SENSA

2021.11.20

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!odol・赤い靴・バウンダリーほか全18作品 -2021.11.17-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!odol・赤い靴・バウンダリーほか全18作品 -2021.11.17-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


MISATO:11月15日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全18作品の中から、まずは前半9作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!ボジョレーヌーボー解禁されましたけど、ボジョレーヌーボーには、RiE MORRiSが合いますか?



金子:結構合いそうな曲がありましたよね。壱タカシとかも味わい深い感じがありましたし。でももう少し年数経ってるかな...。



MISATO:少しヴィンテージ感ありますね(笑)。この番組でははじめましての方が何組かいらっしゃいました。まずは、インストデュオのMIDORINOMARU

金子:2010年に結成されて、もう10年以上活動している男女デュオで、ピアノとドラムの2人組です。FRIENDSHIP.でデュオというとKill The Gossipがいて、あの2人はドラムとベースでゴリゴリの音を出すわけですが。

MISATO:あの音圧は2人だとは思えないですよね。

金子:MIDORINOMARUはピアノとドラムで、非常に軽快な音楽を奏でているデュオなんですけど、今回の新曲「メロウ」では初めて自分たちの声を使っているんです。彼女たちにとっても新境地で、それで華やかさを増しているし、本人たちのコメントにもあるのですが、それによって逆に歪さも出るという面白さがある。これからの10年がどうなっていくのか、新たな始まりみたいな1曲かなと思います。

MISATO:そのいただいたコメントに、「目覚めに、なにか動き出すときに、腰が重くなるそんな時に、軽快に動き出させてくれるそんな曲」とあって、栄養ドリンクのCMかのようなキャッチコピーですよね。「夕方にはこの曲、1本!」みたいな(笑)。

金子:でも合いそう!CMソングになってそう。



MISATO:そんなMIDORINOMARUさんに続いて、バウンダリーも番組で紹介するのは初?

金子:MIDORINOMARUもバウンダリーも2020年にリリースしていて、それ以来のリリースとなります。バウンダリーは大阪の3人組の女の子バンドで、結成が2013年。ドラムとボーカルは高校生から一緒にバンドをやっているみたいで、2015年から今のメンバーになっていると。シンプルにいい曲ですね。

MISATO:そうですね、フレッシュ!

金子:変に捻りがなくて、言ってみたらですけど、SHISHAMOだったりandymoriだったり、3ピースのグッドメロディーの王道を走っている。歌詞を見ると少し弱い部分があったりしつつ、でもそれをバンドでガツンと軽快に鳴らす、その良さが魅力的だと思いました。

MISATO:声の伸びも聴いてて気持ちがいいですよね。



MISATO:そんな中、我らがodol!おめでとう!EP『pre』がついに!

金子:6月にアルバムが出たときに、この番組にも来ていただきましたが、あの後にメンバーの脱退もあり、現在3人編成で活動していて、その3人編成の最初の作品ということになります。メンバーの脱退って、もちろんファンの人からすると寂しいと思うけど、逆にその分、より自由にやりたいことができるようになるとも思うんですよね。odolは森山くんというコンポーザーがはっきりといて、その上でそれぞれが役割を果たしつつ、貢献していく形だから、逆に人数が減ったことで、たとえば曲ごとにゲストを招いて、コレクティヴ的な活動もできるかもしれないし、ますます可能性が拡がったんじゃないかなって。もう少し言えば、森山くんが大好きなYMOにいよいよ近づいてきたなと(笑)。

MISATO:3人だし(笑)。

金子:そうそう(笑)。今回『pre』という3曲入りのEPで、このタイトル通り「前哨戦」というか、まず3人になって、何ができるか、1曲1曲試したみたいな印象があって。「幸せ?」という曲は5拍子でリズムが面白かったり、「泳ぎだしたら」は歪んだギターがガツンときてたり、もう1曲の「reverie」はピアノ主体のミニマルな感じで、曲ごとに全然違う。この3人で何がやれるかというのをいろいろ試しつつ、来年以降の本格的な活動に向かっていくんだろうなという印象を受けました。



金子:それこそ「幸せ?」のオリエンタルな雰囲気はYMOっぽくて、やっぱり好きなんだなと(笑)。

MISATO:ルーツが透けて見えますよね。そのうえで、それぞれの個性も輝いてる。たとえば、ミゾベくんの声って「ミゾベくんでしかないんだな」という発声の仕方も、それが空間に馴染んでいくさまもいいなと。前回のインタビューでも森山くんがミゾベくんの声の使い方がわかるようになったとおっしゃっていましたけど。それがすごくわかる3曲になってますね。

MISATO:ソフィアンのベースもいいですよね。

金子:ちゃんと3人の個性が発揮されていますね。

MISATO:「幸せ?」という曲はその「幸せ?」の一言に自分たち自身の何かが投影されるじゃないですか?それって十人十色だから、本当に万人に刺さるというか、照らし合わせる共感力の高い楽曲だなと。会話のようになっている歌詞の書き方も素敵ですね。ぜひ歌詞も見ながら聴いていただきたいと思います。

New Release Digest Part 2


MISATO:11月15日週、新譜リリースダイジェストPart2をお送りしました。NelkoってFRIENDSHIP.はじめてですか?

金子:はじめてですね。

MISATO:え〜!いい感じ!

金子:Nelkoは5人組のバンドなんですけど、今のメンバーになったのは2020年9月ということで、そこからまだ1年という新しいバンドです。前身のバンドがありつつ、そこにラッパーが加わって、ボーカリストとラッパーがいながら、バンドという形態で活動しているのが面白いところですね。聴いてもらってわかるように、シティー・ポップ、ジャズ、ソウルとかの流れをくみつつ、いい意味でライトというか、非常に聴きやすい。Soulflexとかも好きみたいです。

MISATO:kiki vivi lilyとかも好きなんですね。

金子VivaOlaくんとかとも合いそう。



MISATO:たしかに。今後どんな曲を作っていくのか楽しみですね。さらにShimon Hoshinoさん、これは成熟された赤ワインが飲みたいですね。

金子:ボジョレーヌーボーじゃまだ若い(笑)?

MISATO:ボジョレーは若い。太刀打ちできないほど、すごい曲。

金子:Shimon Hoshinoさんは、過去にラッパーのJuaとコラボレートした曲をFRIENDSHIP.からリリースしているのですが、ソロでは初めてです。プロフィールを見ると、サウンドデザイナーであり、あと調香師をやっているらしく。だから楽曲プロデュース以外に、ファッションショーや商業施設、ホテルのサウンド及びフレグランスデザインを行うとのことで。

MISATO:本当だ、書いてある!面白い!

金子:音と香り、どちらもプロデュースしちゃうという。

MISATO:目に見えないものを形にするのが得意な人なんですね。あとは空間演出というところでのトータルアート。いや〜バッチリですね。

金子:音楽も面白くて、自分の音楽性を〈lofi surf〉と呼んでいて。〈Lofi-HipHop〉は数年前から世界的に流行っていて、日本が誇るNujabesがその〈Lofi-HipHop〉のルーツだと言われてたりするわけですけど、Shimon HoshinoさんもNujabes好きみたいです。でも自分的にはよりサーフィンとかのカルチャーに接してきて、自分の音楽もそっちにルーツがあるからこそ、〈Lofi-HipHop〉のゆるい感じを、サーフ・ミュージックに落とし込んで自分の楽曲にしているという、すごく面白いですね。



MISATO:ナチュラルなところに通じるというのも、目に見えないものを具現化させる力とイコールな気がする。面白い人だな〜。さあここで1曲お送りしたいのですが。

金子:今週は、赤い靴を紹介しようかなと。赤い靴もちろん存在は知っていたけど、正直ちゃんと追っかけていたかというとそうでもなかったんですよね。赤い靴はこの番組では何回も紹介している神谷洵平さんと、東川亜希子さんによる2人組で、2011年結成とキャリアは結構長いです。昨年神谷さんのソロアルバムが出て、もちろんドラマーとしていろんなキャリアがあるというのは知っていましたけど、ソロめちゃめちゃいいなと思って、そのあとに神谷さんがプロデュースしたERWITを聴いて、ERWITもめちゃくちゃいいなと思って、それで今回改めて赤い靴の新曲を聴いて、「あ、好きだわ!」と思って(笑)。

MISATO:あはは。神谷さんとの関係値が自分の中で深まっちゃった感じですね。

金子:一気に深まりました、この番組やり始めてから(笑)。

MISATO:大好きなんですね。

金子:好きですねえ。12月にアルバムが出るんですけど、それが5年ぶりの作品で、タイトルは『OPEN THE DOOR』。文字通り〈新しい扉を開く〉、赤い靴としても新たな領域に入っていく作品なんだと思います。いま神谷さんのお話ばかりしてますけど、歌っているのは東川さんで、また彼女の歌声がいいんですよ。

MISATO:ステキ。

金子:もちろん神谷さんのソロ作とは違って、この組み合わせだからこその音楽に間違いなくなっています。今回「STARMAN」という曲を聴いてもらうのですが、アルバムのタイミングで、改めてじっくりと紹介したいなと勝手に思っています。

MISATO:推しゴトはじまりそうですね(笑)。



MISATO:やはり大人の2人が書くと、こういう歌詞とちょっとの気怠さがいい具合にマッチするんでしょうかね。

金子:これはボジョレーいけますかね?

MISATO:ボジョレーじゃ若いかな(笑)?

金子:若いか(笑)。

MISATO:ボジョレーに似合う曲がたくさんあると言いながら、結局ボジョレーじゃちょっと物足りないと改めて感じます。もちろんフレッシュなアーティストさんもいらっしゃって、これからの成熟をどんどん楽しんでいこうと思うような、そんな18曲になっておりました。来週も楽しみにしていてください。


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
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FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。

放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC
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金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

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MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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