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2023.06.05
Helsinki Lambda Club、10周年イヤーに期待が膨らむワンマンライブ「想像しなかった未来!」サンリオピューロランド公演
5月20日、Helsinki Lambda Club結成10周年目前ワンマンライブ「想像しなかった未来!」がサンリオピューロランドのフェアリーランドシアターにて行われた。その第二部の模様をお届けする。
森の中を模したような空間に設置されたステージでのライブということで、開演前から何やらチアフルなムードが漂う中、橋本薫 (Vo.Gt)、稲葉航大 (Ba)、熊谷太起 (Gt)というHelsinki Lambda Clubの3人が、両手を上げて、指差しポーズをしながら笑顔で登場。今回のスペシャルなライブ開催にあたり、橋本はあひるのペックル、稲葉はバッドばつ丸、熊谷はけろけろけろっぴを見立てたメインヴィジュアルを作成しており、この日はそれぞれのキャラクターたちをイメージした衣装を着用。橋本が「ピューロランド、楽しんできました?」とオーディエンスに呼びかけると、大きな拍手が上がる。客席にはピューロランドで購入したと思われるサンリオグッズを身に付けている姿も見られる。日本屈指のテーマパークと大好きなバンドのライブを一緒に楽しんだオーディエンスも多いのだろう。
さざ波のように広がっていくような音が聴こえ、橋本と熊谷が軽やかなコーラスを披露し、「引っ越し」からライブはスタート。「ぢきぢき」「ユアンと踊れ」と、中毒性抜群のグルーヴによって場内の温度を上げていった後は、「スピード」「Boys Will Be Boys」とアッパーな曲を続けた。
稲葉が「サンリオピューロランドでライブをやるなんて誰も思ってなかったでしょ?」と興奮気味に口にし、橋本が「1部ではけろけろけろっぴとバッドばつ丸がゲストで出てくれたんだけど、オーラがすごくて空気が変わって悔しかった(笑)」と明かした後、「僕は実はかわいいものがめちゃくちゃ好きなんだけど、"かわいい"っていう感情を大人になってどうすればいいかわからなくて。最近ネズミのペットを飼い始め、かわいい存在が家にいてくれることで日々の"かわいい"が担保できてれば外の"かわいい"も手放しでかわいいと言える」という独自の"かわいい論"を展開。その後、"かわいい"界のスター、バッドばつ丸をゲストとして招き入れる。
「PIZZASHAKE」のファンキーなリズムに合わせてノリノリで踊るばつ丸。華麗なステップを踏んで客席に近づくと「ワ―ッ!」という黄色い歓声が上がる。そして、マイクスタンドとエフェクターが置かれた稲葉のポジションに移動し、踊りながら稲葉に接近。橋本が「スターだね! 負けてらんないね」と煽ると、稲葉が負けじとステップを踏み、稲葉とばつ丸のダンス対決が勃発。先行の稲葉のアグレッシヴなダンスを、ばつ丸は余裕の雰囲気でメインステージ横のステージに座って手拍子をしながら見守る。橋本が今度はばつ丸を煽ると、ばつ丸は全身を使ってスピーディーなダンスを披露し、かわいさを振りまく。橋本が「すごすぎた! 引き分けって言いたかったけど、バッドばつ丸の優勝です! ここからはみんなも一緒に踊ってください」と言って、ステージ上の4人+ばつ丸がノリノリで踊り、オーディエンスも気持ち良さそうに体を揺らす。
レアなコラボの後は、橋本のファルセットボイスが心地よい「真っ暗なドーナッツ」、稲葉のシャウトから始まるサーフロック調の「Debora」、この日の特別バージョンとしてパーカッションが加わりオリエンタルなメロディとしなやかなベースラインが絡み合う「IKEA」と、1曲の中で奔放に雰囲気を変えるHelsinki Lambda Clubならではの楽曲でオーディエンスをさらに引き込んだ。
橋本が「新曲をやります! 『Chandler Bing』」と言ってハンドマイクで、爽やかさと気怠さが共存するグルーヴィーな新曲「Chandler Bing」を披露。橋本はハンドマイク姿でステージと客席の間の通路のスペースまで移動し、出来る限りオーディエンスに近づきながら、ご機嫌な新曲を歌う。間奏で橋本が小走りでステージ裏にはけたと思ったら、ステージに繋がるかなり上方に設置された別のステージに移動し、そこでも踊りながらマイクパフォーマンスを展開。稲葉が「楽しんでますか? ここからの光景もすごいよね?」とオーディエンスに話しかけた後、上方のステージから帰ってきた橋本を歓迎。
橋本が、約1ヶ月半後の7月4日がバンド結成記念日であり、そこからの1年を10周年イヤーとすることを宣言。「みんなといろいろと楽しいことができたらと思ってます。まず一つ目として8月にフルアルバムをリリースします!」と言うと拍手が上がる。さらにヘルシンキ史上最大の全国ツアーも行うと予告した。
橋本が「終わっちゃいますね。まさかサンリオピューロランドでライブができると思わなかった。引き続き楽しんでください」と感慨深げに口にし、橋本の推しである最後のゲストのあひるのペックルを呼び込む。ペックルがひょっこり顔をのぞかせると、客席から「かわいい!」という声が思わず漏れる。橋本がペックルの奔放な動きに若干気圧され、意思疎通がうまくいかないというかわいいハプニングがありながら、「ロックンロール・プランクスター」のメロディアスなギターリフに合わせてペックルが踊り始める。そして、ファンキーな歌声を披露する橋本にぴったりくっついたり、ハンドクラップをしたり、稲葉の肩をぎゅっと掴んだり、客席に近づいて体を左右に揺らしたりして、さらに盛り上げる。そんな中、稲葉の低音の歌と橋本の高音な歌が交錯し、熱気が漂う中、橋本はノリノリのペックルにマイクを向けたりして嬉しそうだった。
最後のゲストが退いたところで、勢いよくシンバルが鳴り、「午時葵」に突入。熊谷のギターが唸りを上げ、アンサンブルが躍動していく。橋本の歌も熱っぽくなっていくと同時にアンサンブルが勇猛に。オーディエンスは力いっぱい腕を振り上げて後押しする。橋本が「楽しかったです! もっとおじさんになってまた帰ってきたいです!」と名残惜しそうに口にした。
ラストの曲は「何とかしなくちゃ」。〈さよなら僕たちは 長い夢から覚めるんだ〉。そんなことを、どこか楽観的なムードを放つロックンロールで歌う様が痛快だ。橋本が「また会いましょう!」と言い、4人が充実した笑顔を浮かべておじぎをしたり、手を振ったりしながら去っていった。10周年イヤーに期待が膨らむとても充実したライブだった。
文:小松香里
撮影:マスダレンゾ
© 2023 SANRIO CO., LTD. APPROVAL No.P1506041
8月26日(土)稲毛K'S DREAM
開場 18:00 / 開演 18:30
8月27日(日)横浜BUZZFRONT
開場 18:00 / 開演 18:30
9月1日(金)高松TOONICE
開場 18:30 / 開演 19:00
9月2日(土)岡山CRAZY MAMA 2nd Room
開場 18:00 / 開演 18:30
9月3日(日)福岡The VooDoo Lounge
開場 18:00 / 開演 18:30
9月9日(土)岐阜Yanagase ANTS
開場 18:00 / 開演 18:30
9月15日(金)札幌SPiCE
開場 18:30 / 開演 19:00
9月16日(土)仙台MACANA
開場 18:00 / 開演 18:30
9月17日(日)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
開場 18:00 / 開演 18:30
9月18日(月)金沢AZ
開場 18:00 / 開演 18:30
9月22日(金)名古屋CLUB QUATTRO
開場 18:00 / 開演 19:00
9月23日(土)京都磔磔
開場 18:00 / 開演 18:30
9月24日(日)梅田CLUB QUATTRO
開場 17:00 / 開演 18:00
9月26日(火)渋谷Spotify O-EAST
開場 18:00 / 開演 19:00
料金:前売り 4,500円(ドリンク代別途必要)
@helsinkilambda
@helsinkilambda
FRIENDSHIP.
森の中を模したような空間に設置されたステージでのライブということで、開演前から何やらチアフルなムードが漂う中、橋本薫 (Vo.Gt)、稲葉航大 (Ba)、熊谷太起 (Gt)というHelsinki Lambda Clubの3人が、両手を上げて、指差しポーズをしながら笑顔で登場。今回のスペシャルなライブ開催にあたり、橋本はあひるのペックル、稲葉はバッドばつ丸、熊谷はけろけろけろっぴを見立てたメインヴィジュアルを作成しており、この日はそれぞれのキャラクターたちをイメージした衣装を着用。橋本が「ピューロランド、楽しんできました?」とオーディエンスに呼びかけると、大きな拍手が上がる。客席にはピューロランドで購入したと思われるサンリオグッズを身に付けている姿も見られる。日本屈指のテーマパークと大好きなバンドのライブを一緒に楽しんだオーディエンスも多いのだろう。
さざ波のように広がっていくような音が聴こえ、橋本と熊谷が軽やかなコーラスを披露し、「引っ越し」からライブはスタート。「ぢきぢき」「ユアンと踊れ」と、中毒性抜群のグルーヴによって場内の温度を上げていった後は、「スピード」「Boys Will Be Boys」とアッパーな曲を続けた。
稲葉が「サンリオピューロランドでライブをやるなんて誰も思ってなかったでしょ?」と興奮気味に口にし、橋本が「1部ではけろけろけろっぴとバッドばつ丸がゲストで出てくれたんだけど、オーラがすごくて空気が変わって悔しかった(笑)」と明かした後、「僕は実はかわいいものがめちゃくちゃ好きなんだけど、"かわいい"っていう感情を大人になってどうすればいいかわからなくて。最近ネズミのペットを飼い始め、かわいい存在が家にいてくれることで日々の"かわいい"が担保できてれば外の"かわいい"も手放しでかわいいと言える」という独自の"かわいい論"を展開。その後、"かわいい"界のスター、バッドばつ丸をゲストとして招き入れる。
「PIZZASHAKE」のファンキーなリズムに合わせてノリノリで踊るばつ丸。華麗なステップを踏んで客席に近づくと「ワ―ッ!」という黄色い歓声が上がる。そして、マイクスタンドとエフェクターが置かれた稲葉のポジションに移動し、踊りながら稲葉に接近。橋本が「スターだね! 負けてらんないね」と煽ると、稲葉が負けじとステップを踏み、稲葉とばつ丸のダンス対決が勃発。先行の稲葉のアグレッシヴなダンスを、ばつ丸は余裕の雰囲気でメインステージ横のステージに座って手拍子をしながら見守る。橋本が今度はばつ丸を煽ると、ばつ丸は全身を使ってスピーディーなダンスを披露し、かわいさを振りまく。橋本が「すごすぎた! 引き分けって言いたかったけど、バッドばつ丸の優勝です! ここからはみんなも一緒に踊ってください」と言って、ステージ上の4人+ばつ丸がノリノリで踊り、オーディエンスも気持ち良さそうに体を揺らす。
レアなコラボの後は、橋本のファルセットボイスが心地よい「真っ暗なドーナッツ」、稲葉のシャウトから始まるサーフロック調の「Debora」、この日の特別バージョンとしてパーカッションが加わりオリエンタルなメロディとしなやかなベースラインが絡み合う「IKEA」と、1曲の中で奔放に雰囲気を変えるHelsinki Lambda Clubならではの楽曲でオーディエンスをさらに引き込んだ。
橋本が「新曲をやります! 『Chandler Bing』」と言ってハンドマイクで、爽やかさと気怠さが共存するグルーヴィーな新曲「Chandler Bing」を披露。橋本はハンドマイク姿でステージと客席の間の通路のスペースまで移動し、出来る限りオーディエンスに近づきながら、ご機嫌な新曲を歌う。間奏で橋本が小走りでステージ裏にはけたと思ったら、ステージに繋がるかなり上方に設置された別のステージに移動し、そこでも踊りながらマイクパフォーマンスを展開。稲葉が「楽しんでますか? ここからの光景もすごいよね?」とオーディエンスに話しかけた後、上方のステージから帰ってきた橋本を歓迎。
橋本が、約1ヶ月半後の7月4日がバンド結成記念日であり、そこからの1年を10周年イヤーとすることを宣言。「みんなといろいろと楽しいことができたらと思ってます。まず一つ目として8月にフルアルバムをリリースします!」と言うと拍手が上がる。さらにヘルシンキ史上最大の全国ツアーも行うと予告した。
橋本が「終わっちゃいますね。まさかサンリオピューロランドでライブができると思わなかった。引き続き楽しんでください」と感慨深げに口にし、橋本の推しである最後のゲストのあひるのペックルを呼び込む。ペックルがひょっこり顔をのぞかせると、客席から「かわいい!」という声が思わず漏れる。橋本がペックルの奔放な動きに若干気圧され、意思疎通がうまくいかないというかわいいハプニングがありながら、「ロックンロール・プランクスター」のメロディアスなギターリフに合わせてペックルが踊り始める。そして、ファンキーな歌声を披露する橋本にぴったりくっついたり、ハンドクラップをしたり、稲葉の肩をぎゅっと掴んだり、客席に近づいて体を左右に揺らしたりして、さらに盛り上げる。そんな中、稲葉の低音の歌と橋本の高音な歌が交錯し、熱気が漂う中、橋本はノリノリのペックルにマイクを向けたりして嬉しそうだった。
最後のゲストが退いたところで、勢いよくシンバルが鳴り、「午時葵」に突入。熊谷のギターが唸りを上げ、アンサンブルが躍動していく。橋本の歌も熱っぽくなっていくと同時にアンサンブルが勇猛に。オーディエンスは力いっぱい腕を振り上げて後押しする。橋本が「楽しかったです! もっとおじさんになってまた帰ってきたいです!」と名残惜しそうに口にした。
ラストの曲は「何とかしなくちゃ」。〈さよなら僕たちは 長い夢から覚めるんだ〉。そんなことを、どこか楽観的なムードを放つロックンロールで歌う様が痛快だ。橋本が「また会いましょう!」と言い、4人が充実した笑顔を浮かべておじぎをしたり、手を振ったりしながら去っていった。10周年イヤーに期待が膨らむとても充実したライブだった。
文:小松香里
撮影:マスダレンゾ
© 2023 SANRIO CO., LTD. APPROVAL No.P1506041
LIVE INFORMATION
Helsinki Lambda Club 10th Anniversary Tour「ヘルシンキラムダクラブへようこそ」
2023年8月26日(土)稲毛K'S DREAM
開場 18:00 / 開演 18:30
8月27日(日)横浜BUZZFRONT
開場 18:00 / 開演 18:30
9月1日(金)高松TOONICE
開場 18:30 / 開演 19:00
9月2日(土)岡山CRAZY MAMA 2nd Room
開場 18:00 / 開演 18:30
9月3日(日)福岡The VooDoo Lounge
開場 18:00 / 開演 18:30
9月9日(土)岐阜Yanagase ANTS
開場 18:00 / 開演 18:30
9月15日(金)札幌SPiCE
開場 18:30 / 開演 19:00
9月16日(土)仙台MACANA
開場 18:00 / 開演 18:30
9月17日(日)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
開場 18:00 / 開演 18:30
9月18日(月)金沢AZ
開場 18:00 / 開演 18:30
9月22日(金)名古屋CLUB QUATTRO
開場 18:00 / 開演 19:00
9月23日(土)京都磔磔
開場 18:00 / 開演 18:30
9月24日(日)梅田CLUB QUATTRO
開場 17:00 / 開演 18:00
9月26日(火)渋谷Spotify O-EAST
開場 18:00 / 開演 19:00
料金:前売り 4,500円(ドリンク代別途必要)
LINK
オフィシャルサイト@helsinkilambda
@helsinkilambda
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