SENSA

2024.01.25

【読むラジオ】MC:アツキタケトモ ミュージシャン 大江千里を特集!「Room H」-2024.1.24-

【読むラジオ】MC:アツキタケトモ ミュージシャン 大江千里を特集!「Room H」-2024.1.24-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、アツキタケトモが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

皆さんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます音楽家のアツキタケトモです。
新年一発目の放送から3週間経ってということですけども、今年はのっけから本当に怒涛の日々ですね。プロモーション活動もあったり、ライブをやるのでそのリハーサルとか、ライブもこの放送タイミングでは既に演ってますけど、そういうので色々準備が立て込んでたり、あとアルバムのことも色々考えなきゃなっていうので頭も体も色々使ってるような今日この頃です。
リハーサルでバンドと一緒に自分の曲を合わせた時に、いかに自分の曲が奇天烈というか、ヘンテコリンな曲作ってきたなってすごく実感してますね。生演奏を考えてないというか、DTMで組み直したり色々としながら作ってきたものを生で再現する、だからこそすごく新鮮というか、あんまり他で聞いたことのないライブになりそうなので、タイミングがあったら是非是非ライブ観に来て欲しいと思います。



Room"H"の収録を今日は特別仕様でFS.という、僕が1月11日にライブを演った場所でしてまして、さっき黒川さんも収録していて、ちょっと被ってお話ししたんですけど、勝手に近いフィーリングを、番組の最後のコーナーのやり取りもあって、勝手に心が近づいてた感じがしてて、ちゃんと話したのは初めてなんですけど、そうは思えないぐらいの感じだったので、これからもっとお近づきになりたいと思いました。

今日の1曲目は今年新年一発目1月5日にリリースされた僕の最新曲「匿名奇謀」をO.Aしようと思っております。
この曲は映画「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」の主題歌で、なんといっても演奏メンバーが超豪華で、ギターがKEYTALKの小野武正さん、ベースがTHE ORAL CIGARETTESのあきらかにあきらさん、ドラムにフレデリックの高橋武さんをお迎えしたロックチューンとなっております。
結構エゴサもするんですけど、映画を観た人が"テーマ曲良かった"とか、"映画に対しての完璧なテーマソングだ"みたいなことを言ってくれる意見も見て、ちゃんと寄り添えたというか、作品を見た人にとって自分の曲がその作品を象徴する曲になれてるのがすごく嬉しくて、タイアップっていうのは「#それな」もドラマのタイアップでしたけど、こういう形で作品とリンクして聴いてもらえるってすごく良いなと思っていて、どんどんどんどん自分の中でまた愛着が深まっていくような、そんな感覚がある一曲でございます。




ミュージシャン 大江千里を特集@リビングルーム

ここからは@リビングルーム、僕、アツキタケトモの回では、毎週一組、僕が大好きなアーティストをピックアップして、そのアーティストへの愛を熱く語らせていただきます。最近、自分の1年間で出した曲の特集とか、1年間めっちゃ聴いてた曲の特集とか、そういうものが多くて1組のアーティストを特集する、本来のこのコーナーではなく特別編が多かったんですけど、今夜久々に一つのアーティストに絞って特集していきたいと思います。

今回は大好きな大江千里さんです。僕は大江千里になりたい、と思う瞬間がすごく多いんですよね。
千里さんが一番ヒットしてる時期は(僕は)生まれてなかったので実感としてあるわけじゃないんですけど、当時、ドラマとかに出てたりもしてそういうのを見てたりとか、曲のライブ映像とか見てたりしても佇まい的にいわゆる超キラキラって感じじゃないけど、すごくカリスマ性があってというか、等身大のカリスマじゃないけど、そういう雰囲気だったのかなみたいな。
今でいう星野源さんとか、そういうニュアンスに近かったのかなと勝手に想像してて、でも星野さんともまた全然違う雰囲気だったり、佇まいだったりもするから。
あと大江さんのインタビューとか昔の映像で見ると、すごく真面目なんですよね、音楽に対して。"ライブ終わった後遊んだりしないの?"と聞かれた時に"ツアーの時とかはライブ終わったらメンバーとホテルの部屋に集まって反省会してます"みたいなことを言ってたりとか、今であればそういうのって当たり前というか、そういう時代になってる気がするんですけど、当時って芸の肥やしみたいな感じで遊ぶことが一つのステータスになってた価値観の中でも自分を貫いて真面目に音楽をやる、というスタンスで飄々と語ってた姿がある意味、今っぽいというか、もう40年以上前の話だったりトークだったりもするけど、それが全然古びてないというか、そういう意味での等身大でありながら真面目に音楽と向き合ってるっていう姿が僕にとってはすごく憧れの存在です。

そもそも親がカーステで流してたというか、それも母親がファンだったというよりかは、母親の学生時代の友達にすごく大ファンの子がいて、その子がカセットテープとかめっちゃ貸してきて一緒にライブ行こうって誘われてた、みたいな。
そういうのもあってすごく自分で聴くとかじゃなかったんだけど、その時期の思い出が大江千里さんの曲に詰まってるから、たまにベスト盤聴きたくなる感じで母親が車でかけたりしてて、だからそういう意味では僕は幼少期というかちっちゃい頃からも聴いていた存在で、大人になってそういうインタビューとかを見てアーティスト像としても惹かれていったという、すごく長い時間をかけて自分の中で浸透していったアーティストですね。
そんな大江千里さんの楽曲をさっそく聴いていただきましょう。

僕、アツキタケトモ的、大江千里ベストソングを今日は5曲皆さんにダイジェスト的に聴いていただきたいと思います。
まず1曲目は「ガールフレンド」ですね。大体リリース順に選んできたんですけど、この曲はファーストアルバムに入ってるんですけど、この時点で大江千里さんの歌詞の世界観、作詞家としての独自性みたいなものがすごくあるというか、サビの歌詞で"傾く君は僕とそいつの間をためらう風"っていう、比喩にどんどん表現を傾けていくと伝わりづらくなるというか、逆に比喩ってそういうことというか、直接的に言わずに敢えて遠回りをすることで、その表現としての幅広さというか、共感できる幅を広げたり、シチュエーションを絞ってないからこそ幅は広がるんだけど、その替わりに狭いところを刺すのは難しくなってくる、逆に直接表現を使うと狭いところに刺せるような確率は上がるけど、広く共感されることは難しいという、その "傾く君は僕とそいつの間をためらう風"っていうのは情景描写的な表現でもありつつすごく感情の中の狭いところをついてる表現でもあったりするから文学性が高いんだけど、文学性が高いって言った時には分かりづらくなるっていう弊害が生まれるはずなのにそれがないっていうのが、この曲の歌詞のすごいところだなと思って、そんなところに注目して聴いて欲しいなと思います。



アルバムの曲とは思えないくらいの完成度というか、それこそ大江千里さんといえば「Rain」とか「格好悪いふられ方」とかが有名ですけど、もっと発掘されるべき名曲いっぱいあるのに、という気持ちも込めて今日は選んでおります。

続いて2曲目に選んできた大江千里さんのアツキ的ベストソングは「REAL」。これもイントロから懐かしさが、僕、当時生きてないのに懐かしいってなるんですよね。この音色とかフレーズとかが。"リアルに生きてるか"っていう、そんなに起伏のないメロディーで、めっちゃサビ頭としてのインパクトを持ってくるって、多分本人の声域がめっちゃレンジが広い方ではないからこそ生み出した技というか、だからこそできる表現な気がしてて。この曲のサビ頭の全然高いキーを使ってないのにめちゃめちゃサビの強さがあるっていう、これは要するに高い音を使うっていうのはスポーツっぽいところがあるわけですよ、歌を上手くなるっていう意味で。
いかにハイトーン出せるかって、身体の使い方、生体の使い方だから。でもそういうことじゃなくて本当にソングライティングで勝ちに行ってるっていうところがこの曲の強い部分だなと思います。だからこそリアルに生きてるかっていう言葉が変にメロディーで起伏作るよりも言葉の強さとすごくリンクして持ってきてるっていうところが感動しますね。



ミュージシャン 大江千里を特集@レコーディングルーム

続いては宅録コーナー、@レコーディングルーム。Room"H"の住人が弾き語りや宅録で何か1曲収録してきて皆さんに聴いていただこうという時間です。
今日、僕アツキタケトモがピックアップしたのは大江千里さんの「きみと生きたい」という曲です。もうね、超名曲です。マジで大好き。カラオケでも絶対歌う曲ですし、 多分僕人生の名曲ベスト10を作るんだったら入るかもしれないな。
相当、僕、人生でいろんな曲を聴いてきてたけどトップ10に入るぐらい、この曲は思い入れの深い曲というか、僕の中でこんなにタイプなメロディーというか、ひと聴き惚れした曲っていうのは本当に人生の中でもかなり限られるというか、一回聴いて、"うわ、こんなに自分が求めてるメロディーを自分以外の人が作るんだ"っていうことに衝撃を受けたというか、それぐらい素敵なメロディーで。
今回カバーするにあたってコードとかを初めてさらったわけですけど、まあ面白いですね。変な転調ってわけじゃないんだろうけど、これをどう思いつくんだろうみたいな転調をしてて。そうすることでメロディーの展開は作ってるんですけど、転調してるから雰囲気は変わってるから、Aメロになった、Bメロだなっていう風になってるんですけど、メロディーのレンジ感はあんまり変わらない。変わってないんですよね。
最近の曲ってAメロ低かったりしてもサビめっちゃハイトーンで高くいって、キーが2オクターブとかあるみたいな曲多いんですけど、この曲そういう音階の広さで攻めるんじゃなくて音楽的に展開させていくことで聴き手はちゃんと盛り上がるんだけど、それをキーの高さで作ってないっていう、音楽の構造でその展開を作ってるって、それってある意味、音楽だよねっていう。
例えば楽器ってその楽器が鳴らせる美味しい帯域があって、その楽器が美味しく生きるレンジ間でフレーズを作るっていうのが一番音楽としては美しいわけで、それを自分の声でアプローチしてるっていうことだと思うんですよね。だからすごく作り方が音楽的というか。
「#それな」とかすごくレンジ広いから、自分の声の一番美味しいところを生かしきれてないんじゃないか、みたいなところはあるんですよね。ただ出せるから気持ちよくて出したくなっちゃうけど、それって本当に音楽的にプラスなのかっていうと悩むなぁみたいな。そういうことをこの曲をカバーしたことで、やっぱり自分の声を楽器として捉えて、その声が一番生きる形でフォーマットを作る、それでいてポップスとしてちゃんと盛り上がり展開を作る、しかも本当のサビが2コーラスやってからようやく来るみたいな展開も凄く上手くできてるし、本当に大好きな曲です。
自分のカバーとしても、過去イチいいカバーが作れたんじゃないかな、最近機材をアップデートしたのがようやく自分の中で使い方とかがちょっとずつ分かってきて、過去イチ、クオリティの高いものが作れたんじゃないかなと思ってます。超自信作です。



1月24日(水) オンエア楽曲
アツキタケトモ「匿名奇謀」
大江千里「ガールフレンド」
大江千里「REAL」
大江千里「コスモポリタン」
大江千里「塩屋」
大江千里「ありがとう」
アツキタケトモ「君と生きたい」(宅録カバー)
アツキタケトモ「カモフラージュ」

番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年8月24日にシングル「ありえないよ。」を、同年11月30日にはシングル「Blur」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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アツキタケトモ
2020年7月より活動開始。作詞・作曲・編曲を自ら手がける新世代の音楽家。日常に潜むちょっとした違和感を、独自のダンスミュージックで表現する。
1stアルバム『無口な人』は2020年9月にリリースされ、ノンプロモーションながらSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスで多くのプレイリストに選出され、早耳の音楽ファンから好評を得た。2022年にはSG「Outsider」をリリースし、Billboard Heatseekersや、J-WAVETOKIO HOT 100に入るなど注目を高めている。
1月5日に配信SG「匿名奇謀」をリリース。
オフィシャルサイト @atsukitaketomo @atsukitaketomo

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Wez Atlas
東京を拠点とするヒップホップアーティスト。多文化なスタイルを取り入れ、高いスキルで日本語と英語を組み合わせたラップを魅せる。HYPEBEAST JAPAN による注目の U20 アーティストに選ばれるなど徐々に注目を集める存在に。2021 年 6 月に starRo をプロデューサーに迎えた「Zuum!」をリリースし、SpotifyJapan の公式プレイリスト「Next Up」のカバー、そして 1 曲目に、さらには「Tokyo Super Hits!」にも選ばれた。今後の活躍が期待される中、2021年7月に待望の1stミニアルバム「Chicken Soup For One」をリリース。客演のオファーも多く寄せられ、Helsinki Lambda Clubや韓国のシンガーソングライターYunBなど、国内外のアーティストの作品に数多く客演参加。
2022年は自身名義のシングルも5作発表し、2023年3月には2ndミニアルバム「This Too Shall Pass」をリリース。
@wezzyatlas


LINK
FM福岡「Room "H"」

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