Enfants・拍謝少年 Sorry Youth・Ivy to Fraudulent Gameが台湾で共演!RUSH BALL 2026 in 台湾 with FRIENDSHIP.ライブレポート
REPORT
2026.10.17
〈始まりはいつも雨〉〈ねぇ、僕らだけは永遠に踊っていないかい?〉〈こんな気持ちは初めてなの ほら唄を書いた〉。6月に発表された記念すべき10枚目のオリジナルアルバム『PRISM』のリリースツアー『Blowin' in the wind』のファイナル、LINE CUBE SHIBYAでのライブは、近年の踊ってばかりの国の楽曲の中でも屈指の名曲で、下津光史が「踊ってばかりの国はこの曲から確信に変わった」と語る「ニーチェ」から始まった。

東京都心では全ての日で降水を観測し、記録的な雨量となった9月。それはまるで混迷の度合いを深める国内外の情勢と、その中を生きる僕らの心模様を映し出すかのようだった。しかし、踊ってばかりの国へと入国すれば、心の中に降る雨が上がって、虹色のPRISMが輝き出す。下津がギターを高く掲げてライブが始まると、〈この渋谷から飛び出してみないかい?〉と歌い、間奏から大サビへの展開が何度聴いても高揚感抜群の「ニーチェ」から、シタールで弾いているようなインド音階をギターで表現する「PSYCHE STAR」、さらには「evergreen」のアウトロで爆音を鳴らし、下津がピースをする冒頭の3曲で、彼らが最高のバンドであることを再確認する。

『PRISM』は現体制になってから6枚目のアルバムであり、5人による音響的なアンサンブルが極限まで突き詰められたアルバムだ。バッキングとリードギターというシンプルな役割分担からは逸脱し、丸山康太と大久保仁、そこに下津も交えた3本のギターが絡み合い、没入感のある空間を作り出す。そこに谷山竜志と坂本大季のリズム隊も渾然一体となって風景を立ち上げることもあれば、ビートを立たせて踊らせることもあるし、下津の歌にしっかり寄り添うこともある。ライブだとリアルタイムダブによってより空間が捻じ曲げられ、音源では青葉市子がメロトロンで参加している「ネモフィラ」でのアンビエントな音響は、踊ってばかりの国がフィッシュマンズの遺伝子を受け継ぐバンドであることを改めて強く感じさせた。


ツアータイトルにもなっている「Blowin' in the wind」を僕が初めて聴いたのは4月に行われたHedigan'sとのツーマンライブで、あの日はYONCEが踊ってへのリスペクトを熱く語ったこともよく覚えているのだが、下津がこのタイミングで〈The Answer is blowin' in the wind〉と歌ったこともとても印象的だった。言わずと知れたボブ・ディランの名曲がモチーフで、1960年代の公民権運動に触発されたプロテストソングであり、反戦歌としてもよく知られている。この曲で下津は〈吹き荒ぶ嵐の中 共に生きていく あなたにこの唄を〉と歌い、「酸性雨」では〈せめて自由に生きるわ〉と繰り返し、「ネモフィラ」では〈はぐれても迷わぬように したためたこの唄〉と綴っている。「ニーチェ」を起点とする『PRISM』は「唄」の力を信じる下津光史の歌うたいとしての矜持がたっぷりと詰まった作品でもあり、その凄みはこの日のライブでもはっきりと伝わってきた。


丸山が珍しくソロを弾く「!!!」を終えると、下津がここで上裸になって、軽やかな「Lemuria」から、重厚な演奏を聴かせた「ロープ」がライブ中盤のハイライトに。今回のツアーを前に坂本大季の休養が発表され、この日もドラマーはサポートの照沼光星だったが、下津とはGODで活動を共にしていることもあり、しっかりとアンサンブルの一部となりながら、そのパワフルなドラムが「ロープ」のような曲で特に際立ち、ホールの規模感にもよく似合っていたように思う。


マンチェスター的なグルーヴの「Choose your life」からは再び『PRISM』の楽曲を続け、アルバムではラストを飾っている「China Bike」の構築的なアレンジメントと素晴らしい演奏は一つの到達点だと感じる。また、「めっちゃいっぱいライブ来てくれるお客さんも、まだ会ったことない人も、もう会えない人も、全員の顔を思い浮かべて曲を書いてて、だから誰にでも当てはまるように」と話して始まった「6月の現状」では〈届けこの想い 時間も距離も飛び越えて 擦り切れた心を 抱えた君に今突き刺され〉とストレートに歌い上げ、「超新星」でも〈いつの日にも飛べるように あなたに歌うだけ〉と歌われるように、『PRISM』が「君」や「あなた」に向けられた歌のアルバムであることも改めて感じられた。


「Everything gonna be alright」を繰り返した「Orion」を終えて、「それではみなさま、サイケデリックジェットコースターがもうすぐ出発しますので、シートベルトをしっかりお締めください」という言葉から始まった終盤の流れは実に圧巻。谷山が弾くループがグルーヴを引っ張る「Mantra song」のラストでドローンを聴かせると、一際大きな歓声の上がった名曲「ghost」
へ。さらに、この日演奏された曲の中では最も古い「それで幸せ」ではシューゲイザーな轟音がかき鳴らされ、当時の踊ってがディアハンターをはじめとしたUSのシーンから強く影響を受けていたことを思い出させる。ラストも轟音が鳴り響く「No ESPer」で、リフを基調としたサイケかつ骨太なアンサンブルはまるで現代に甦ったレッド・ツェッペリンのよう。演奏を終えた下津と照沼がハグをしてステージから去っていったのは、今回のツアーを象徴するシーンだったと言える。

アンコールでは下津がおもむろに「なんかGEZANのこととかあるやん?ツアー中にあんなこと流れてきてさ、マジで音楽やって生きてていいんか?俺、みたいになるよ」と話し出し、「それでもやり切ったけどね。ロックンロールはさ、1秒も止まらんからさ」という言葉にこの日一番の大歓声が起きると、名曲「Boy」で大団円。〈雨降りの模様 テレビつけよう Boy たまの日曜 おでかけしよう Boy〉。「やまない雨はない」と誰かは言うが、やまない雨もあるかもしれないし、答えは風の中にもないかもしれない。それでも僕は見たよ、雨上がりの夜空にあの無限のようなPRISMを。今夜君のこと誘うから、空を見てた。始まりはいつも雨さ。
文:金子厚武
撮影:石毛倫太郎



2026年10月24日(土)
【会場】恵比寿LIQUIDROOM, KATA, LIQUID LOFT
【時間】OPEN 13:00 / START 14:00
【出演者】
LIQUIDROOM:踊ってばかりの国 / PEDRO / österreich / ドミコ / GeGeGe
KATA:DENIMS / Blume popo / Guiba / やさしいみらい / LOLOET
LIQUID LOFT:THE CHARM PARK / 永井琳子 (Band Set) / 友田オレ (Band Set) / sucola / 新川莉子 (ゆうさり)
【料金】前売 ¥6,000 / 当日 ¥7,000 (税込・ドリンク代別途)
【チケット】一般発売中
イープラスhttps://eplus.jp/ssr/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/ssr-2026/ (Pコード:327-512)
【主催】HIP LAND MUSIC CORPORATION / FRIENDSHIP.
【お問い合わせ】恵比寿LIQUIDROOM (03-5464-0800)

Apple :
https://apps.apple.com/jp/app/ssr-2026/id6804879025
Android :
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.hiplandmusic.ssr2026

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WEB https://km5.co.jp/
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▼配信日時
2026年10月24日(土)13:30 START
※視聴ページの開場は開演の10分前(13:20)となります。
▼視聴ページURL
https://live.nicovideo.jp/watch/lv351592835
▼タイムシフト(アーカイブ)視聴期間
2026年11月23日(月)23時59分まで
※番組開始前にタイムシフト予約をすると、上記の期間内は番組を視聴することが可能です。その場合もニコニコプレミアム限定パートの視聴にはご登録が必要となります。
※ニコニコプレミアムに登録すると、事前の予約なしに上記の視聴期間中、番組全編を視聴可能です。
各アーティストの後半パート等、番組の一部はニコニコプレミアム限定視聴となります。
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東京都心では全ての日で降水を観測し、記録的な雨量となった9月。それはまるで混迷の度合いを深める国内外の情勢と、その中を生きる僕らの心模様を映し出すかのようだった。しかし、踊ってばかりの国へと入国すれば、心の中に降る雨が上がって、虹色のPRISMが輝き出す。下津がギターを高く掲げてライブが始まると、〈この渋谷から飛び出してみないかい?〉と歌い、間奏から大サビへの展開が何度聴いても高揚感抜群の「ニーチェ」から、シタールで弾いているようなインド音階をギターで表現する「PSYCHE STAR」、さらには「evergreen」のアウトロで爆音を鳴らし、下津がピースをする冒頭の3曲で、彼らが最高のバンドであることを再確認する。

『PRISM』は現体制になってから6枚目のアルバムであり、5人による音響的なアンサンブルが極限まで突き詰められたアルバムだ。バッキングとリードギターというシンプルな役割分担からは逸脱し、丸山康太と大久保仁、そこに下津も交えた3本のギターが絡み合い、没入感のある空間を作り出す。そこに谷山竜志と坂本大季のリズム隊も渾然一体となって風景を立ち上げることもあれば、ビートを立たせて踊らせることもあるし、下津の歌にしっかり寄り添うこともある。ライブだとリアルタイムダブによってより空間が捻じ曲げられ、音源では青葉市子がメロトロンで参加している「ネモフィラ」でのアンビエントな音響は、踊ってばかりの国がフィッシュマンズの遺伝子を受け継ぐバンドであることを改めて強く感じさせた。


ツアータイトルにもなっている「Blowin' in the wind」を僕が初めて聴いたのは4月に行われたHedigan'sとのツーマンライブで、あの日はYONCEが踊ってへのリスペクトを熱く語ったこともよく覚えているのだが、下津がこのタイミングで〈The Answer is blowin' in the wind〉と歌ったこともとても印象的だった。言わずと知れたボブ・ディランの名曲がモチーフで、1960年代の公民権運動に触発されたプロテストソングであり、反戦歌としてもよく知られている。この曲で下津は〈吹き荒ぶ嵐の中 共に生きていく あなたにこの唄を〉と歌い、「酸性雨」では〈せめて自由に生きるわ〉と繰り返し、「ネモフィラ」では〈はぐれても迷わぬように したためたこの唄〉と綴っている。「ニーチェ」を起点とする『PRISM』は「唄」の力を信じる下津光史の歌うたいとしての矜持がたっぷりと詰まった作品でもあり、その凄みはこの日のライブでもはっきりと伝わってきた。


丸山が珍しくソロを弾く「!!!」を終えると、下津がここで上裸になって、軽やかな「Lemuria」から、重厚な演奏を聴かせた「ロープ」がライブ中盤のハイライトに。今回のツアーを前に坂本大季の休養が発表され、この日もドラマーはサポートの照沼光星だったが、下津とはGODで活動を共にしていることもあり、しっかりとアンサンブルの一部となりながら、そのパワフルなドラムが「ロープ」のような曲で特に際立ち、ホールの規模感にもよく似合っていたように思う。


マンチェスター的なグルーヴの「Choose your life」からは再び『PRISM』の楽曲を続け、アルバムではラストを飾っている「China Bike」の構築的なアレンジメントと素晴らしい演奏は一つの到達点だと感じる。また、「めっちゃいっぱいライブ来てくれるお客さんも、まだ会ったことない人も、もう会えない人も、全員の顔を思い浮かべて曲を書いてて、だから誰にでも当てはまるように」と話して始まった「6月の現状」では〈届けこの想い 時間も距離も飛び越えて 擦り切れた心を 抱えた君に今突き刺され〉とストレートに歌い上げ、「超新星」でも〈いつの日にも飛べるように あなたに歌うだけ〉と歌われるように、『PRISM』が「君」や「あなた」に向けられた歌のアルバムであることも改めて感じられた。


「Everything gonna be alright」を繰り返した「Orion」を終えて、「それではみなさま、サイケデリックジェットコースターがもうすぐ出発しますので、シートベルトをしっかりお締めください」という言葉から始まった終盤の流れは実に圧巻。谷山が弾くループがグルーヴを引っ張る「Mantra song」のラストでドローンを聴かせると、一際大きな歓声の上がった名曲「ghost」
へ。さらに、この日演奏された曲の中では最も古い「それで幸せ」ではシューゲイザーな轟音がかき鳴らされ、当時の踊ってがディアハンターをはじめとしたUSのシーンから強く影響を受けていたことを思い出させる。ラストも轟音が鳴り響く「No ESPer」で、リフを基調としたサイケかつ骨太なアンサンブルはまるで現代に甦ったレッド・ツェッペリンのよう。演奏を終えた下津と照沼がハグをしてステージから去っていったのは、今回のツアーを象徴するシーンだったと言える。

アンコールでは下津がおもむろに「なんかGEZANのこととかあるやん?ツアー中にあんなこと流れてきてさ、マジで音楽やって生きてていいんか?俺、みたいになるよ」と話し出し、「それでもやり切ったけどね。ロックンロールはさ、1秒も止まらんからさ」という言葉にこの日一番の大歓声が起きると、名曲「Boy」で大団円。〈雨降りの模様 テレビつけよう Boy たまの日曜 おでかけしよう Boy〉。「やまない雨はない」と誰かは言うが、やまない雨もあるかもしれないし、答えは風の中にもないかもしれない。それでも僕は見たよ、雨上がりの夜空にあの無限のようなPRISMを。今夜君のこと誘うから、空を見てた。始まりはいつも雨さ。
文:金子厚武
撮影:石毛倫太郎
LIVE INFORMATION
SHIBUYA SOUND RIVERSE ~ SSR2026 ~



2026年10月24日(土)
【会場】恵比寿LIQUIDROOM, KATA, LIQUID LOFT
【時間】OPEN 13:00 / START 14:00
【出演者】
LIQUIDROOM:踊ってばかりの国 / PEDRO / österreich / ドミコ / GeGeGe
KATA:DENIMS / Blume popo / Guiba / やさしいみらい / LOLOET
LIQUID LOFT:THE CHARM PARK / 永井琳子 (Band Set) / 友田オレ (Band Set) / sucola / 新川莉子 (ゆうさり)
【料金】前売 ¥6,000 / 当日 ¥7,000 (税込・ドリンク代別途)
【チケット】一般発売中
イープラスhttps://eplus.jp/ssr/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/ssr-2026/ (Pコード:327-512)
【主催】HIP LAND MUSIC CORPORATION / FRIENDSHIP.
【お問い合わせ】恵比寿LIQUIDROOM (03-5464-0800)
SHIBUYA SOUND RIVERSE 公式アプリ

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WEB https://km5.co.jp/
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「SHIBUYA SOUND RIVERSE ~ SSR2026 ~」ニコ生独占生中継

▼配信日時
2026年10月24日(土)13:30 START
※視聴ページの開場は開演の10分前(13:20)となります。
▼視聴ページURL
https://live.nicovideo.jp/watch/lv351592835
▼タイムシフト(アーカイブ)視聴期間
2026年11月23日(月)23時59分まで
※番組開始前にタイムシフト予約をすると、上記の期間内は番組を視聴することが可能です。その場合もニコニコプレミアム限定パートの視聴にはご登録が必要となります。
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