと違う感覚で、今のバンドセットのツアーをやってやりたくなった曲だから。けど、シンプルでツアー後半にもちゃんとはまるように。『BREATH』でもそうなんですけど、バンドセットのコーラスワークがすごく良いから、それをどう魅せようかなっていう音のテーマがあって。メロディはストックがあったものをつなげて、そこに歌詞を書いて作りました。なんとなくバンドアレンジも頭の中にあるんですけど、とりあえず今はこの形で出した。"ライブ"というテーマもある楽曲なんです。ライブで生まれた曲だから、ライブの中で、楽曲をどう育てていこうかなと考えてます。リリースした音源通りにやる場合もあると思うし、バンドアレンジでドラムやベースを入れた形のアレンジも今後考えようかなと。曲が0から育っていくのを全部お客さんに見せるっていうのをやってみようかと思って。でも、育てるって言っているけど、育たないかもしれない。発売した状態がMAXで、アレンジしてみたけどダメかもしれないし、そこまで計算できていないというか。

−今後楽曲がどうなっていくかはKeishiさん自身も未知数という。

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ついに料理完成!お手製ポトフを、STAFF全員分よそってくれたKeishiさん。とても美味しかったです。

そう、未知数で"生まれたまま"という状態なんです。ただ、やってみたいことは色々あるから、それを今のメンバーと作っていけたらいいかなと思っている。ツアー中という今のタイミングで新曲を出すということは今までなかったから、どういう曲がいいかなと思って"未完成"というテーマもあった。ここですごく作り上げられた新曲が出ちゃっても、なんか『BREATH』に対しての申し訳なさというか、BREATH TOURが終わってないのに、そっちに意識を注ぎすぎるのも今までの自分だったらないなと思って。だから自分の気持ちのバランスも取りつつ、今の形になりました。

−ある意味、今の時代だからできたリリースですよね。会場限定『A SONG FOR YOU Vol.1』にも収録されますが、会場限定盤はライブに行かないと手に入らない。でも、サブスクで解禁することで、今後のツアー後半に足を運ぶ人に対しても、本当に"生まれた"タイミングで楽曲を聴いてもらえますよね。


ほんとそれはもう、サブスクの利点を存分に使おうと思って。2年前に「This Feelin Only Knows」を出した時から、結構自分に合っているなと思ったんです。かなり"モノ"にこだわって活動してきたし、今もこだわりは持っているけど、そういう自分でも意外に楽しめるというか。"モノ"は"モノ"で出す理由があるし、両方やればいい。会場限定盤は、シングルだけどライブ音源2曲も入ってる収録内容で、他にも色々こだわっているので"モノ"として持っていたくなるようなものを作っています。

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−リリースをして、間も無くツアー後半が始まりますね。東名阪と北海道。


この前弾き語りでは行ったんですけど、ツアーはツアーで今の充実した感じを見て欲しいし、北海道ってバンドセットではあまり行けてないから、久々に行けるのも嬉しくて。the band apartとの10月の北海道のツアーは、行こうとして行けなかった北海道なんで、その約束を果たしにいくというか。the band apartもレコ発だしWレコ発という形で、北海道は地元でもあるので、だいたい札幌だけのところを、帯広や旭川も行きます。東名阪はワンマンですけど、いいライブができる気しかしてないです。

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−前半を経て、アルバム『BREATH』の楽曲はどう成長してきましたか?


うーん、どうだろう。わかっていた曲というか、こうなるだろうって思っていた曲もあるし、リアクション含め意外だなと思った曲もあるんですけど、それが面白いなという感じです。静かな曲に対するオーディエンスやメンバーの集中力というか。休憩にならず、ちゃんと聴く・演奏する5分10分になっているのがすごく意味があるというか。バンドセットをやるとアッパーな曲をやりたくなるし、お客さんも求めるけど、『BREATH』って半分くらいが静かな曲なんで、それをちゃんと観せられているのが前半の良いところかなと思います。でも前半から3ヶ月空いたから、同じセットリストではできないし、そこをどうするか考えものですね。

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食べ終わった後は、コーヒーをいれてホッと一息。

−『One Love』もできて。


セットリストのどこに入れようかなと考えてますね(笑)。

−前半に来たお客さんが後半に来るということもあると思いますが、どうですか?


「すげーよかったけど、まぁでも前半と変わらないな」と思われたら、プライドが許さないので(笑)。でもあんまり心配してないですね、今のバンドセット、本当に充実感があるから。

−全部バンドセットで回る長期的なツアーとしては、久しぶりなんですか?


結構久々ですね。全部バンドで回るのは1st アルバム振りかも。半々っていうことはあったけど。街によってはすごく久々っていう感じですかね。毎回バンドセットで行ってる場所もあるけど(笑)。3rd アルバムくらいから明らかに変わってきた自分の中の感じもあるし。シンガーソングライターってものにいい意味でこだわりがなくなってきたというか。バンドが終わって、最初は楽曲もライブの内容も"ソロ"っていうことを意識してやっていたんですけど、アルバム2枚出してまた違う感覚が生まれて、もう少しバンドっぽくなってる。でもこの状態が続くとも限らないし、まだ戻るかもしれないし。だから今の感じは見ておいて欲しいなと思います。

−最後に、キャンプと音楽活動に通ずるものってありますか?


ない(笑)。むしろ別のことをやりたくて行ってるから、全くOFFって感じ。キャンプや山の中で音楽のことを考えることもないし、曲ができることもない。帰ってきてからできることはあるけど、「Foggy Mountain」とか。

−ON OFFの切り替えは仕事する上でとても大事ですよね。本日はありがとうございました!


それにしても、このキャンプのインタビューいいね。開放感あるし、酒飲みながら、自然体な感じ。言わなくていことも言ってる気がする(笑)。

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カメラマン:山川哲矢



[BREATH RELEASE TOUR] / New Single「One Love」

[BREATH RELEASE TOUR]
10月5日(土) 名古屋 JAMMIN'

-LIVE- Keishi Tanaka (ワンマンライブ)



10月17日(木) 梅田 CLUB QUATTRO

-LIVE- Keishi Tanaka (ワンマンライブ)



10月19日(土) 帯広 STUDIO REST

-LIVE- Keishi Tanaka / the band apart



10月21日(月) 札幌 cube garden

-LIVE- Keishi Tanaka / the band apart



10月22日(火・祝) 旭川 CASINO DRIVE

-LIVE- Keishi Tanaka / the band apart



10月25日(金) 渋谷 CLUB QUATTRO

-LIVE- Keishi Tanaka (ワンマンライブ)



その他の詳細はScheduleをご覧下さい。





New Single「One Love」



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