SENSA

2022.01.06

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) 年始めに聴きたい曲を紹介!「Room H」 -2022.01.05-

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) 年始めに聴きたい曲を紹介!「Room H」 -2022.01.05-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

(森山)odolの森山がお送りしているRoom "H"、ここからは@リビングルームということで最近僕がハッとしたことといま聴いてもらいたい音楽についてお話をする時間です。
お正月は僕すごく好きですね。子供の頃はよく冬休みに宮崎の祖父母の家に1人で飛行機に乗って行き、お正月になったら両親が後から来て、みんなで宮崎で年を越してというような感じで過ごしてました。福岡でも油山という山がありまして、高校生ぐらいかな...?卒業してからだったかもしれませんが、友達と初日の出というか、正月の朝日を油山に登って見に行った記憶があります。そんなお正月の思い出ですけど、もう長いこと福岡にも宮崎にも帰れていないということを今最近ハッと思い出したんで、今年はなんとか時間を作って帰りたいなって思っております。

2022年になったわけですけれども、新年一発目の放送ということで目標を掲げなさいと(笑)。個人的にはまたかと思われるかもしれないですけど、まずは健康に日々を過ごしたいなという風に思ってます。没頭するがゆえに少し無理をしてしまったり、集中して音楽に向き合うということが必要なタイミングもあるとは思うのですが、そんな中でもニュートラルな、健康的な日々を見失わないような一年にしたいなというのが個人的な目標です。
そしてodolとしての目標は、こちらも何度も言ってるんですけども、たくさん演奏したいなというのがあります。リリースもそうなんですけど、たくさん音楽をお届けしたいなと思ってます。今年は1月にも実はまた1つodolから嬉しいお知らせがありまして、そのあと3月3日(木)、3月4日(金)のワンマンライブ、"individuals"も含めて、かなりいろいろと計画がありますので、それを一つ一つしっかりとお届けしていくというのがodolとしての目標になります。有言実行したいなと思っております。

年の始めに聴きたい楽曲を紹介!

ということで@リビングルームの雑談コーナーがいつも長すぎるので、この辺りで音楽にいきたいなと思います。Room "H"の住人がそれぞれのカラーで今聴いてもらいたい音楽を自由にセレクトしていきます。本日は2022年初の森山回、というか2022年最初のRoom "H"ということで、「新しい年の始めに皆さんと聴きたい曲」というテーマで、3曲ほど選んで来ましたので、ご紹介したいと思います。

1曲目:Brad Mehldau「The Falcon Will Fly Again」
まず1曲目がBrad Mehldauの「The Falcon Will Fly Again」という曲です。ご存知でしょうか?アメリカのジャズピアニストですね。『Highway Rider』というアルバム、2010年リリースのアルバムなんですが、こちらに収録されている曲です。2022年になったので、もう12年前ですね。すごく早いですね。『Highway Rider』というアルバムめちゃくちゃいいんですけど、旅をテーマにしたアルバムで、架空のロードムービーのサントラみたいな、そういう作品です。なぜこの曲を選んだのかと言いますと、やっぱり「新しい年の始めに皆さんと聴きたい曲」というテーマなので、幸せな感じというか、前向きになってしまうハッピーを感じる曲を聴きたいなと思ったんですね。この曲はイントロからすごくハッピーを感じます。そしてエンディングものセクションの合唱も凄く好きで、それもぜひ聴いてみていただけたら嬉しいなと思います。



幸せなムードになったんではないかと思います。僕は気づかなかったんですけど、「ファルコンじゃん!」と先ほどディレクターの方に教えてもらって、たしかにファルコン、縁起良いですね。鷹の仲間ですからね。

2曲目:Kamasi Washington「Truth」
2曲目に選んだのは、Kamasi Washingtonの「Truth」です。ちょっと似た感じの曲かなとも思われるかもしれないですけど、今日はこういう感じの選曲になってます。新年早々なので、新しい音楽を発掘しようという気分より、やっぱ名曲を皆さんと分かち合いたいなと思いました。
「Truth」という曲は、『Harmony of Difference』という2017年にリリースされたEPに収録されています。この『Harmony of Difference』、"多様性の祝福"みたいなものがテーマとしてあるようです。Kamasi Washingtonはこの作品に限らず、活動の根底にそういう考え方があって、この曲をツアーで演奏する前に喋ってたMCも当時話題になってたりもしました。いろんな世界中を旅して演奏してる中で、いろんな人種やいろんな国があって、いろんな違う人たちとか考えとかがあるんだけど、そういう人たちはみんな許し合うというか、その我慢しあったり、受け入れあうという存在ではなくて、祝福し合う存在なんだと。お互いを祝おうというようなことをMCで喋って、「Truth」という曲を演奏するんですよね。その「Truth」ではそのコンセプトがどのように表現されているかというと、5つの違うメロディが一緒に奏でられるんですけども、その5つというのが、さっき紹介した 『Harmony of Difference』の1〜5曲目に収録されてるんですね。EPの6曲目に収録されてるのがこの「Truth」という曲で、その5つのテーマがこの曲で重なり合うと。すごく大きな曲なんですけど、そういう方法論でこのコンセプトを表現しており、そしてEPタイトルが『Harmony of Difference』という。Kamasi Washingtonはサックス奏者なので、音で表現するわけですよね、さっきのBrad Mehldauもそうですけど。そういう中で強くてまっすぐなメッセージというのは新年に聴きたくなるなと思って選んでみました。



この曲も前向きになれるんじゃないかなと思います。最初はこの「Truth」はシングルでリリースされていたと思うのですが、最初聴いた時に凄くいいなと思っていてメンバーとも盛り上がりながらスタジオでもよく聴いていました。当時は前情報とかなく単曲で聴いて楽しんでいたので、EPがリリースされたときにすごくびっくりしました。種明かしみたいな感じで、この曲も「Truth」なのかな?と最初わからなくて、でも調べて見てみるとそういう作りだったということでした。新年にピッタリな曲だと思います。

オンエアでは、3曲目にSigur Rós「Hoppipolla」を紹介!ぜひradikoタイムフリーでお聴きください!


YELLOW MAGIC ORCHESTRA「以心電信」紹介@ベッドルーム

ここからはRoom"H"の住人がプライベートで大事にしているディープな偏愛ソングを毎週1曲ご紹介、@ベッドルームのコーナーです。本日、森山が選んだのはYELLOW MAGIC ORCHESTRAの「以心電信」という曲です。考えると@ベッドルームのコーナーが久しぶりですね。しかも新年一発目なんで何を選ぼうって思ったんだけど、やっぱりYMOかなと思いまして、今回は「以心電信」という曲を選んでみました。皆さんはこちらの曲ご存知ですかね?1983年にリリースされていて、アルバム『サーヴィス』に収録されています。1983年ということで、YMOが解散した時なんですけれど、いや、散開ですね。
この曲はとあるキャンペーンソングだったんですね。国際連合の「世界コミュニケーション年」というのがあって、それのキャンペーンソングで当時NHKですごく頻繁に、この曲の30秒のバージョンが流れていたらしいという。この曲はバージョンがものすごく多いんですよ。この曲に限らずなんですけど、バージョン多すぎ問題というのがYMOにはありまして、YMOをそんなに通っていないけど聴いてみようかなとか思った時に、ストリーミングで探した場合、どれ?となりがちで。その壁が割と高いんじゃないかなと僕は思っていて、なので整理して、まずどれを聴いて欲しいというのを言いたくて、この話をしています。『サーヴィス』というアルバムに収録されてるのが一応「以心電信」のオリジナルなので、このアルバムを探して聴いていただければいいかなと思います。
ただ、2008年リリースのライブ盤で『LONDONYMO』というのがありまして、そのテイクもかなり大好きなので、そちらを聴いてみるのもオススメです。同じシリーズで『GIJONYMO』というのもありますが、どちらかというとLONDONの方をオススメしておきます。
「以心電信」という曲は、教授と幸宏さんが作曲していて、細野さんとピーターバラカンさんのお2人が作詞しています。ピーターバラカンさんは、YMOの英詞をずっとやられていて、つまりこの曲にも英詞があります。教授と幸宏さんが作った曲に細野さんが作詞をするという曲です。実は細野さんが作詞だけというのはこの曲だけみたいですね。詞も良いんですよ。詞のテーマというかモチーフになってるのは自助という考え方です。歌詞をどう感じるかというのは、皆さんに委ねつつ、僕もあくまで感想として話すんですけど、"自助"という概念って、自分のことはまずは自分で守りなさいよみたいな、少し冷たい印象というか、公助とか共助という言葉の対比でと考えると、少しそういうイメージがあるんですよね。
でもこの曲では歌われている「help yourself」というのは、そういう冷たい印象は全くなくて、みんな一人一人がありのままの自分自身のことまずは大切にしましょうという感じで、まず自分自身を大切にしてからという、とても優しい感じに聴こえるんですね。
そしてすごくシンプルに歌われるんですね。メロの部分が日本語詞でサビが英詞で、日本語詞もすごくシンプルな言葉選びだし、サビは一箇所だけを除いたらずっと繰り返しなんですね。
楽曲の構造もすごくシンプルでこのめちゃめちゃシンプルな構造だからこそ、グッと響いてくるというかね、僕はYMOの中でも結構上位で好きな曲なんですよね。なのでぜひ歌詞も聴いてみながら、聴き取りながら聴いてみていただければと思います。
もちろん音楽的にもかっこいいポイントはあって、ちょっとそろそろ早く曲を聴かせろという感じなんでね(笑)。何を聴けばいいんだとなっちゃうので、簡単に言うんですけど、まずコーラスのハーモニーがすごくかっこいいし、メロディーが豊かでオブリガードというか、ブラスセクションのメロディーとか歌メロの間に挟まってくる音がすごい多彩で賑やかでいいんですよね。ということでこの辺りでお送りしたいなと思います。



やっぱりかっこいいですよね。新年っぽくないですか?この曲って有名な「君に、胸キュン。」とかと同じ路線というか、いわゆる歌謡曲路線というか、そういう流れの中にある楽曲だとは思うんですよ。そんな中でもYMOならではのこだわりというか、美学みたいなのは随所に見られてすごくかっこいい曲だなって思っています。でも 『テクノデリック』 とか『BGM』みたいなシビアな感じというのではなくて、抜けが良くて、アレンジも華やかで、聴いたら自然と前向きになってしまうなと僕は感じるので、新年一発目はこれを聴きたいなと思って選びました。さんざん語ってきましたがこの曲だけでもいろんなバージョンがあるので、もし気に入った方はぜひ掘っていただけたらいいなと思います。

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1月5日(水) オンエア楽曲
odol「小さなことをひとつ」
Brad Mehldau「The Falcon Will Fly Again」
Kamasi Washington「Truth」
Sigur Rós「Hoppipolla」
YELLOW MAGIC ORCHESTRA「以心電信」
odol「歩む日々に」

番組へのメッセージをお待ちしています。
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RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト @lampinterren @pgt79 / @lampinterren

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森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年11月17日に、EP「pre」をリリース。
オフィシャルサイト @odol_jpn @KokiMoriyama


LINK
FM福岡「Room "H"」

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