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2026.02.06

んoon、折坂悠太(band)との自主企画ツーマンで2ndアルバム発売発表

んoon、折坂悠太(band)との自主企画ツーマンで2ndアルバム発売発表

んoon主催のツーマンライブ『んoonと折坂悠太(band)』が1月21日に東京・WWW Xで開催された。 これは、んoonが自主企画したツーマンライブ『んoonと』の第2弾で、前回はDos Monosと対バンした。

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真っ暗になったステージに、まずは折坂悠太(band)のバンドメンバーが位置についた。折坂悠太はステージに入って、アコースティックギターを肩にかける。アカペラの「轍」でライブがスタートした。あたたかみのある一本のライトが折坂を背中から少しずつ照らし、バンドも言葉と声に合わせて薄く音を重ねていく。メンバーはsenooricky(ドラム)、宮田あずみ(コントラバス)、山内弘太(エレキギター)、ハラナツコ(サックス)の4人。折坂とバンドはひとりひとりに直接語りかけるような歌と演奏を届ける。2曲目は「夜香木」。物憂げな情景を美しい音に乗せて少ない言葉で語っていった。次は小気味の良いギターのカッティングが心地よい「凪」。個々の楽器が奏でる熱気を帯びたグルーヴに観客の体を揺らせた。
折坂は「こんばんは〜。今日は寒い中お越しいただきありがとうございます。折坂悠太(band)と申します。"んoon"と楽しいパーティをやりたいと。パーティを......」と挨拶して微笑んだ。その後に歌った「たこぶつ」はアコースティックのあたたかい音色と、居酒屋のワンシーンを彷彿とさせる歌。折坂のMCの温度感と合わせて、場内にリラックスした空気感が生まれた。

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折坂は「某チェーンのリーズナブルなコーヒー屋さんでよくコーヒーを飲むんですけども。今日も来る前に地元の近くで立ち寄って、いろいろ今日のライブのことを考えていて。でもその店舗のBGMのスピーカーが壊れていて、普段はすごく小気味いいジャズボッサみたいな感じの音楽が流れているんですけど、(今日は)ある周波数帯になると突然ブブッ......ブッという音しか出なくなるんですよ。なんか日常の中にノイズミュージックが侵食しているような感じがあって。(中略)ブブッ......ブッの中でみんなが過ごしている。なんかそういう突然おかしな音がしてくる音楽、表現というのが私らのバンドもそうだし、"んoon"もリハを聴いていてなんとなく......」と話すと場内に笑いが漏れた。
折坂は「全然ディスってないですよ(笑)。今日はそういうイメージでライブをできたらいいなと思っています」と話して「道」を歌唱した。アコースティックギターのコード感と、コントラバスとサックスの響き、ダイナミックなドラムの合奏が、目の前に雄大な自然が広がる開放的なイメージを想起させる。「さびしいところ なんにもないところ」と歌うが、演奏からはポジティブなエネルギーを感じさせた。だが、そこに「戦争しないです」と締めくくる「正気」を歌う。今この瞬間もあちこちで起こっている戦争、破壊を観客に思い起こさせたのちに、個人と社会の合間に存在するどうしようもないジレンマを歌詞に込めた「炎」を届けた。この流れで「足早で歩く あの子を迎えに」と歌う「星屑」には、多層的なニュアンスが込められていると感じた。そこに折坂とバンドの感情の高まりをそのまま投影したような「スペル」と、サックスと折坂のポエトリー・リーディング的な歌唱が圧巻のグルーヴを生んだ「夜学」と畳み掛けた。

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折坂は「米はどこにあるのか」と社会を風刺した詩を朗読したのち、「確かじゃないけど 春かもしれない」と歌う「春」を歌った。混迷にあっても、希望を忘れさせない。そんな音楽の力を表現しているようだった。最後にメンバー紹介を経て、「坂道を駆け下りる」という表現が非常に現代的な「坂道」をプレイして、素晴らしいライブを締めた。

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転換とサウンドチェックが終わり、ベース・積島直人が「"んoon"です。よろしく!」と短く挨拶すると大きな拍手と歓声が。"んoon"はウエスユウコが弾くハープのフレーズが牽引する「Amber (Summer Ver.)」でライブを始めた。JCが元気良く「あっけましておめでとう〜!」と挨拶した流れから積島の「ニャンニャン♪」と歌うコーラスが特徴の「AGE」へ。次の「FREEWAY 」は重厚なベースと剛健なドラムに、爽快なハープと江頭健作のキーボード、JCの踊るようなヴォーカルが乗る楽曲。アウトロではハープは音を切り刻むようなスライス効果のエフェクターをかけ、ベースの音色もさらに重く存在感を増した。パワフルな演奏で見るものを虜にする「PILLOW」、江頭のファンキーなクラビネットサウンドにテンションが上がる「LOBBY」、クラビネットにベースラインが絡み付くグルーヴィな「Conversation Piece pt.3」で観客を圧倒した。

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JCは「みんな元気? なんかさ、いい日だよね。"『んoonと』という企画をやるぞ"となって、気づいたら2ヶ月連続ということになって。"わぁお"って(笑)。それだったら、"(んoonが)本当に(一緒に)やりたい方たちとやろう"という気持ちで、先月はDos Monos! 今月は折坂悠太(band)! なんかもう感無量だよね。本当にご褒美だなあと思っているんですけど、私は話すと長いので(笑)。みんな、ありがとう」とこの企画に込めた思いを素直な言葉で観客に伝えた。
"んoon"は常に想定を超えるパフォーマンスを見せてくれる。それぞれの楽器が多種多様なエフェクターを駆使しているからか、誰がどの音を奏でているのかわからない瞬間が多い。7曲目の「GREEN」はさまざまな音とフレーズが入り乱れた曲だったので、ちょっと背伸びしてメンバーの手元と聴こえる音との答え合わせするのが楽しかった。「TOUCH」は"んoon"のメロディーセンスと繊細さを情緒たっぷりと堪能できる曲。
ウッドベースを弓で弾いて、ノイジーな音を出すダークな「TO DOG」から、6弦ベースとハープによるポジティブなフレーズが心地よい「NANA」に。徐々にフロアが揺れ始めたところで、曲間をあけず「HEBITORA」に突入する。圧巻はウエスのファズで歪ませたハープと積島の複雑なベースライン。緊張感あるバンドアンサンブルに、江頭がヴィンテージなエレピのサウンドを重ねていく。次の「FOREST」も曲間を開けずプレイ。JCが「WWW X!調子はどうですか?」と声をかけると観客は熱い歓声で応えた。その勢いのまま、キャッチーなピアノフレーズに、どう弾いているのか想像もつかないベースラインが重なっていく。さらにオートワウをギラギラに塗したファンクギターのカッティングのような音を鳴らすハープの音色が加わるという、強烈なアンサンブルで観客の耳も目も鷲掴みにした。

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曲が終わるやいなや、積島が超絶技巧のベースソロを弾いて、JCも「You Ready?」と笑顔で問いかけてから「SUMMER CHILD」へ。前回も盛り上がったこの曲の魅力は、緊張と緩和を自在に操る"んoon"の演奏力。楽曲中盤まで少しずつ緊張を高めていき、JCの「Dance!」を合図に、アンサンブルで凄まじいカタルシスを与える。本編最後はエフェクトをかけたハープや、歪ませ切ったベースの激しくも切ないフィードバックノイズを奏でる「BILLION」をパフォーマンスした。

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驚異的なステージングに観客は大きな拍手と歓声、そしてアンコールを求める。メンバーが戻ってくるとJCは「みんな、ありがとう」と話し始めた。「今日という大事な日を私たちは楽しみにしていました。折坂悠太(band)には本当に感謝しています。折坂さんの歌って"ああ、しんどいなあ"とか"すごくうれしいな"とか、そういう日々の自分の在り方に寄り添ってくれる曲で、いつも聴いていて。みなさんもライブを観て感じたと思うけど。素晴らしかった。今日対バンできて光栄に思っています。折坂悠太(band)のみなさんにありがとうを」と言うと会場は大きな拍手に包まれた。

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「あと今日が大事な日と言ったことにはもうひとつ理由があって。......私たちは去年からずっと曲を作ってきていました。今年の4月1日に2ndアルバムがリリースされます」とサプライズ報告。積島は「知ってる人もいるかもしれないけど、これは我々にとって驚異のハイペースだから。1stアルバムを出すまで(結成から)10年かかってるんだから」とみんなを笑わせた。そしてメンバー全員でタイトルを発表。
2ndアルバムのタイトルは『Zoo』。2025年に各地でライブをする合間で制作されたという。そしてなんとアルバムに収録された新曲「HITSUJI」を披露した。この曲はロマンチックなシンセとドラムマシン風の音色が80'sポップスを彷彿とさせるミディアムチューン。新しい"んoon"を感じる楽曲だ。そして、素晴らしい音楽にあふれたツーマンのラストを代表曲「TOKYO FAMILY RESTAURANT」と「SNIFFIN'」で締め括った。

なお、ライブが終わった直後に、「HEBITORA」のMVがYouTubeで公開された。2026年の"んoon"はどんな活動を見せてくれるのか、わくわくさせるように2ヶ月連続ツーマンであった。



文:宮崎敬太
撮影:宮下夏子

RELEASE INFORMATION

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んoon「Zoo」
2026年4月1日(水)
Format: Digital
Label:FRIENDSHIP.

Track:
1. CALLING
2. MAR
3. SEE YA
4. IO
5. HITSUJI
6. HEBITORA
7. CACTUS
8. Vapored HITSUJI
9. OTODO

んoon「HITSUJI」
2026年2月4日(水)
Format:Digital
Label:FRIENDSHIP.

Track:
1. HITSUJI

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LIVE INFORMATION

Zoo Fantástica(ズーファンタスティカ)
名古屋公演
・日程:2026年6月11日(木)
・会場:名古屋 CLUB QUATTRO
・開場 18:00 / 開演 19:00

大阪公演
・日程:2026年6月12日(金)
・会場:梅田 CLUB QUATTRO
・開場 18:00 / 開演 19:00

東京公演
・日程:2026年6月24日(水)
・会場:LIQUIDROOM
・開場 18:00 / 開演 19:00

チケット情報
・券種:スタンディング
・前売料金:¥4,500(税込)
・ドリンク代:別途必要
・枚数制限:お一人様4枚まで
・発券形態:紙・電子チケット併用
・未就学児入場不可(小学生以上チケット必要)

[発売スケジュール]
・オフィシャル1次先行(先着):2026年2月4日(水)18:00 ~ 3月1日(日)23:59
・先行チケットリンク: https://w.pia.jp/t/hoon-tokyo/

[クレジット・企画詳細]
・主催:SMASH
・企画/制作:んoon、SMASH、FLAKE RECORDS
・協力:JAILHOUSE、SMASH WEST

LINK
オフィシャルサイト
@hoon_jp
@hoon_jp_

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