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2022.02.17
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本 大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
(森山)FM福岡からodolの森山公稀がお送りしているRoom "H"。ここからは@リビングルームということで最近僕がハッとしたことと、いま聴いてもらいたい音楽についてお話をする時間です。
最近、自分が年を重ねているんだなということにいろいろとハッとしてまして、現在収録時の僕はすごく筋肉痛なんですね。しかも、スポーツしたとかそういうことではなくて、最近少し忙しい日々を過ごす中で、朝方までミーティングだったり制作が続いたりという事もあったりして、朝の日課の散歩に行けない日が多かったんですね。そんな中で少しでも運動というか、体を温めた方がいいかなと思って、制作中とか作業中とかにちょっとスクワット的なことをしてたんですよ。遅いスクワットというか、空気椅子みたいなものですかね。そういうことしながら制作とかしてたら、めちゃくちゃ足が筋肉痛になっちゃって、今日もちょっと歩くのがままならず(笑)。
普段だったら10分で行けるところ25分ぐらいかかって移動してたんですけど、すごく僕も大人になったなと、最近ハッと気づきました。僕のこれまでの人生で筋肉痛とか本当にならなかったんですけどね。少しだけ悲しいです。
それとは全然関係ない音楽のテーマを本日はお送りしたいと思いますが、Room "H"の住人がそれぞれのカラーで今聴いてもらいたい音楽を自由にセレクトしていきます。
ということで、今日は1つのテーマでお送りしたいなと思っております。そのテーマというのが、僕も大好きなアメリカのバイオリニストでアレンジャーの、Rob Mooseという方をフィーチャーして話していきたいなという風に思っております。
Rob Mooseさんご存知ですかね?名前は知らなくても、作品はもしかしたら知っている方も多いかもしれないですね。バイオリニストっていう風に紹介したんですけども、ギターとか鍵盤も演奏するマルチプレイヤーで、すごく多くのアーティストとか作品に演奏やストリングス/アレンジなどで携わっている方です。関わった作品とか、アーティストを例として挙げると、例えばTaylor SwiftとかBon Iver、あとはミゾベが大好きなPhoebe Bridgers、あとはBen HowardとかDirty ProjectorsとかGlen Hansardとか、Sufjan StevensとかS. Careyとか(笑)。
挙げていくとキリがないんですが、本当に数々の作品に参加している方で、ストリングスとかホーンのアレンジだったり、演奏だったり、関わり方は様々なんですけども、いま本当に引く手なミュージシャンなんですね。
本日はそんなRob Mooseさんのストリングス・アレンジャーとしての一面に注目して、彼がストリングス・アレンジメントで携わった作品を中心にご紹介していきたいなと思っております。
Rob Moose氏は2011年のこのアルバムがリリースされた年から、Bon Iverでの活動が始まっておりまして、ストリングスのアレンジや演奏だけではなくて、ホーンのアレンジとか、ピアノやギターの演奏とか、ライブではコーラスもしてたような気がしますね、あと指揮者だったり、時にはエンジニアという感じでクレジットされたり、本当にさまざまな関わり方をしてますね。
この「Perth」は、アレンジだけではなくて、もちろんバイオリンやビオラの演奏もしてるんですけども、後半あたりから弦と管楽器のこの曲にはなくてはならないアレンジが聴けますので、本当に名曲なんですけども、ぜひそんなところにも注目しながら聴いていただければと思います。
S. Careyの作品もすごく好きなんですけど、中でも「Meadow Song」というとてもとても好きな曲があるので、本日はこれを紹介したいなと思っております。先ほど聴いていただいたBon Iverの1曲目はなかなか賑やかな曲だったんですけども、こちらの曲はMoose氏のストリングスが存分に堪能できると思いますので、ぜひじっくりと聴いてみていただければ嬉しいなと思います。
Rob Moose氏はそんなGlen Hansardのストリングス・アレンジ、演奏も行っているというわけですね。僕がRob Moose氏を好きなのもだんだんと納得感が出てきたんじゃないかなと思ってるんですけども。
この曲も弦がすごく良いですね。曲の展開自体もそうなんですけども、ミニマルなアレンジの中でじわじわとゆっくりと時間をかけながら、だんだんと展開されていくんですね。最後には混沌としたサウンドになっていくと。僕の好きなやつなんですよね(笑)。
ストリングス・アレンジもそうやって積み重なっていくような素敵なアレンジですので、ぜひ聴いてみていただきたいなと思います。皆さんも音量に気をつけながら聴いていただければ嬉しいなと思います。
ここからはRoom"H"の住人がプライベートで大事にしているディープな偏愛ソングを毎週1曲ご紹介、@ベッドルームのコーナーです。本日は@リビングルームに引き続き、Rob Moose特集ということでお送りしたいなと思っております。
それでこの@ベッドルーム・偏愛ソングのコーナーでご紹介するのは、ドイツの作曲家/プロデューサー/DJであるBen Böhmerの作品の『The Apparitions』というEPがありまして、そのEPより「Beyond Beliefs (An Apparition)」という楽曲をご紹介したいなと思っております。
『The Apparitions』というEPは、Ben Böhmerの『Begin Again』というアルバムで、その収録曲の中から4曲をRob Moose氏がリワークしたものになっているんですね。このEPは先月1月28日にリリースということで、Rob Mooseのほぼ最新の仕事になると思います。
ちなみにこの1月28日というのは、僕の誕生日です。おめでとうございます(拍手)。28歳になりました。今年も良い1年にしたいなという風に思っております。
話を戻してBen Böhmerとのコラボレーションでなんですけど、Ben Böhmerの紹介を軽くすると、ハウスなどを作ってるドイツのアーティスト/プロデューサーなのですが、Moose氏がこういうエレクトロというか、こういったジャンルのアーティストとのコラボレーションというのは、実は初めてだったみたいです。
なので今回のコラボレーションを始めるにあたって、どういう風にはじめたらいいかわからなかったみたいなことをどこかで言ってましたね。その中で文章を見つけたんでそれをご紹介します。最初はMoose氏は半分遊びのつもりでというか半分冗談で、ステムという、アルバムに収録されてる元の曲のバージョンの音のデータというのがあるんですけど、それを全部1回ミュートして、ストリングスだけで全体を再構築してみたらしいんですね。そしたらBen Böhmerがそのアプローチをすごく気に入って、そこからこの方向性でやろうということになったらしく、原曲の音のデータ、ステムを深く、深く掘り下げていって、エフェクトだったり、細かいシンセのタイミングだったりを研究して、それをストリングスに変換して行ったというような作業だったみたいですね。
Ben Böhmerも、僕はもちろん好きなんですけども、Rob Moose氏がリワークしたEP『The Apparitions』が本当に良くて、せっかくこのコーナーを使えるということで、ぜひ2曲を聴き比べしたいなという風に今日は思っているんですね。ちなみに「Apparitions」というのは僕は知らなかったんですけど、「幽霊」という意味らしいですね。
ということで聴き比べしていきたいなと思うんですけど、どちらのバージョンも先に流すかというのをすごく迷ってたんですけども、僕が聴いた順番に流したいなって思って、先にそのRob Moose氏が作ったストリングスのバージョンを聴いてもらって、その後で原曲のバージョンというのをオンエアしてみたいかなと思っております。ストリングスバージョン、『The Apparitions』バージョンを聴きながら「もともとどんな曲なんだろう」と想像してみていただいて、聴き比べていただけたらいいかなという風に思っております。
お送りしたのは、Ben Böhmer & Rob Mooseで「Beyond Beliefs (An Apparition)」でした。いかがでしたかね、このストリングスだけのバージョンは?
どう聴こえるかはちょっとわかんないですけど、僕としてはすごく新鮮だったんですよね。結構面白いなって思って、すごく素敵な音楽でもあるんですけど、最初聴いた時に「何だろうこれ?」と思ったんですよ。前提とか、この情報知らずにただニューリリースをざっくり流してた時に流れてきたので、すごい「なんだろう?」と思って聴いてたんですけど、想像つかないですよね、元の曲。なのでぜひ今日は原曲の方も聴いてみていただきたいなと思います。
お送りしたのは、Ben Böhmerで「Beyond Beliefs」でした。どうでしたか?想像とどのくらい違いましたかね?この原曲ももちろんすごく好きなんですけども、こういうものをストリングスの音に置き換える中で、やっぱりRob Moose氏ならではの弦楽アレンジのセンスというか、音使いだったり、その再構築する中にRob Moose氏らしさというのがすごく出ていて、めちゃくちゃかっこいいなって思うんですね。
あとはすごくフットワークの軽いというとちょっと違うかな?Moose氏はすごく本当にどんなジャンルにでも対応して、いろんなコラボレーションしているアーティストでもあるので、そういう幅広さというのもすごくいいなという風に思っております。
楽しんでいただけたでしょうか?Rob Moose氏のことが気になった方は、いろいろ調べてみていただけたら嬉しいなと思います。
Bon Iver「Perth」
S. Carey「Meadow Song」
Glen Hansard「I'll Be You, Be Me」
Ben Böhmer & Rob Moose「Beyond Beliefs (An Apparition)」
Ben Böhmer「Beyond Beliefs」
odol「小さなことをひとつ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年1月26日に「望み」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
(森山)FM福岡からodolの森山公稀がお送りしているRoom "H"。ここからは@リビングルームということで最近僕がハッとしたことと、いま聴いてもらいたい音楽についてお話をする時間です。
最近、自分が年を重ねているんだなということにいろいろとハッとしてまして、現在収録時の僕はすごく筋肉痛なんですね。しかも、スポーツしたとかそういうことではなくて、最近少し忙しい日々を過ごす中で、朝方までミーティングだったり制作が続いたりという事もあったりして、朝の日課の散歩に行けない日が多かったんですね。そんな中で少しでも運動というか、体を温めた方がいいかなと思って、制作中とか作業中とかにちょっとスクワット的なことをしてたんですよ。遅いスクワットというか、空気椅子みたいなものですかね。そういうことしながら制作とかしてたら、めちゃくちゃ足が筋肉痛になっちゃって、今日もちょっと歩くのがままならず(笑)。
普段だったら10分で行けるところ25分ぐらいかかって移動してたんですけど、すごく僕も大人になったなと、最近ハッと気づきました。僕のこれまでの人生で筋肉痛とか本当にならなかったんですけどね。少しだけ悲しいです。
それとは全然関係ない音楽のテーマを本日はお送りしたいと思いますが、Room "H"の住人がそれぞれのカラーで今聴いてもらいたい音楽を自由にセレクトしていきます。
マルチプレイヤー・Rob Mooseのストリングス・アレンジメント作品を紹介
ということで、今日は1つのテーマでお送りしたいなと思っております。そのテーマというのが、僕も大好きなアメリカのバイオリニストでアレンジャーの、Rob Mooseという方をフィーチャーして話していきたいなという風に思っております。
Rob Mooseさんご存知ですかね?名前は知らなくても、作品はもしかしたら知っている方も多いかもしれないですね。バイオリニストっていう風に紹介したんですけども、ギターとか鍵盤も演奏するマルチプレイヤーで、すごく多くのアーティストとか作品に演奏やストリングス/アレンジなどで携わっている方です。関わった作品とか、アーティストを例として挙げると、例えばTaylor SwiftとかBon Iver、あとはミゾベが大好きなPhoebe Bridgers、あとはBen HowardとかDirty ProjectorsとかGlen Hansardとか、Sufjan StevensとかS. Careyとか(笑)。
挙げていくとキリがないんですが、本当に数々の作品に参加している方で、ストリングスとかホーンのアレンジだったり、演奏だったり、関わり方は様々なんですけども、いま本当に引く手なミュージシャンなんですね。
本日はそんなRob Mooseさんのストリングス・アレンジャーとしての一面に注目して、彼がストリングス・アレンジメントで携わった作品を中心にご紹介していきたいなと思っております。
1曲目:Bon Iver「Perth」
まず1曲目に選んできましたのが、Bon Iverの2011年のアルバム『Bon Iver』の「Perth」という曲です。Bon Iverの紹介は改めてする必要はないかもしれませんが、軽くしておくと、2006年にJustin Vernonによって結成されたアメリカのインディ・フォーク・バンドです。Rob Moose氏は2011年のこのアルバムがリリースされた年から、Bon Iverでの活動が始まっておりまして、ストリングスのアレンジや演奏だけではなくて、ホーンのアレンジとか、ピアノやギターの演奏とか、ライブではコーラスもしてたような気がしますね、あと指揮者だったり、時にはエンジニアという感じでクレジットされたり、本当にさまざまな関わり方をしてますね。
この「Perth」は、アレンジだけではなくて、もちろんバイオリンやビオラの演奏もしてるんですけども、後半あたりから弦と管楽器のこの曲にはなくてはならないアレンジが聴けますので、本当に名曲なんですけども、ぜひそんなところにも注目しながら聴いていただければと思います。
2曲目:S. Carey「Meadow Song」
続いて2曲目にご紹介するのは、Bon Iver繋がりということで、S. Careyの2018年リリースのアルバム『Hundred Acres』より「Meadow Song」という曲です。S. Careyというのは、Bon Iverのドラマーとして活動している、Sean Careyのソロ名義なんですね。このSean Carey氏もマルチプレイヤーで、いろんな楽器を演奏してるんですけども。そのS. Carey名義のソロ作品にもRob Moose氏がストリングスのアレンジや演奏で関わっていると。S. Careyの作品もすごく好きなんですけど、中でも「Meadow Song」というとてもとても好きな曲があるので、本日はこれを紹介したいなと思っております。先ほど聴いていただいたBon Iverの1曲目はなかなか賑やかな曲だったんですけども、こちらの曲はMoose氏のストリングスが存分に堪能できると思いますので、ぜひじっくりと聴いてみていただければ嬉しいなと思います。
3曲目:Glen Hansard「I'll Be You, Be Me」
3曲目にご紹介するのは、Glen Hansardの2019年にリリースされたアルバム『This Wild Willing』より、「I'll Be You, Be Me」です。改めてご紹介すると、Glen Hansardはアイルランドのシンガー・ソングライターです。映画『ONCE ダブリンの街角で』の音楽でご存知の方が多いのではないでしょうか?僕も大好きな映画なので、この番組でも「Falling Slowly」とかを紹介したし、流したこともあったような気もしてます。Rob Moose氏はそんなGlen Hansardのストリングス・アレンジ、演奏も行っているというわけですね。僕がRob Moose氏を好きなのもだんだんと納得感が出てきたんじゃないかなと思ってるんですけども。
この曲も弦がすごく良いですね。曲の展開自体もそうなんですけども、ミニマルなアレンジの中でじわじわとゆっくりと時間をかけながら、だんだんと展開されていくんですね。最後には混沌としたサウンドになっていくと。僕の好きなやつなんですよね(笑)。
ストリングス・アレンジもそうやって積み重なっていくような素敵なアレンジですので、ぜひ聴いてみていただきたいなと思います。皆さんも音量に気をつけながら聴いていただければ嬉しいなと思います。
Ben Böhmer「Beyond Beliefs (An Apparition)」紹介@ベッドルーム
ここからはRoom"H"の住人がプライベートで大事にしているディープな偏愛ソングを毎週1曲ご紹介、@ベッドルームのコーナーです。本日は@リビングルームに引き続き、Rob Moose特集ということでお送りしたいなと思っております。
それでこの@ベッドルーム・偏愛ソングのコーナーでご紹介するのは、ドイツの作曲家/プロデューサー/DJであるBen Böhmerの作品の『The Apparitions』というEPがありまして、そのEPより「Beyond Beliefs (An Apparition)」という楽曲をご紹介したいなと思っております。
『The Apparitions』というEPは、Ben Böhmerの『Begin Again』というアルバムで、その収録曲の中から4曲をRob Moose氏がリワークしたものになっているんですね。このEPは先月1月28日にリリースということで、Rob Mooseのほぼ最新の仕事になると思います。
ちなみにこの1月28日というのは、僕の誕生日です。おめでとうございます(拍手)。28歳になりました。今年も良い1年にしたいなという風に思っております。
話を戻してBen Böhmerとのコラボレーションでなんですけど、Ben Böhmerの紹介を軽くすると、ハウスなどを作ってるドイツのアーティスト/プロデューサーなのですが、Moose氏がこういうエレクトロというか、こういったジャンルのアーティストとのコラボレーションというのは、実は初めてだったみたいです。
なので今回のコラボレーションを始めるにあたって、どういう風にはじめたらいいかわからなかったみたいなことをどこかで言ってましたね。その中で文章を見つけたんでそれをご紹介します。最初はMoose氏は半分遊びのつもりでというか半分冗談で、ステムという、アルバムに収録されてる元の曲のバージョンの音のデータというのがあるんですけど、それを全部1回ミュートして、ストリングスだけで全体を再構築してみたらしいんですね。そしたらBen Böhmerがそのアプローチをすごく気に入って、そこからこの方向性でやろうということになったらしく、原曲の音のデータ、ステムを深く、深く掘り下げていって、エフェクトだったり、細かいシンセのタイミングだったりを研究して、それをストリングスに変換して行ったというような作業だったみたいですね。
Ben Böhmerも、僕はもちろん好きなんですけども、Rob Moose氏がリワークしたEP『The Apparitions』が本当に良くて、せっかくこのコーナーを使えるということで、ぜひ2曲を聴き比べしたいなという風に今日は思っているんですね。ちなみに「Apparitions」というのは僕は知らなかったんですけど、「幽霊」という意味らしいですね。
ということで聴き比べしていきたいなと思うんですけど、どちらのバージョンも先に流すかというのをすごく迷ってたんですけども、僕が聴いた順番に流したいなって思って、先にそのRob Moose氏が作ったストリングスのバージョンを聴いてもらって、その後で原曲のバージョンというのをオンエアしてみたいかなと思っております。ストリングスバージョン、『The Apparitions』バージョンを聴きながら「もともとどんな曲なんだろう」と想像してみていただいて、聴き比べていただけたらいいかなという風に思っております。
お送りしたのは、Ben Böhmer & Rob Mooseで「Beyond Beliefs (An Apparition)」でした。いかがでしたかね、このストリングスだけのバージョンは?
どう聴こえるかはちょっとわかんないですけど、僕としてはすごく新鮮だったんですよね。結構面白いなって思って、すごく素敵な音楽でもあるんですけど、最初聴いた時に「何だろうこれ?」と思ったんですよ。前提とか、この情報知らずにただニューリリースをざっくり流してた時に流れてきたので、すごい「なんだろう?」と思って聴いてたんですけど、想像つかないですよね、元の曲。なのでぜひ今日は原曲の方も聴いてみていただきたいなと思います。
お送りしたのは、Ben Böhmerで「Beyond Beliefs」でした。どうでしたか?想像とどのくらい違いましたかね?この原曲ももちろんすごく好きなんですけども、こういうものをストリングスの音に置き換える中で、やっぱりRob Moose氏ならではの弦楽アレンジのセンスというか、音使いだったり、その再構築する中にRob Moose氏らしさというのがすごく出ていて、めちゃくちゃかっこいいなって思うんですね。
あとはすごくフットワークの軽いというとちょっと違うかな?Moose氏はすごく本当にどんなジャンルにでも対応して、いろんなコラボレーションしているアーティストでもあるので、そういう幅広さというのもすごくいいなという風に思っております。
楽しんでいただけたでしょうか?Rob Moose氏のことが気になった方は、いろいろ調べてみていただけたら嬉しいなと思います。
Photo by ミゾベリョウ
2月16日(水) オンエア楽曲
odol「望み」Bon Iver「Perth」
S. Carey「Meadow Song」
Glen Hansard「I'll Be You, Be Me」
Ben Böhmer & Rob Moose「Beyond Beliefs (An Apparition)」
Ben Böhmer「Beyond Beliefs」
odol「小さなことをひとつ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年1月26日に「望み」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama