FM福岡で毎週水曜日 26:00～26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある３組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本 大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、松本 大が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート！（聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。）

隠れた名曲を紹介！@リビングルーム

（松本）ここからは@リビングルーム。毎回Room "H"の住人がそれぞれのカラーで今聴いてもらいたい音楽を自由にセレクトしていきます。ということで今週は約12時間くらい前に僕はカラオケにいたんですけど、そのカラオケで友達がいろんな歌を歌っていく中で、「あ、いいな」と改めて思った曲を選曲していこうかなと思っています。有名な曲もあれば、意外と隠れ名曲みたいな発見もあったりもしました。

1曲目：Mr.Children「雨のち晴れ」

1曲目は発見なんですけど、Mr.Childrenの「雨のち晴れ」という曲です。サビ前の曲進行が綺麗だなと思ったんですよね。綺麗というのは、Aメロがあってのメロディーの流れというのがすごく掴まれるものがあるというか。サビ前のメロディーがあるんですけど、そこからのメロディー展開がとてもよかったです。昨日カラオケで1回聴いただけなので、逆にちゃんと原曲を聴いたことなかったなと。今から聴くんですけどね（笑）。



Mr.Childrenの「雨のち晴れ」、藤井風の「帰ろう」、松田聖子の「赤いスイートピー」の3曲をお送りしました。人がカラオケで歌ってくれる曲で再認識するみたいなことが結構あるなと思っています。俺も30歳になってから1週間ちょいくらいしか経っていませんが、全然外に出ていません。最近外に出ることが億劫になっておりまして、いろいろ飲み会にも誘われていたんですけど、それも全部断って家で制作したり、ゲームしたり、「もう出たくない！」みたいな状況がずっと続いていたのですが、昨日久々に外に出てみて、頑張ってでも人に会って、外的刺激を受けるというのは、とても大切なことだなと改めて思いました（笑）。
ただいやがおうにも30代を意識せざるを得ないような事態が連発していく中で、すごく自分の中でスイッチを押された感覚があるんですよ。ステージに上がる時も5秒前までおにぎり食べていられる人間ではあるのですが、そんな自分でもスイッチを押された感覚があって、いよいよやりたくないなと遠ざけてきたこととかも1つ1つ向き合っていくべき時なのかなと、ちょっと道化になってみる日があっても良いのかなと。自分の守るべきものを考えた結果、自分のプライドを捨てるみたいなことがあっても良いのかなとチラチラと考えていますけど、最終的に残したいもの、核の部分というものを大事に生きていきたいなと思っています。

オンエアでは、2曲目に藤井風「帰ろう」、3曲目に松田聖子「赤いスイートピー」を紹介！ぜひradikoタイムフリーでお聴きください！

GRAPEVINE「風待ち」弾き語りカバー＠レコーディングルーム

続いては宅録コーナー。＠レコーディングルーム。Room "H"の住人が弾き語りや宅録で何か1曲収録してきて、皆さんに聴いていただこうという時間です。
今日ピックアップしたのは、GRAPEVINE の「風待ち」という曲です。友達の結婚式があるんですよね。幼稚園からの知り合いの友達で、たぶん僕の人生の中で一番付き合いが長い人間です。2人いるんですけど、その2人とも同じ日に結婚式をやるというなんか不思議な感じです。片方は長崎、もう片方は埼玉の方ですけど、まさか僕の幼馴染が同じ日に結婚式を挙げるとは思ってもみませんでした。それで片方の結婚式に参加するんですけど、もう片方は、長崎だし、遠くから「おめでとう」という気持ちを送り続けるみたいな感じです。その埼玉の方の友達がすごく好きだった曲を今日はやろうかなと思います。



GRAPEVINEの「風待ち」でした。僕の親友が好きな曲でした。曲はすごく地味なのかもしれないけど、じんわり温かくなるような良い曲ですね。

Mariah Carey 「Emotions」@ベッドルーム

ここからはRoom "H"の住人がそれぞれのディープな偏愛ソングを紹介する、@ベッドルームのコーナーです。今日このコーナーで皆さんに聴いていただきたいのは、Mariah Careyの「Emotions」という曲です。Mariah Careyというと「All I Want For Christmas Is You」を知っている人が多いかもしれません。その中でこの曲はMariah Careyの初期の方に出された曲になりますが、もうずっと好きな曲です。
それでホイッスルボイスというのがあるんですよ。イルカみたいな声なんだけど、俺はこれ出せないんだよね。Mariah Careyって7オクターブまで声出せるみたいな打ち出し方されていて、7オクターブと言ったら意味わからない数字だなと思うんだけど、俺でもギリ4オクターブにいかないぐらいです。
その曲中にさっきのホイッスルボイスが入ってきているんですけど、それを普通にメロディーとして操りながら歌っているライブ映像とかもあったりするんですけど、もう本当に半端じゃなくて。ホイッスルボイスみたいなのは出せないけど、めちゃくちゃ憧れるというか。全然できないのに、勝手に学んでいる気持ちになるというか。技術とソウルと、歌に必要な大事な部分みたいなのを肌感覚で理解しようとする感じというのがすごくあって、定期的にライブ映像を見たりとか、原曲聴いてみたりとかしている中で、収録日の朝に聴いていたという（笑）。基本的に24時間以内に聴いた曲が今日のセレクトになっています（笑）。



「Emotions」すごく良い曲だし、他にもいっぱい良い曲あるし、超歌がうまかった。半端じゃなかった。たぶん生涯の何かのタイミングでMariah Careyは聴くんじゃないかなと思いますね。QueenとかThe Beatlesとか、事あるごとに聴きたいアーティストのうちの一人ですね。Radioheadとかね。ということで以上@ベッドルームのコーナーでした。

名曲の魅力に迫るコーナー「ザ・スタンダード・ナンバー」

Seals & Crofts「Summer Breeze」紹介

ここからは「ザ・スタンダード・ナンバー」の時間です。時代の移り変わりとともに音楽を聴いていくスタイルも大きく変わりました。音楽の聴き方がどれほど変わっても今も聴き続けられる名曲には人の心を揺さぶる力があると我々は信じております。この時間は発表から時間が経った今も世界中の人々から愛され続け、歌い継がれ、引き継がれてきた名曲の魅力に迫ります、「ザ・スタンダード・ナンバー」。
今日はこのコーナーにしては新しめ。とは言っても今から50年前、1972年にリリースされた夏の名曲「Summer Breeze」（想い出の「Summer Breeze」）を紹介しましょう。このコーナーいつも70年前とか80年前からあるジャズ系のスタンダードナンバーを中心にお届けしているんですが、今日はどうしても7月のうちにご紹介しておきたい70年代の名ポップスを1曲、皆さんに聴いていただきたいと思います。
と書いてあるけど、俺の気持ちというより、俺のこの番組を一緒に構成してくれているスタッフの気持ちなので、俺もいまこれを読みながら、皆さんと同じ気持ちです。僕も「Summer Breeze」を聴いたことがないです。
1972年にJim SealsとDash Croftsからなるアメリカのソフトロック・デュオ、Seals & Croftsが発表した作品です。もともと60年代からChampsというバンドで活動していた彼らですが、ビートルズ旋風が吹き荒れる1965年に解散。その後セッションミュージシャンとして活動していましたが、69年に再びデュオを組んでグループとしての活動を再スタートさせます。その後なかなかヒットに恵まれずにいましたが、72年にリリースしたこの曲が大ヒット。翌年にはIsley Brothersがカバーしてこちらも大ヒットしました。歌詞の方はまさに今ぴったり。夏の夕暮れ時を舞台にありふれたどこにでもある風景が幸せの象徴としていつまでも心に刻まれるようなそんな世界観を持った内容です。

＜著作権の関係で歌詞の掲載は省略しております＞

僕が感じたことを一言。〈ジャスミンの香り〉。匂いってすごいよね。分かる。花屋さんとかお香とか匂いがもたらす力というのはたしかにすごい。でもその匂いみたいなものを歌詞で使ったことないなと、いまこれを読みながら思いました。俺が好きな匂いで言うと白檀です。白檀の香りをどこかの歌詞で使えるだろうか？ちょっと曲を聴いてみましょう。



やっぱり言葉とメロディの関係はすごいんだなと思います。いわゆる名曲の持つ力って、そこに置かれている言葉をどんなメロディーで表現した結果、この気持ちに直結するみたいなことだったり、このイメージに直結するってことだったりすると思います。自分がなんとなくいまこの歌詞を読んで、そんなに英語が完璧にわかるわけじゃないから、「こういう解釈で」みたいな、細かいところまではわかんないけど、さっきの歌詞を前提で聴くと、「あーこの言葉をそういうメロディーで表現するのね」と思ったりするから、「この気持ちをそういうメロディーで、そのテンションで歌うんだね」ということだったりが、やっぱり音楽は魔法だったりするのかなと思いますね。そういう魔法をたくさん作りたいなと思うし、「これだから音楽やめられないわ」みたいなところがすごくあります。
この曲が多くの人を惹きつける魅力はどこだと思いますか？うーん。幸せな気持ちというのを、ある種少し虚しさをはらんだようなメロディーで表現しているところなんじゃないかな。ちょっと気だるい感じだったり、晴れやかって感じではないですよね？決して晴れやかな感じではなく、含みを持たせている感じがするんですよね。
きっとみんなは馬鹿正直に幸せだと思いながら生きているわけじゃないから、幸せだなと思う反面、「これで本当にいいのかな？」と思ったりしながら生きている瞬間というのもたくさんあって、たくさんの人がそういうものを抱えていると思います。俺も自分の生活の中で虚しい気持ちだったり、「もう人生やめたいな」と思うぐらいのことがたくさんあったり、だから馬鹿正直に「幸せだ」って言いながら生きている人間なんてどこにもいないというのが、結果的にこの曲の魅力に繋がっているんじゃないかなと思います。

7月27日(水) オンエア楽曲

星野源「異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)」
Mr.Children「雨のち晴れ」
藤井風「帰ろう」
松田聖子「赤いスイートピー」
GRAPEVINE「風待ち」弾き語りカバー
Mariah Carey 「Emotions」
Seals & Crofts「Summer Breeze」
Charlie Puth「Left And Right (feat. Jung Kook of BTS)」

番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください！

RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」

毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角（けごむつかど）」。"203号室（毎週水曜日の26:00～26:55）"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある３組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間：毎週水曜日 26:00~26:55
放送局：FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC

黒川侑司（ユアネス Vo.&Gt.）
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。
オフィシャルサイト／ @yourness_on／ @yourness_kuro


松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト／ @lampinterren／ @pgt79 / @lampinterren


森山公稀（odol Piano&Synth.）
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト／ @odol_jpn／ @KokiMoriyama

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FM福岡「Room "H"」