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2024.11.15
音楽のエコシステムを共に作り上げていくブロックチェーンを使ったコラボレーションツール「FRIENDSHIP. DAO」、正式ローンチ!
11月15日、機能を大幅にアップデートした「FRIENDSHIP. DAO」が正式リリースされる。FRIENDSHIP. DAOとはWeb3時代の新たなコラボレーションツールとして2022年10月に発表されたもの。オフィシャルサイトのオープン時には「アーティスト・キュレーター・音楽産業に携わるすべての人・メディア・リスナーが国境や契約、税制を意識せずに個々に参加することが出来る新しいグローバル・コミュニティの実現を目指し立ち上げられたプロジェクト」とアナウンスされていたが、その実態はなかなか掴みにくいものだったかもしれない。しかし、今回のアップデートではダッシュボード機能がより便利にリニューアルされ、さらにはFRIENDSHIP.のコミュニティ的な性格を生かしたフレンド機能が追加されることによって、アーティストの活動をより多角的にサポートできるシステムへと変化を遂げている。
では各機能について個別に見ていこう。まずは今回のアップデートの軸である、ダッシュボード機能の大幅なリニューアルについて。「ダッシュボード」とはApple Music、Spotify、LINE MUSIC、Amazon Music、YouTube Musicといった各DSP(Digital Sales Provider=デジタル音楽配信事業者)ごとの再生数、さらには国ごと・世代ごと・ジェンダーごとなどの再生数がアーティストそれぞれで確認できる機能。これまでは「Apple Music for Artists」や「Spotify for Artists」といった各DSPごとのツールを使って再生数を確認していたが、FRIENDSHIP. DAOでは全てのデータを俯瞰して見ることが可能になり、自分の音楽が今どのDSPでよく聴かれているのかといった詳細なデータを、わかりやすいビジュアルで確認することができる。
日本の音楽が世界で聴かれる機会も増えた現代においては、想像していなかった形で自分の音楽が海外で聴かれるケースもあり、それを知ることができるのはアーティスト活動のモチベーションにもなるだろうし、すでに海外でのライブを行なっているアーティスト・これから海外公演を志しているアーティストにとっては、その国でライブをする際のセットリストを考える上でもこうしたデータは大きな参考になるだろう。FRIENDSHIP. DAOは「参加型」であり、今後「こういうデータが欲しい」というフィードバックがあれば、より詳細なデータを掲載することも可能だし、ChatGPTのようなAI機能を搭載して、さらなるアーティスト活動の支援も予定しているそう。また、モバイルアプリもリリース予定で、スマホでより手軽にデータをチェックすることもできるようになるはずだ。
もう一つの重要なアップデートが、フレンド機能の追加。これは普段の音楽活動で繋がっている人たちのネットワークが表示され、交流が行えるというもの。アーティストはもちろん、キュレーター、プロデューサー、エンジニア、デザイナー、動画クリエイター、プロモーター、イベンターといったピープルツリーが可視化され、それを第三者からも見えるようにすることで、自身の音楽活動に必要な繋がりを広げることができるツールというわけだ。これまでデジタルのディストリビューターの役目は主に「できた音源をリリースするところからのサポート」だったわけだが、実際にはアーティストはリリースするまで、リリース後にもさまざまな動きをしている。今回のFRIENDSHIP. DAOのアップデートによって、プロセスの応援(=フレンド機能)と、結果のフィードバック(=ダッシュボード機能)の両軸でサポートができるようになるのだ。
フレンドとして参加することができるのは、FRIENDSHIP.から音源をリリースしているアーティストと、そのアーティストから招待された人のみであり、Xのような誰でも参加できるSNSとは違うからこそ、より密度の濃いコミュニティを構築することができる。ここには「オファー機能」も紐づいていて、「自分を使ってほしい/この人と仕事をしたい」というオファーを提示することも可能だ。また、FRIENDSHIP.が国内の他のデジタル・ディストリビューター以上に力を入れているのがプロモーションの側面で、FRIENDSHIP. DAOを通じてプロモーターやエージェントとのコネクションを共有することによって、直接的なプロモーションの支援ができなかった場合でも、間接的にプロモーションをサポートすることができる。これに関しても国内はもちろん、海外のレーベルやメディアとのやり取りというのは一インディアーティストでは難しかったりもしたが、フレンド機能を活かすことで信頼証明にもなりうるかもしれない。
さらに、FRIENDSHIP. DAOをより活性化させるべく、ポイント機能もスタートする。このポイントはもちろん購入も可能だが、楽曲のリリースや一定の再生数を超えたりと、活発なアーティスト活動によっても付与されるもの。ポイントはSNS告知などの有料プロモーションや、海外プレイリストへのピッチなどに使えるものでもあるし、オファー機能に付随して、お礼を可視化するためのツールにもなり、今後さらなる使用用途を増やしていく予定だという。11月中はFRIENDSHIP. DAOのローンチを記念したポイントキャンペーンが行われ、登録・参加をしたアーティストを対象にポイントがプレゼントされるそうなので、FRIENDSHIP.から楽曲をリリースしているアーティストにはぜひ有効活用していただきたい。
今回のアップデートは「Web3時代の新たなコラボレーションツール」としてのFRIENDSHIP. DAOの本格的なスタートだと言ってもいいだろう。もちろん、現状はまだまだプロトタイプであり、今後も様々な修正やアップデートが随時行われていくはずだ。その動向を見守るだけでなく、各アーティストやクリエイターは当事者として、ぜひプロジェクトに積極的に参加をしてほしい。
文:金子厚武
撮影:FRIENDSHIP. STAFF
FRIENDSHIP.
では各機能について個別に見ていこう。まずは今回のアップデートの軸である、ダッシュボード機能の大幅なリニューアルについて。「ダッシュボード」とはApple Music、Spotify、LINE MUSIC、Amazon Music、YouTube Musicといった各DSP(Digital Sales Provider=デジタル音楽配信事業者)ごとの再生数、さらには国ごと・世代ごと・ジェンダーごとなどの再生数がアーティストそれぞれで確認できる機能。これまでは「Apple Music for Artists」や「Spotify for Artists」といった各DSPごとのツールを使って再生数を確認していたが、FRIENDSHIP. DAOでは全てのデータを俯瞰して見ることが可能になり、自分の音楽が今どのDSPでよく聴かれているのかといった詳細なデータを、わかりやすいビジュアルで確認することができる。
10月に行われた講習会の模様
日本の音楽が世界で聴かれる機会も増えた現代においては、想像していなかった形で自分の音楽が海外で聴かれるケースもあり、それを知ることができるのはアーティスト活動のモチベーションにもなるだろうし、すでに海外でのライブを行なっているアーティスト・これから海外公演を志しているアーティストにとっては、その国でライブをする際のセットリストを考える上でもこうしたデータは大きな参考になるだろう。FRIENDSHIP. DAOは「参加型」であり、今後「こういうデータが欲しい」というフィードバックがあれば、より詳細なデータを掲載することも可能だし、ChatGPTのようなAI機能を搭載して、さらなるアーティスト活動の支援も予定しているそう。また、モバイルアプリもリリース予定で、スマホでより手軽にデータをチェックすることもできるようになるはずだ。
アプリ版の説明
もう一つの重要なアップデートが、フレンド機能の追加。これは普段の音楽活動で繋がっている人たちのネットワークが表示され、交流が行えるというもの。アーティストはもちろん、キュレーター、プロデューサー、エンジニア、デザイナー、動画クリエイター、プロモーター、イベンターといったピープルツリーが可視化され、それを第三者からも見えるようにすることで、自身の音楽活動に必要な繋がりを広げることができるツールというわけだ。これまでデジタルのディストリビューターの役目は主に「できた音源をリリースするところからのサポート」だったわけだが、実際にはアーティストはリリースするまで、リリース後にもさまざまな動きをしている。今回のFRIENDSHIP. DAOのアップデートによって、プロセスの応援(=フレンド機能)と、結果のフィードバック(=ダッシュボード機能)の両軸でサポートができるようになるのだ。
武田 信幸(LITE)によるフレンド機能の説明
フレンドとして参加することができるのは、FRIENDSHIP.から音源をリリースしているアーティストと、そのアーティストから招待された人のみであり、Xのような誰でも参加できるSNSとは違うからこそ、より密度の濃いコミュニティを構築することができる。ここには「オファー機能」も紐づいていて、「自分を使ってほしい/この人と仕事をしたい」というオファーを提示することも可能だ。また、FRIENDSHIP.が国内の他のデジタル・ディストリビューター以上に力を入れているのがプロモーションの側面で、FRIENDSHIP. DAOを通じてプロモーターやエージェントとのコネクションを共有することによって、直接的なプロモーションの支援ができなかった場合でも、間接的にプロモーションをサポートすることができる。これに関しても国内はもちろん、海外のレーベルやメディアとのやり取りというのは一インディアーティストでは難しかったりもしたが、フレンド機能を活かすことで信頼証明にもなりうるかもしれない。
FRIENDSHIP. DAOのダッシュボードについての説明
さらに、FRIENDSHIP. DAOをより活性化させるべく、ポイント機能もスタートする。このポイントはもちろん購入も可能だが、楽曲のリリースや一定の再生数を超えたりと、活発なアーティスト活動によっても付与されるもの。ポイントはSNS告知などの有料プロモーションや、海外プレイリストへのピッチなどに使えるものでもあるし、オファー機能に付随して、お礼を可視化するためのツールにもなり、今後さらなる使用用途を増やしていく予定だという。11月中はFRIENDSHIP. DAOのローンチを記念したポイントキャンペーンが行われ、登録・参加をしたアーティストを対象にポイントがプレゼントされるそうなので、FRIENDSHIP.から楽曲をリリースしているアーティストにはぜひ有効活用していただきたい。
今回のアップデートは「Web3時代の新たなコラボレーションツール」としてのFRIENDSHIP. DAOの本格的なスタートだと言ってもいいだろう。もちろん、現状はまだまだプロトタイプであり、今後も様々な修正やアップデートが随時行われていくはずだ。その動向を見守るだけでなく、各アーティストやクリエイターは当事者として、ぜひプロジェクトに積極的に参加をしてほしい。
文:金子厚武
撮影:FRIENDSHIP. STAFF
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オフィシャルサイトFRIENDSHIP.