SENSA

2023.06.04

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介! VivaOla・She Her Her Hers・the chef cooks meほか全22作品 -2023.06.03-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介! VivaOla・She Her Her Hers・the chef cooks meほか全22作品 -2023.06.03-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!



みさと:FM FUKUOKAをお聴きのみなさん、こんばんは、DJの奥宮みさとです。

金子:音楽ライターの金子厚武です。

みさと:ここからの1時間はCurated Hour FRIENDSHIP.Radio。デジタル配信サービスFRIENDSHIP.からリリースされたばかりの新譜を中心に今届けたい音楽をご紹介。音楽ファンとミュージシャンに向けてお届けする音楽プログラムです。

みさと:まずはパート1からどうぞ。

New Release Digest Part 1


みさと:5月29日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全22作品の中から、まずはパート1、8作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。さあ、はじめましてさんいらっしゃいです。AiR NiKAr

金子:関西を拠点に活動する6人組で、メンバーの中にはマニュピレーター担当もいたりするということで、生音とデジタルとが組み合わさったかっこいいサウンドを鳴らすバンドですね。エンジニアがthe McFaddinのギターのtaitoくんというのはなるほど納得というか、the McFaddinと通じる部分も感じます。

みさと:そうですね。歌詞は前半に少しだけあるんですけど、音の使い方がすごく面白くて。徐々に迫ってくるような距離感の演出とかスピードの強弱、ノイズの入れ方で、音が自分の意思を持ってるかのような、ゲームの主人公の動きに合わせたような曲だなっていう。



金子:the McFaddinよりもデジタル寄りな感じがあって、そういうサウンドメイクの面白さは非常に感じられる曲ですね。

みさと:ですね。そして面白いと言えば、Limited Express(has gone?)

金子:こちらはデジタルの要素はなく、まさに生のバンドサウンドですよね。

みさと:人力強いなっていう感じが、ふざけてんのかと思いきや本当技巧派ですよね。

金子:こちらはもう20年以上やってる、ベテランと言って差し支えないであろうバンドですからね。ラーメンライスっていう歌詞だったりとか、コミカルな部分、ジャンクな部分っていうのもすごくあるんだけど、でもアレンジに関しては、短い尺の中でもリズムがコロコロ変わったり、ミニマルなフレージングがちょっとずつ変わっていったり、技巧派というか、インテリジェンスを感じさせる側面もあって、やっぱり良いバンドだなと改めて思います。



みさと:そんなパート1からは、どなたをかけましょう。

金子VivaOlaの新曲をかけようと思います。

みさと:低音がめちゃめちゃかっこいいダークサイドソング。

金子:トラックかっこいいですよね。

みさと:かっこいい。しかもそれと相反するVivaOlaくんとreinaさんの透明感のある歌声も、どちらも際立つバランスだなっていう。

金子:ボーカルのエフェクトの使い方がそれをさらに印象的にしてますよね。



みさと:素晴らしい曲ですね。

金子:今回はw.a.uというコレクティブ、レーベルに所属しているreinaさんがフィーチャリングで参加してるわけですけど、最近VivaOlaくんはw.a.u.との絡みが結構多くて、3月に出た『REFERENCES』っていうEPでもw.a.u.のメンバーがリミックスを担当してたりして。VivaOlaくんはやろうとすれば1人で何でもできちゃう人で、これまではsolgasaのメンバーとかとの絡みが多かった印象なんですけど、最近はより外にいろんな繋がりがどんどん生まれていて。w.a.uのメンバーはさらささんのプロデュースをやってたりもするし、どんどん繋がりが広がって、その中からまた新しいものを作り出してるっていう、そういうモードに入ってきてるんだろうなっていう印象を受けました。

みさと:アーティストコメントで「昨年旧友に昔の方が好きだったと言われたとき、不思議な違和感を感じました。言われたことによって、俺の事何も知らなかったんだと思ってしまったことになぜか悔しさを感じた、それがきっかけで生まれた曲」と書いてあったんですけど。厚武さんがおっしゃるように、めまぐるしく人間関係が変わっているこの時期だからこそ感じた違和感なのかもしれないですよね。

New Release Digest Part 2


みさと:5月29日週リリースの新譜ダイジェストPart2をお送りしました。リリースおめでとうございます。さあ、はじめましてさんです。友成空さん。

金子:詳細なプロフィールは公表されていないんですけど、2021年高校生活最後のときに、「18」というEPを出していて、それがかなり話題を呼んだ若手のシンガーソングライターです。

みさと:すごいですよね、BiSHが一般公募した楽曲コンペに選ばれて、楽曲提供したりとか。

金子:2022年からはTikTokアカウントでシティポップを中心としたカバー動画をアップしていたりとか、若くしていろいろやられてる方ですね。



みさと:この曲もとってもかわいい曲ですね。

金子:ゴスペルポップな感じで、センスの良さを感じさせますよね。FRIENDSHIP.にはHalleとか微熱くんとかね、才能ある若き男性シンガーソングライターが続々と集ってきてる感じがするので、いつか爆発してくれたらいいですね。

みさと:朝一にこの曲で目覚めたらとってもいい日になりそうな1曲です。そしてアルバムですね、山中タクトさん。

金子:おめでとうございます。『Masterpiece』が完成しました。

みさと:いやあ、もうまさにだね。



金子:名盤っていう感じしますよね。もともとルーツがビートルズというだけあって、オーセンティックなロックへの愛情をビンビンに感じさせつつ、でもそれを今の音像であったり、今の感覚でアウトプットしていて。曲も歌も素晴らしいし、メンバー的にもドラムがnever young beachとかSAMOEDOにも参加している鈴木健人さん、ギターがカネコアヤノバンドにも参加している林宏敏くんだったり、脇を固める人材も素晴らしい。これは文字通りマスターピースと言っていいんじゃないでしょうか。

みさと:まさにですね。1960年代のオマージュJ-POPアルバムみたいな、そんなサブタイトルを付けたくなるような素晴らしい名盤だと思います。さあ、そしてShe Her Her Hersがリリースです。もう本当にいい曲だった。この曲はフェスでは演奏しなかったんですか?

金子:やらなかったんですけど、この曲についての話をMCでとまそんくんが中国語でしてて。

みさと:すごい!

金子:中国語かなり勉強したみたいで、結構長く喋ってて、それがちゃんと伝わって、ワーッて歓声も起きてて。彼らは中国のStrawberry Music Festivalっていうフェスに出たんですけど、それが彼らにとって4年ぶりの中国でのライブだったんですよね。で、その日が5月20日なんですけど、中国で"我愛你の日"らしくて。

みさと:ほお。

金子:我愛你、愛しているっていうことですけど。その" 我愛你"と韻を踏んで、「"もう会いに"行けないことなんてないよね」っていう歌詞にしていて。やっと中国に来れて、中国のシンガーであるシー・シー・トンさんと一緒にこれを歌うっていうのが非常に意味のあることで、とても素晴らしい楽曲になってました。



みさと:英語、日本語、そしてその空耳アワー的な中国語、トリプルミーニングが成せるグローバルソングになってますよね。

金子:いやでも本当に、ライブめっちゃ人気で。

みさと:ちょっと動画を見させていただいたんですけど、メンバー出てきた瞬間の歓声が、「待ってました!」っていう雰囲気がすごいですね。

金子:MCに対するリアクションもキャーッ!って感じで。

みさと:アイドルじゃん。

金子:若干そういうのもあるぐらいの感じになってましたね。

みさと:いや、すごい。She Her Her Hersはホームを作りましたね、中国に。

金子:そうなってるのを実感しました。



みさと:すごいな。もう会いに行けないことなんてない時代になって、もっともっと人気になるんでしょうね。

金子:いずれはね、この曲を実際にシー・シー・トンさんと共演したら盛り上がるでしょうね。

みさと:観に行きたいなあ。

New Release Digest Part 3


みさと:パート3をお送りしました。リリースおめでとうございます。はじめましてさんは、Souvenir

金子:彼らは千葉県出身の3人組のロックバンドで、5月に開催されたJAPAN JAMにオープニングアクトとして出演するなど、今伸び盛りの3人組ですね。

みさと:いいですね、スリーピースだけど緩急ある、ドラマがしっかりしてる構成だなって。

金子:これは一聴して「なるほど、人気出るな」っていうのがわかる感じで。ホームページを見ると、自分たちでは「オルタナティブロック」っていう言葉を使っていて、確かにオルタナな要素もありつつ、でもやっぱりメロがバンッとストレートに前に出てるので、ちゃんとマスに届く音楽だと思うから、ここから楽しみですね。



みさと:それぞれの見せ場もすごく感じるし、あとは今バンドやってて楽しいんだろうなっていうのが、ちょうどサウンドも歌詞もそういう曲になってますけど、伝わってくるいい曲ですね。さらにSHŌJO、彼女もはじめましてになります。

金子:FRIENDSHIP.とは馴染みのあるアーティストの変名プロジェクトではあるわけですけど、これまでは英語のイメージがあったのが、今回は日本語で歌ってるっていうのがまず新鮮で、それがこのプロジェクトの大事なところでもあって。歌詞のテーマ的には同性愛とか、クィアについて歌っていて、欧米ではね、よく歌われるというか、社会の中で共有されているテーマですけど、まだ日本ではそこまでっていう部分もあって。実際ご本人のコメントで、「短期的な目標としては、クィアに関する日本の音楽を日本に届くまでアメリカでリリースする。最終的な目標は、サタデーナイトライブで日本語でパフォーマンスする」という。



みさと:素晴らしい使命を持って始めたプロジェクトってことですよね。

金子:明確な目的意識があるっていう。

みさと:やっぱりセクシュアリティのすれ違いとか憤りが書かれているのが印象的ですし、一人称を"うち"って表現してるのもとてもリアリティがある歌詞の書き方になってますよね。さあ、そんなパート3からはどちらの曲をかけましょうか?

金子the chef cooks meの新曲をかけようと思います。

みさと原田郁子氏の最新作の声が聴ける喜びよ、もう本当にいいですね。

金子:今週はたまたまフィーチャリングものが3曲続きますけど、郁子さんの声の存在感はもう素晴らしいですね。

みさと:高音部分をあえて絞り出すように歌うあの表現だけで涙出てきちゃって。

金子:郁子さんはもともと福岡のご出身でもありますから、やはり福岡が誇るシンガーソングライターですね。

みさと:嬉しいフィーチャリングをありがとうっていう曲です。



金子:シェフ自体は今年20周年ではありつつ、来年の3月のライブで活動を終了するということを発表していて。寂しい気持ちもありつつ、でもきっとやりきったうえでの、20年という節目での活動終了だと思うから、最後まで見届けたいっていう思いもあります。だからこそこのタイミングで、もともと大ファンだった郁子さんを迎えて、こんな素晴らしい曲を出してくれたっていう、それはホントにありがとうございますっていう感じですね。めちゃめちゃ良い曲でした。

みさと:下村さんと郁子さんの声が重なる瞬間もすごく相性が良くて、とても心温まる名曲になったのではないでしょうか。

RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。 放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg 金子厚武 1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。 @a2take / @a2take3 misato_a_photo.jpg 奥宮みさと ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。 @_M1110_ / @11misato10 Yuto_Uchino_photo.jpg Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar) 神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。 The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。 オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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