SENSA

2021.08.12

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) 写真家・濱田英明がゲストに登場!「Room H」 -2021.08.11-

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) 写真家・濱田英明がゲストに登場!「Room H」 -2021.08.11-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

ゲスト:写真家・濱田英明

森山:FM福岡からodolの森山公稀がお送りしているRoom "H"、ここからは@リビングルーム拡大版、早速ゲストにご登場いただきましょう。写真家の濱田英明さんです。こんばんは。

濱田:こんばんは、濱田英明です。

森山:本当にお忙しい中、ありがとうございます。

濱田:ありがとうございます。

森山:今日もここに来ていただく前に、飛行機の中ですか?新幹線ですか?

濱田:今日は飛行機と新幹線を乗り継いでここまで来ました。

森山:仕事をしながら。

濱田:そうです(笑)。

森山:この建物のロビーでも仕事をされていた、そんなお忙しい濱田さんですが、今日は1時間たっぷり、色々なことを聞いていきたいと思っております。

写真家として活動を始めたきっかけ

森山:先ずは濱田さんのプロフィールを僕から紹介させていただきます。1977年兵庫県淡路島生まれ、大阪在住。2012年の9月にデザイナーからフリーのフォトグラファーへと転身。2012年に写真集「Haru and Mina」を出版。以来、アメリカの「KINFOLK」や台湾の「THE BIG ISSUE」など海外雑誌の他、国内でも多くの雑誌や広告でご活躍中ということです。

濱田:なんかこうやって改めて聞くと、ちょっと頑張ってるな自分、と思いますね(笑)。

森山:(笑)。2012年なんですね、フォトグラファーに転身されたのは。

濱田:そうですね。

森山:写真集「Haru and Mina」を出版したのがきっかけですか?

濱田:大きな意味ではそうですね。「Haru and Mina」は、自分の子供をずっと撮り続けていて、それを収録して一冊にまとめた写真集なんですけど、子供の写真がいろんな世界中で見てもらえるようになって、「おやっ?何が起こってるんだろう?」と(笑)。自分の与り知らないところで凄く紹介されたりして、今風に言うと、「バズってた」んですよね。当時はそんな言葉もなくて、「何が起こってるんだろう?」みたいな。それで、段々と海外とかでも紹介されるようになり、これはいよいよ写真を仕事にした方がいいのかな、みたいに勘違いし、今に至るという。

森山:そうだったんですね。じゃあ、まさにこの写真集がきっかけとなって、だんだんと写真家になられたという。

濱田:そうですね、仕事に始まる前段として子供の写真を撮っていて、一念発起したって感じですね。


森山:もともとはデザイナーとしてお仕事をされていたと言うことですが、学生時代からそれを目指していたのですか?

濱田:これ、もしかしたら後でつながる話かもしれないですけど、僭越ながら僕も音楽活動をさせていただいており、大学在学中から。

森山:存じ上げております(笑)。

濱田:就職活動せず、77年生まれで今44歳で、就職氷河期というか「失われた世代」とか言われていたんですが、でも僕はバンドやりたいと思って。卒業後は、まず活動しやすいために、スーツ着なくていい、あと練習とライブを入れやすいシフト制、その要素を満たしている仕事を探したら、すぐに見つかったんですよね、東急ハンズだったんですけど(笑)。その当時、東急ハンズって制服じゃなかったんですよ。販売員でてっきり店頭に立つのかな、と思っていたらデザインの部署に急にほうり込まれたんですよ。

森山:へーーっ。

濱田:その当時1999年って、MacがDTP革命、Desktop publishingといって、IllustratorとPhotoshopが普及し始めた頃で、その前までは組版とか写真もポジとか、要するにアナログだったんですけど、そこで急にデジタルに変わったって境目に僕がポンっとほうり込まれて。バンドやる時って自分たちでフライヤーとか作るじゃないですか?

森山:はい、作りますね。

濱田:そういうのを僕も大学の時にしていて、好きな雑誌からハサミで切ってそれをコラージュして原板作って、それをA4に4面付コピーして、それを100枚刷ってさらにカットして。結構インディーズなことをやってたんですけど、それが1台でできるやん!ってことをほうり込まれた時に知って、「スゲーっ!」ってなったんですよ。「全部できる!」って感動しまして。それがデザインにすっと抵抗なく入り込めたきっかけなんですよね。

森山:なるほどー。本当にある意味偶然というか。

濱田:偶然ですね。

森山:デザイナーとして東急ハンズに入ったわけではないですもんね。

濱田:そうですね。本当に何のスキルもなく、しかも面接の当日に寝坊して、起きたらもう1時間ぐらい過ぎてて。

森山:(笑)。相当ですね。

濱田:うわーどうしようと思って、「もうやめよっかなー、行くの」と思ったんですけど、一応電話しようと思って、「すいません、寝坊しました」って言ったら、「全然今からでも来てください」って言われて。

森山:へーーっ。

濱田:それで行ったら、販促という部署ですけど、値札とか看板とか作る場所に行け、と言われて。
本当にあそこで電話せずに、もう1回二度寝とかしてたら、今ここに多分いないです(笑)。それぐらいの境目だったんですけど。

森山:面白いですね、その話。その東急ハンズのデザイナーとして、まずは始まってという。

濱田:そうですね。

森山:その後は独立されたりしたんですか?

濱田:結局デザインらしき業を(笑)35歳まで続けたんですよ。その時が2012年ですけど、大学卒業して、22歳から35歳までの13年間。でも傍でバンド活動はずっとしてたんですよね、インディーズですけど。写真は僕の中に選択肢として全くなかったんですけど趣味では撮っていて、その当時、写真撮って、それをオンラインで公開するのがシームレスというか誰もが当たり前のようにやる、自然にできるようになったのが一つ大きかったなと思ってて。

森山:もともと趣味で写真を撮られてたってことですけど、そもそも趣味としての写真と出会ったのはどういった経緯だったんですか?

濱田:写真って、今でこそみんなスマホ持って撮るじゃないですか。たぶん撮らない人ってほぼいないと思うんですよ。昔も趣味の一つとしては当然認識されていたし、僕はギリギリフィルムカメラ世代ですけど、普通に使ってる人はいたんですよね。高校の時とか、例えば修学旅行に写ルンです持って行って撮ったりとか。かといって、例えば写真部に入って作品作って発表するとか、そういうことって一切しないんですが、もっと日常の楽しみとして写真に携わってたんですね。それで子供が生まれて、当然写真を撮るんですよね、当たり前のように。子供を撮るのに理由って要らないので。本当に愛おしいっていう眼差しなので、写真を撮る行為というのは。
それがさっきのインターネットの話とくっつくんですけど、撮った写真を発表するのが当たり前になってきていたんですよね。でも、子供の写真を撮るのに理由は要らないですけど、誰かに見てもらう理由もないんですよ、本当は。他人の子供の写真って誰も興味ないものですから。それを飛び越えようとした時に、自分の写真家としてのアイデンティティに気付いたんですよね。いかに誰も興味がない他人の子供を世界中の人に、なおさら言葉が通じない人にも見てもらうにはどうしたらいいんだろうな、ってなんとなく意識が向いた時に、「あっ楽しい」ってなったんですよ。その時がきっかけですね。

森山:すごいですね。環境だったり、その巡り合わせみたいなもので、今の写真家としての濱田さんがいるような感じですね。
音楽を志してミュージシャンとして過ごしている中で、デザインだったり写真に触れていたっていうことですけども、音楽はどんな音楽が好きだったんですか?

濱田:もともとビートルズを小学校5年生くらいの時に父親が多分聴いていたというか、聴いていないけど原体験として残っていて。カーステレオとかで流れているのが、『マジカル・ミステリー・ツアー』とかインパクトがすごくて、ビートルズって至る所で流れてるんで、この曲知ってる!みたいなタイミングって何回もあるんですよね。それで気づいて、中学入った時からもう一気に全部、TSUTAYAに行ってCD借りてきてテープにダビングして、何回も朝からずっと聴いて。英語の授業の時に「これいいんですよ」って英語の先生に言ったりして、そうしたら「今日は濱田くんがビートルズが好きなんで題材にします」って言われて、流したら僕のことをみんなオタクって言い出したんですよね。その当時オタクっていう言葉はまだそれほど認知されていなかったから、「いや、違うねん、これは」みたいな(笑)。でも、気持ちはオタクというかマニアだったんですよね。ビートルズが本当最初に好きになった音楽で、今だにそうですけど、ファンクラブ入ったり、メンバーが使ってるギターを片っ端から集めたりとか(笑)。



森山:濱田さんご自身は、何の楽器をやられてたんですか?

濱田:ギターなんですよね。

森山:それは、ビートルズの影響で「ギターかっけえ」って感じでした?

濱田:そうですね、ビートルズの楽器といえばギターですもんね。中学校の時、僕は卓球部だったんですけど、すごく仲の良かったダブルスでペアを組んでた子がギター弾けたんですよ。「Blackbird」っていう曲があって、その子が弾けたんですよ。

森山:「Blackbird」を?

濱田:そう。「えー、めっちゃいいやん!」って言って、その子の家に行って。僕ギターまだ持ってなかったんで、「そうやってやるんや」って感じで見させてもらって、入り浸るっていう。

森山:なるほど。

濱田:だから、一番最初に弾いた曲は、ビートルズの「Blackbird」ですね。



森山:ちなみに、そのペアの方とは後にバンドは組まれるんですか?

濱田:一切組んでないです、卓球やってただけです(笑)。

森山:でも大きな存在となってたんですね。

濱田:今思えば、そうですね。

odolとの出会い

森山:ここからはodolとの出会いだったり、odolとのお仕事の話なんかもしていきたいなと思っているんですけども。僕たちodolと濱田さんとの出会いは radikoのブランドムービーが最初でしたよね。

濱田:そうですね。

森山:あれは2020年の頭ぐらいに制作しましたね。お会いしたのは春頃だったと思うんですけど、6月に公開されたブランドムービーでodolの楽曲「小さなことをひとつ」を書き下ろしさせていただいて。その映像の撮影が濱田さんだったんですよね。このブランドムービーの監督がodolのMVも撮っていただいている林響太朗さんで。響太朗さんと濱田さんは元々親交はあったんですよね?

濱田:実はそれが初めての仕事だったんですよ。

森山:あ、そうなんですね。

濱田:お互いを認識はし合っていて、響太朗監督は僕の写真をすごく見てくれていて。ご飯食べる機会があって「是非何か一緒にしたいですね」と話をしてた時に、このお仕事がバンっときて。

森山:そうだったんですね。

濱田:しかもodolと聞いて、「めっちゃ好きです」みたいな(笑)。「やるやる」って。

森山:じゃあ、一緒に仕事されたのは、このradikoブランドムービーが初めてだったんですね。めちゃくちゃ運命的というか。

濱田:はい。そう思うと、その後何回か仕事をしていくことになるので。

森山:そうですよね。

濱田:実は昨日まで一緒だったんですけど、別件で(笑)。

森山:ほんとですか?てっきり、ずっと前からご一緒されてるのかと思ってて。

濱田:実は初めてだったんです。

森山:なんだか嬉しいですね、それは僕としても。あの時のことを思い出して今どうですか?

濱田:僕、撮影中は曲を聴いてなかったんですよ。

森山:そう、完成してなかったです、多分(笑)。

濱田:最後に仮編して色を作っていく作業があるんですけど、その部屋で初めて聴きました。そしたら、「え、odolってこんなバンドやったっけ?」と思ったんですよ。

森山:そうですよね。

濱田:曲調がポジティブだし、楽器の音色とかも、ちょっと今までにないというか、すごく優しくてアコースティックな感じがして、めっちゃ嬉しいと思いました。流れてる音にそういう映像を添えられるっていうのが。

森山:それは有り難いですね。本当におっしゃっていただいたように、僕たちもあの曲は、それまでのodolから変わった1曲でもあって。今となってはすごくアルバム『はためき』にも馴染んでる1曲でもあるんですけど。それこそ響太朗さんからそういうアコースティックな響きとか優しさみたいなことをテーマとして提案していただいていて、そこから、ああいったアレンジになったので。本当にこの仕事は僕たちにとってもかなり大切なものになっていますね。出来上がりの映像も素晴らしいなって僕は思っていて、「その音は、」というタイトルで今も公開されていますので是非YouTubeで見ていただきたいなと思うんですけども。



Lyric Videoシリーズ「はためきとまなざし」について

森山:そんなご縁からですね、実は現在、「はためきとまなざし」という新しいLyric Videoシリーズで一緒に『はためき』を作ってくださっている濱田さんなんですが、これはアルバム全曲に濱田さんの撮り下ろしの定点動画にリリックをのせて、定期的に公開していってる最中なんですけども。この企画はいかがですか、濱田さんとしては?

濱田:まずこの「はためきとまなざし」に至るその前段があって、「小さなことをひとつ」っていうradikoのブランドムービーでご一緒させていただき、その後Lyric Videoも制作したんですよね。

森山:そうですね。

濱田:「小さなことをひとつ」だけの。それが昨年の話で。そのLyric Videoの手法が「はためきとまなざし」の元になってるんですよね。ある風景を定点で捉えてそれをつなぎ合わせていって、1曲にするっていうやり方だったんですけど。この方法論自体は、実はずっと前から取り組んでいて。スチールが基本的に専門だったので、そのタイミングでは。写真と動画の間みたいなものが作れたらいいなと思ったんですよね。動画ってやっぱり写真と違って機材も多いし、押すだけで撮れるってものでもないんですけど、その逆転の発想で一個の風景を写真のようにフレーミングしてカメラを動かさずにその風景だけを捉え続ける。で、その中でコントロールできない何かが起きた時に見てくれる人の中で何か弾けるというか、はためくというか(笑)。

森山:(笑)。

濱田:そういう方法論でいろいろ撮り続けていて、全然発表していない映像がたくさんあったんですよね。「小さなことをひとつ」のLyric Videoの話をいただいときに、これをodolのこの曲にあてるとすごく合うんじゃないかな、と提案させてもらって作ったのが始まり。

森山:そうですよね。「小さなことをひとつ」の一つ目のLyric VideoはEP『WEFT』をリリースした時に作っていただいたんですけども、そこでいただいたそのアイディアというか、最初に「軽く組みました」って送っていただいた映像が感動的すぎて、メンバーで「やばい」ってなっちゃって。今、言葉で「定点動画を組み合わせた」って説明しても絶対に伝えきれない、その組み合わせだったり、間だったり、順番だったりから生まれる新しい感覚っていうのを必ず感じられるって、僕たちは思っているので、ぜひ、実際に見て欲しいなと思います。

濱田:はい、ぜひ!


森山:そこから今回の「はためきとまなざし」が始まっていった、ということですね。

濱田:「小さなことをひとつ」は多分10カット以上の素材をくっつけてますけど、「はためきとまなざし」は1曲フルで1カットまるまる同じ風景だけをずっと続けるところがポイントになっていて、その時間の経過がもっと見えるようになるんですよね。例えば5秒ぐらいのものをくっつけていくとやっぱり5秒の時間しか見えないんですけど、odolの曲がありその尺があってその中で、例えば、日が沈んでいく様っていうのがその映像中に捉えられるっていうのはここの面白さかなと思ってて、時間の感覚がさらに一個増えたなって。

森山:そうですね、4分5分同じ景色を見続けるって言うのは日常生活でもなかなかない体験で、その景色と音楽が更に生み出す何か物語みたいなものを感じることもできて、本当に『はためき』というアルバムを拡げていただいてる映像だなっていう風にいつも感じております。

濱田:ありがとうございます。


森山:音楽と写真は似ているところがあると、以前少し話されていたと思うんですけど、改めてどんな部分が似ていると感じますか?

濱田:まず、音楽と写真の相性はとても良いっていう話があって。それはそれぞれにないものをそれぞれが持ってるっていう。音楽は絵がない、ビジュアルがない。反対に写真には音が見えない。でも音が聞こえるような写真というのもあって、音が聞こえたらすごい豊かなものになるはずで、それがくっついた時にすごくスパークするんですよね。それぞれがないものを補うから、だからMusic Videoっていうのはすごく相性のいい表現だと思うんですよね、それは写真ではなくて映像ですけど。
表現として映像や写真と音楽との相性がいいと思っていて。あと、どんな表現も実は根本的にやってることは同じだと思っていて、その世界にある事象を翻訳しているっていう。この風景は綺麗、と思ったけど、綺麗という表現では収まりきらない感情を写真に託す・音楽に託すっていう。それは手段が違うだけで詩でも小説でも良くて、基本的にやってることは同じじゃないかなと思っていて。それを僕は「世界を見つける」という風に言っていて。更に踏み込むと、実はまだ言葉になってない現象だったり事象だったり感情だったりを写真や音楽ってのは表現できる可能性がまだ無限に残っていて、無数にある言葉でもまだ表現しきれないことってたくさんあると思うんですけど。
で、僕がやりたいことっていうのは、写真でそれを見つけていくことなんですね。その写真が一体何を表しているかっていうのは実は言葉で説明する必要は必ずしもないと思っているんです。なぜなら言葉にできないから。そういうのが音楽との共通性かなって。

森山:そうですね、言葉という表現手段は、全ての表現の中で突出して多くの人に共有されているものだから、言葉がなく成立する表現っていうのはひとつ抽象度上がるというのもあるし、抽象的なものを抽象的なまま表現するのに適しているものでもあるから、そういった近さを僕も感じているんです。一方で写真ってかなり具体的な表現でもあるなって思ったりすることもあって。例えば、ここにペットボトルがあることを伝える表現って、ペットボトルを写真で撮ることが何よりも正確というか素早いと思うんですね。音楽でペットボトルがあることを伝えるのって、そこを一個抽象的なレイヤーに置き換えて表現するしかないので。そこがある意味、対極にあるような表現でもあるのかなっていう風には感じたりもしていて。

濱田:なるほど。

森山:視覚的な要素っていうのは、人々の世界の認知には一番強いものだと思うので。それがあるからこそ最初におっしゃっていた補い合うような組み合わせっていうのが成立するんだろうなって思っていて。「はためきとまなざし」も音楽だけでは絶対に表現しきれない深さというか拡がりっていうのを感じる要因は、そういうところにあるなーっていう風に思っていますね。

濱田:「はためきとまなざし」でメンバー自身が「すごく曲の印象変わった」とか、そういうコメントをされてたじゃないですか。まさに今、作ってる本人自体も、全然違う見え方になるって、やっぱり組み合わさった時の面白さなのかなって。

森山:そうですね。odolの音楽は映像が見えるっておっしゃっていただくことも多いのですが、所謂「映像が見える音楽」っていうのは、具体的な映像を、"この映像"を誰かに伝えるというよりもその人の中の映像を喚起させる音楽っていう意味合いだと思うんです。そこに濱田さんの視点での見えてる風景とか、この音楽に合うなって思って撮った、その景色が、自分の中には無かったものを教えてくれたり、またその景色を見て自分の中に違う何かが生まれてきたりっていうのは、音楽を聴くという行為をより一層豊かな体験にしていただいてるような気がしていますね。

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8月11日(水) オンエア楽曲
odol「小さなことをひとつ」
Colin Blunstone「Her Song」
Todd Rundgren「A Dream Goes On Forever」
odol「未来」
odol「瞬間」

番組へのメッセージをお待ちしています。
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RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年4月21日にFRIENDSHIP.より新曲「Alles Liebe」を配信リリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2020年10月14日にアルバム「FRAGILE」をリリース。
オフィシャルサイト @lampinterren @pgt79 / @lampinterren

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森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年6月9日に、NEW ALBUM「はためき」をリリース。
オフィシャルサイト @odol_jpn @KokiMoriyama


LINK
FM福岡「Room "H"」

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