Highlighter

2026.05.12

自由にDIYに発想を広げていく

自由にDIYに発想を広げていく"2026年・東京"のインディーロック「Strip Joint」-Highlighter Vol.263-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.262は、6人組の男女混合インディーロックバンド・Strip Jointを取り上げる。
全員が社会人であり、性別も年齢もばらばらなスタイルが象徴しているように、独立した音色たちがひとつのハーモニーを生み出しているところが、Strip Jointの面白さ。さらに、アートワークを筆頭に周辺のカルチャーも自分たち主体で表現していくスケール感も魅力的だ。最新作『PRAYERS IN SPIRAL』のリリースを機に、岸岡大暉(Vo/G)が回答してくれた。


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活動を始めたきっかけ
もともとは個人的に曲を作っていたことが始まりでした。
その中で、一人で完結するよりも、複数人で音を重ねることで生まれる広がりに魅力を感じて、バンドとして形にしていくようになりました。

Strip Jointは全員が社会人で活動していて、年齢も性別もそれぞれ違います。
生活のリズムも価値観もばらばらな中で、それでも同じ方向を向いて音を作っているのがこのバンドの特徴だと思います。

編成としても、一般的なロックバンドの形にとどまらず、トランペットやキーボードが入っていることで、音の広がりや奥行きが自然と生まれています。
そのぶんアレンジの自由度も高く、楽曲ごとに違った景色を作れるのが面白いところです。

また、音楽だけでなく、映画や雑誌を制作している友人たちにも加わってもらい、ZINEやアートワークも一緒に作っています。
作品を音源だけで完結させるのではなく、周辺の表現も含めて一つの世界観として届けたいという意識があります。

最初から明確なコンセプトがあったわけではなく、その時々で自分たちが面白いと思う音や表現を持ち寄りながら、少しずつ今の形になっていきました。
続けていく中で、自然と自分たちなりのスタイルが固まってきた感覚があります。

影響を受けたアーティスト
ベースにはUS/UKのインディーロックやオルタナティブロックがあります。
メロディの強さと、少しひねりのあるアレンジが共存している音楽に惹かれてきました。

たとえば、Big Thiefのような生々しい余白を持つバンドや、The Nationalのように抑制された演奏の中で感情をにじませるバンドには影響を受けています。
どちらも派手な展開に頼らず、空気感や温度差で引き込むところが印象的で、自分たちもそうした質感は意識しています。





一方で、StereolabStereolabBroadcastのような、少し実験的で質感を重視した音作りにも惹かれてきました。反復やレイヤーの使い方、音色の選び方は、自分たちのアレンジにも通じる部分があります。





日本の音楽では、くるりはっぴいえんどのように、日本語の響きと演奏の距離感を大切にしている作品をよく聴いてきました。





特定のジャンルに寄せるというより、その時々で惹かれた音楽が少しずつ積み重なって、今のStrip Jointの質感になっていると思います。

注目してほしい、自分の関わった作品
最新作の『PRAYERS IN SPIRAL』です。
3枚目のアルバムで、これまでの延長線上にありながらも、サウンドや構成の幅が広がった作品になっています。

2ndアルバム『飛ぶという行為』から2年が経ち、日本語詞の表現をさらに深めました。
今回は、浮遊するイメージをつなぐような言葉のあり方を意識しながら、通底するテーマとして"祈り"を軸に据えています。
聴き手が自然と内省できるような、巡る感覚のある作品を目指しました。

音楽面では、メンバーそれぞれが持ち寄ったアイデアを重ねながら制作を進めました。
USインディーフォークや日本のインディーロックからの影響を自分たちなりに昇華しつつ、これまで以上に自由度のあるアレンジやスタイルを取り入れています。
一曲ごとに違う表情を持ちながらも、全体として一つの流れを感じられる構成になっています。

2026年の東京で生活する自分たちの感覚も、自然と作品に反映されていると思います。
時代の空気を直接描くわけではありませんが、そのときのムードや距離感は確実に滲んでいます。

今回は完全自主制作で進めたので、制作面でもより主体的に関わっています。
音だけでなく、アートワークや全体の見せ方も含めて、一つの作品として考えました。
アートワークにはフォトグラファーの大塚健太郎さんらにも参加してもらい、作品全体の世界観を形にしています。



今後挑戦してみたいこと
最近注目しているのは、小規模なコミュニティから生まれるカルチャーです。
大きな流れというよりも、ローカルな場所で独自の価値観を持って続いている活動に興味があります。
音楽イベントだけでなく、展示、出版、飲食などが自然につながっている場には刺激を受けます。
そういう場所は単に何かを発信するだけではなく、人が集まる理由や関係性も含めて成立しているのが面白いです。
規模ではなく、どれだけその場にしかない空気があるかが大事だと感じています。
自分たちの活動でも、そうした感覚を持ちながら場を作っていけたらと思っています。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
Black Country,New RoadBig Thiefのように、単なるバンドとしてではなく、周辺のシーンやコミュニティごと支持されている存在には惹かれます。
音楽そのものだけでなく、その背景にある人の集まり方や活動の広がり方も含めて魅力的に映ります。



国内では、Homecomings柴田聡子さんのように、自分のペースで作品を積み重ねながら、独自の立ち位置を築いているアーティストにも注目しています。

そういう場所や活動は、単に何かを発信するだけではなく、人が集まる理由や関係性も含めて成立しているのが面白いです。
規模ではなく、その場にしかない空気があることが重要だと思っています。

自分たちの活動でも、そうした感覚を持ちながら場を作っていけたらと考えています。

今注目しているカルチャー
東京のDIYスペースとして知られるTKA4のような場所や、沖縄発のインディペンデントフェス/コミュニティであるODDLANDのような動きに注目しています。
TKA4はコレクティブ運営の非商業的なDIY拠点として知られていて、イベントの内容だけでなく、場のあり方自体に価値があると感じます。

ODDLANDも、音楽を中心にしながらファッションやアートを横断し、自分たちの手でフェスを作るDIY精神を大切にしている点が印象的です。
"与えられるものではなく、一緒につくる場"という考え方には共感する部分があります。



規模の大きさよりも、その場にしかない空気や、人が集まる理由があることのほうが重要だと思っています。
自分たちの活動でも、そうした感覚を持ちながら、音楽を通じて場を作っていけたらと考えています。

RELEASE INFORMATION

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Strip Joint「PRAYERS IN SPIRAL」
2026年4月29日(水)

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

PRAYERS IN SPIRAL RELEASE PARTY
2026.04.29-(Wed.)-New-ALBUM-PRAYERS-IN-SPIRAL-OUT新しいアルバムPRAYERS-IN-SPIRALをリリースします。リリースパーティーも.jpg
2026年5月30日 (土)
場所: THREE Shimokitazawa
open 18:00 / start 18:30
出演者: メモリ、Walm、Strip Joint
チケット: 前売 ¥2,400 +1drink / 当日 ¥3,000 +1drink

PROFILE

StripJoint_a_1500_2026.jpg
Strip Joint
Strip Jointは、Vo/G.岸岡大暉、Key.富永あや、Trp.雨宮桃果、Dr.西田弘之、G.島本理緒、B.中塚啓による6人組ロックバンド。オルタナティブ/インディロックを軸に、重層的なアレンジと叙情的な日本語詞、メロウで没入感のあるサウンドを特徴とする。
2017年にCeremonyとして結成し、2019年にStrip Jointへ改名。2022年に1stアルバム『Give Me Liberty』、2024年に2ndアルバム『飛ぶという行為』を発表。そして2026年、3rdアルバム『PLAYERS IN SPIRAL』をリリースする。
2ndアルバム『飛ぶという行為』から2年。本作では、浮遊するイメージを繋ぐような日本語詞への挑戦をさらに深めるとともに、メンバーが持ち寄った音楽的アイデアを重ねて結晶化。希望への深い遠心力をもった高純度の楽曲群が並び、2026年の東京を生きる20代のムードが色濃く反映されている。
リリースを記念した「PLAYERS IN SPIRAL RELEASE PARTY」は、2026年5月30日(土)に下北沢THREEにて開催。共演にメモリ、Walmを迎え、新作の世界観をライブで体感できる一夜となる。

LINK
オフィシャルサイト
@stripjnt
@stripjnt
@stripjointa
Bandcamp
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