SENSA

2024.11.10

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Helsinki Lambda Club・Laura day romance・猫戦ほか全24作品 -2024.11.9-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Helsinki Lambda Club・Laura day romance・猫戦ほか全24作品 -2024.11.9-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:11月4日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全24作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。なんとですね、今年インタビューさせていただいたMcGrady、新曲がFM FUKUOKAの11月度パワープレイに決定したということで、おめでとう!これ、すごいことだ!

金子:McGradyはこの前のMUSIC CITY TENJINにも出てたし、地元を基盤に着々と支持を広げているという感じですね。




みさと:いいですね!彼らが地元を大切に活動してきているのは私たちにも伝わっているわけですから、頑張ってほしいですね。11月、FM FUKUOKAでたくさん流れると思いますので、「Mode」、愛してください。続いて初登場です。らそんぶる

金子:このバンドは東京の出身で、平均年齢20.5歳の4ピースガールズバンド。今年の1月に初ライブという、本当に出来立てほやほやのバンドですけど、7月に最初にリリースした「ロックンロールに恋をしたんだ!」という曲がSNSを中心に話題になって、インスタのリールの再生回数280万回超えということです。今年はサバシスターとかが話題になったりして、また新しい下の世代の女の子たちのバンドも色々注目が集まっている中で、らそんぶるにも注目が集まっているという感じなのかなと。まあ、あんまり数字ばっかり強調しちゃうとそれに絡め取られちゃう気もするんですけど、それだけ彼女たちに光るものがあるからこそ注目されているわけだし、ゆっくり着実に成長してほしいなと思います。



みさと:インスタグラムのフォロワー数がすごくて見に行ってきたんですけど、これは箱推ししたくなるなという感じの、あえて言いますけど、4人の今時の可愛い女の子たちがこうやって揃うと"ビジュ強!"みたいなところがあって。今ってやっぱり箱推しの時代だと思うんですよね。K-POPを筆頭にグループの強さってすごくあるから、これだけの子たちが並ぶというだけで華もあるし、今でしか書けない歌詞とか、ここから成長してくれるんだろうなというサウンド感も含めて、応援したくなる存在ですよね。これから期待のバンドです。続きまして、The fin.が今回リミックスなんですよね。

金子:The fin.は今年がファーストアルバムのリリースからの10周年ということで、デジタルプラットフォーム「SURF Music」とコラボレーションをして、代表曲「Night Time」のリミックスコンテストを開催したと。そのコンテストで見事優勝したのがこのBad Milkというプロデューサーで、UK拠点でBTSの楽曲にも関わっていたりという方で、かなりアゲアゲなダンストラックになってましたね。
この方のコメントが面白いなと思って、"初めて「Night Time」を聴いたとき、The fin.らしいインディーサウンドとボーカルに懐かしさを覚えました。ダンスやハウスミュージックが得意なので、リミックスに取り組むにあたって、大胆にテンポの速い曲にして、力強いドラムのビートやJ-POPに多いジャズやファンク、ディスコの要素を加えることでうまくいくのではないかと感じました"というコメントをしてるんですね。つまりUKのプロデューサーが"J-POPってこういうものだよね"という目線をちゃんと持ってこのリミックスを作っているというのが、"今ってそうなんだな"と思って。BTSにも関わっているということで、K-POPのシーンも追っかけているだろうし、その延長なのか、J-POPのシーンがどういうものなのかもちゃんと把握した上で、The fin.のリミックスをしているという、これはすごく"今"だなという感じがしました。



みさと:The fin.の楽曲って、ミニマルテクノとかハウスのアレンジ、リミックスってすごくフィットするなと思っていたんです。なので、今回割とディスコティックな音色になっていて、意外だけどハマるなって最初は感じたんですが、今のコメントを聞くと、UKのプロデューサーから日本の音楽シーンを見たときに、ディスコやファンクのアレンジが多いと感じていたんだなという、外からの視点って面白いなと思ったし、だからこそフィットして私たちのところに届いたときに、違和感なくこの楽曲を聴けるんだなと思うと、外からの風って必要ですね。そんなPart-1からどうしましょう?

金子Helsinki Lambda Clubの新曲を紹介しようと思います。

みさと:これまたポップスに接近した楽曲ということで。

金子:本人のコメントでもそういう風に書いてあって、そのためにひさしぶりにプロデューサーとして、堀江博久さんを迎えているということです。NEIL&IRAIZAであり、コーネリアス・グループなどでもお馴染みの方ですけど、その方を迎えてポップスを作っていて。やっぱり堀江さんの世代感も含めての80年代感、コメントにも山下達郎さんやワム!、ポリスなどの名前も上がりつつ、その中でも特に"大沢誉志幸さんの「そして僕は途方に暮れる」の影響を惜しみなく出した"と書いてあって。

みさと:確かに。惜しみなかった。

金子:「そして僕は途方に暮れる」は80年代の大ヒット曲ですけど、あの頃のJ-POPは......まだJ-POPと呼ばれていなかった、ニューミュージックの時代かもしれないけど、結構海外レコーディングをしていた時代で、「そして僕は途方に暮れる」もニューヨークのパワーステーションというスタジオで、著名なミュージシャンを迎えてレコーディングをしていて。今年ヘルシンキは何度か海外にライブをしに行っていて、最近の新曲はそこからのフィードバックを感じさせる海外モード、みたいな話をしてたと思うんですけど、言ってみればこれも、日本の80年代のポップスに回帰することが、実は海外モードにも通じるという、そういう面白さもあるなと思いました。

みさと:そうか。あとは80年代のJ-POPが今のポップスの一つの定義を作ったことが見えてくると思うと、やっぱり変遷を辿っていくと面白いし、流行は一順二順していくというところも納得できるし、ヘルシンキの活動の中でこの曲が生まれてくる必然性みたいなものも見えてくる一曲ですね。



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。こちらにもはじめましてさんです。TEMPLIME

金子:TEMPLIMEはプロデューサーのKBSNKとDJ tempuraによる音楽ユニット。先週はKBSNKとISLTRのコラボ曲が出てましたけど、TEMPLIMEとしてはFRIENDSHIP.からは初めてのリリース。今回の曲はフィーチャリングでボーカリストの⻑谷川ねこさんを迎えた楽曲です。ご本人のセルフライナーノーツに"ジャンルはゼロ年代のテクノポップリバイバル"とあって、"ゼロ年代テクノポップ"ってどのへんだろうなと思ったんですけど......CAPSULEかなって。



みさと:ですよね。

金子:初期CAPSULE。

みさと:私も同じことを思ってました。

金子:ラウンジなところからエレクトロな方向に向かう、その途中ぐらいのゼロ年代CAPSULE。

みさと:いやー、同感です。

金子:またその頃の感じが戻ってきてるのかもしれないですね。

みさと:洗練されたトラックで無機質なんだけど、遊び心の中に少しのぬくもりを感じるような質感と、あと長谷川ねこさんのオートチューン・ボーカルの雰囲気も含めてCAPSULE感というのはありましたが、もちろんTEMPLIMEならではな、2024年に出している雰囲気も感じさせる、素晴らしいバランス感覚のある楽曲でした。続きまして、アルバムがリリースになります。Large House Satisfaction

金子:こちらは5年ぶりのアルバムということで。

みさと:おめでとうございます。

金子:Large House Satisfactionもそうだし、Part-1のAKUTAGAWA FANCLUBを聴いても、チバユウスケを連想させるようなボーカリストが並んでいて、彼の意思を受け継ぐじゃないですけど、そういうことも感じさせるし、Kill The Gossipとかも含めて、少し過剰なぐらいのハードなサウンドも印象的ですよね。最近は"平熱感"みたいな話もよくしてますけど、ロックシーンの中だと少し過剰なぐらいの高い熱量みたいなものが求められている部分もあるのかなと、彼らのサウンドを聴くと感じます。



みさと:結成20周年というタイミングにあたるので、リリースツアーが控えています。11月23日からスタートして、3月まで続くのですが、結構本数も多いですし、a flood of circleとの2マンが入っていたり、ファンの方が喜ぶような対バンも控えています。

金子:来年1月には福岡にも行くみたいですね。



みさと:ぜひウェブサイトやSNSなどをチェックしていただきたいと思います。そんなPart-2からはどうしましょうか?

金子Laura day romanceの新曲を紹介しようと思います。

みさと:こちらも良かったですね。

金子:Laura day romanceはつい先日ツアーが終わったところで、ファイナルは東京ですけどZepp Shinjukuだったりして。さらにツアーが終わったタイミングで来年のライブも発表されていて、4月に大阪城音楽堂、東京は国際フォーラム ホールCということで、どんどん規模感が上がっていってます。そういう中で新曲も発表されていて、今回もいいですね。いい意味で少し歪な部分があるというか、ポップスとして素晴らしいというのはあるんですけど、やっぱりアレンジには独特のセンスがある。8月に出した「渚で会いましょう」にしても、1曲の中での展開の付け方はかなり独特なものがあったし、今回の「Amber blue」にしても、1番最後の展開とか、 最後にこれ出てくるんだ、みたいなところがあって。セルフライナーノーツの鈴木くんのコメントでも"3分ばかりの旅に身を預けてみてください"みたいな言葉があったりして、前にPodcast(FRIENDSHIP.RADIO After Talk)で旅の話もしましたけど、Laura day romanceも1曲の中で旅の感覚を感じさせてくれるバンドという意味で、やっぱり稀有な存在だなと改めて思いました。

みさと:今回の「Amber blue」というのは、なかなか目にすることのできない珍しい琥珀色のことを言うんですけど、そのなかなか届かない夢とか、なかなか届かない関係の表現がすごく美しいなという、切り取り方がいつも素晴らしいなと思ったのと、人でも夢でも物でも、恋焦がれるものって美しいし、やっぱり愛しさを孕んでいるから、そのキュートなサウンドスケール感というところでの表現力も素晴らしかったなと思いました。



New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。こちらにもはじめましてさんです、Hibiki Ichihara

金子:Hibiki Ichiharaさんは2002年生まれで東京出身だから22歳ですかね。2017年から2020年にかけ、トラックメイカーとしてFuture Bassを中心にダンスミュージックを多数発表。2023年からアーティストとして再スタートを果たしていて、2023年にはラッパーのJuaくんを客演に迎えてファーストシングルを出しています。やっぱりFuture Bass的な背景を感じさせるエレクトロニックなトラックなんだけど、でもコメントで"繰り返される日々の中で、何かが欠けていると感じながらも、それを追い求めることなく、ただ過ぎていく瞬間を描いています"とあって、こういう部分はシンガーソングライター的というか。トラックメイカーとシンガーソングライター両方の感覚を合わせ持っているあたりが今の音楽家だなという感じがして、短い尺だったりするのも含めて、今を体現しているなと感じました。



みさと:ただ過ぎていく瞬間を描いているんだけど、刺激のあるノイジーさであったり、余白の使い方だったり、押し寄せてくる音の波みたいなものをすごく感じていて、それがまさにアーバン、都会的だなというところも思いました。どこかに迎合しない、都会的な潔さみたいなところも、1分25秒という短い尺で表せているし、22歳らしい新しい目を持ったアーティストなんじゃないでしょうか。続いてTocagoがEPリリースです。

金子:Tocagoもいいですね。ボーカルの沖ちづるさんのコメントに、"去年以降は楽曲制作に取り組みながら積極的にライブの本数を増やし、前作までにあった「シンガーソングライターとバックバンド」のような構図ではなく、よりシンプルにこれがTocagoらしさだと感じられる楽曲が増えてまいりました"とあって、確かになと思って。もちろんボーカル自体も印象的なんだけど、今回の「How are you feeling?」はバンドの音がすごく印象的で。TocagoにはGuibaやSouth Penguinでもお馴染みのドラムの礒部くんも参加しているわけですけど、演奏陣の顔もどんどん見えてきていて、Tocagoのバンドとしての輪郭がはっきりしたEPなんじゃないかなという感じがします。



みさと:今回のレコーディングに関しては、歌以外の基本のベーシックは一発録りで録音しているということも聞いていて、まさにバンドとして今すごくいい雰囲気であるということも窺えるし、あとやっぱり沖さんのボーカルはいつもスペシャルですよね。気だるさを感じつつも丁寧で伝えたいこと、曲の核というか芯は揺るがないボーカリストだなというのをいつも感じていて。柳の木のようなしなやかさのある、そんな沖さん率いる素晴らしいバンドですね。ではPart-3からどうしましょう?

金子猫戦の新曲を紹介しようと思います。

みさと:今回「双子座」と書いて"gemini"と読みます。

金子:今週は、今週も、猫という言葉がたくさん出てきているので......。

みさと:厚武さんのこの前の猫の話から、"今週は猫がないのか"という猫レーダーみたいなものが私に備わっていて。すごいですね、今週特に多いよね。



金子:多いです。なので、それはPodcast(FRIENDSHIP.RADIO After Talk)で。

みさと:何の話?という方は過去のSENSAやPodcastを聞いてください。

金子:猫戦は猫の日にライブを、2月22日にライブをやっていて、今回の曲はその猫の日の特別編成で一緒にやったトロンボーンのNAPPIさんであり、ドラムの元Yogee New Waves、現在はbrkfstblendをやっている粕谷くんが参加していたりする曲ということで。色んなインディーロック、インディーポップなバンドがいますけど、猫戦みたいにボサノバとかフレンチポップス的な感覚を持っているバンドはあまりいないので、毎回曲を聴くたびに特別な存在だなと感じていて、今回もそういう1曲になってましたね。

みさと:今回はボーカル・原田さんの飼っていた猫ちゃんが6月にお空に行っちゃったということで、そこから「双子座(gemini)」と付けられているんですけど、星座って誕生日の生まれたときの星座をつけるじゃないですか。でもお空に向かったときの、双子座は6月の星座なので、それをつけているのが面白いというか、星になったということを表現しているのかな、なんていう風に私は受け取りましたが、そこの言葉選びのハイセンスさというのは毎回感じています。

RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
FM福岡で毎週水曜日の26:00~26:55まで放送中のラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。

DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
1697255226457.jpg奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

LINK
FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

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