SENSA

2018.07.30

サカナクション。海のような美しさよ。

サカナクション。海のような美しさよ。

今回は、7月25日(水)に発売となったサカナクションの映像作品、Live Blu-ray,DVD「SAKANAQUARIUM2017 10th ANNIVERSARY Arena Session 6.1ch Sound Around」に関しての記事をお届けします。
パッケージなどのデザインに主に焦点をおいてミサトが、実際に視聴してみての感想をアサヒナとナカムラがレポートします!


今週の月曜日に完成品が会社に届いたので、スタッフ一同で開封の儀を執り行いました。


本作のデザインはグラフィックデザイナーの田中義久氏が手掛けております。


グラフィックデザイナー・美術家 田中義久

永続性の高い文化的価値創造を理念に,批評性をもったデザインを実践している。主な仕事に東京都写真美術館をはじめとした文化施設のVI計画,ブックショップ「POST」,出版社「CASE」の共同経営,「The Tokyo Art Book Fair」,「Daikanyama Photo Fair」などのアートディレクションがある。また,アーティストの作品集や共同制作も定期的に行なっている。飯田竜太(彫刻家)とのアーティストデュオ「Nerhol」としても活動し,主な個展に「Index」Foam Photography Museum(オランダ),「Promenade」金沢21世紀美術館,「Interview, Portrait, House and Room」Youngeun Museum Contemporary Art (韓国)がある。
サカナクションの作品だと「10th ANNIVERSARY ACRYLIC BADGE BOOK」のパッケージを手掛けて頂いております。



【外箱】


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白のボックスにシンプルに文字がレイアウトされており、ダンボールのザラッとした質感と、印刷の滲み感もあり少々の無骨さも感じさせる素朴な美しさ。
曲名がボックスの底面に入っているのも、箱を縦置きした際、背面にくるように工夫されているのかなと思いました。



【中箱】


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中にはさらに箱が。
全面に海の写真が印刷され、表面にはおそらくマットPPの滑らかな加工が施されておりこれもまた美しい。
木箱かなと思ってしまう程しっかりした作りで箱の継ぎ目がちょうど辺にあたるので、フタがあることを感じさせない綺麗な仕上がりになっており、とても存在感があります。
これは物が少ないミニマルなお部屋にポツンと飾りたくなります。
また箱の内側にアーティスト名、タイトルなどがこっそりと入っており、主張が少ないながらも共通の文言が記載されることで物としての統一感があり細部まで作り込まれているなと感じました。



【ジュエルケース】


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こちらはブックレットと同様、色の濃い蒼い海の写真で全体がまとめられております。
中面にはクレジットが掲載されており、今作に関わっている人々を知ることができます。
私もさっそくカメラマンが気になり調べてしまいました。
マネージャーに聞いたところ、ブックレットとこちらのジュエルケースの海の写真は実は幕張の海とのこと。



フォトグラファー 間仲宇

1974年神奈川県生まれ。フォトグラファー。エディトリアル、CDジャケット、広告、カタログなどのお仕事の傍ら、作品制作も平行して行っている。個人活動の他に2006年よりグラフィックデザイナー中沢貴之とNAMとしても活動している。



【ブックレット】


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まずは驚きの厚さ(笑)。この写真セレクトは大変だったであろう...
表紙、背、裏表紙にかけて、色の濃い蒼い海の写真がまたがり、開けた瞬間に感じる、外箱の白い海とのコントラストがまた美しい。
内容はリハーサルから終演までが時系列順に並べられておりライブが余すことなく写し出されています。
それぞれの写真にその場で人々が感じていた光や熱量が写し出されており、ライブの空気を視覚的に楽しめます。
そして、DVD収録映像とブックレットの写真とで、色のトーンに統一感があり、映像と写真とでしっかりと同じ世界観を感じることができます。


総評

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今作をずばり一言で言う表すと「美しい」です。
何度も文章で言ってしまいましたが、とにかく美しい。


映像作品の内容も含め、ひとつひとつが丁寧に作り込まれ非常に統一感のあるパッケージとなっておりシンプルだからこそ、考え抜かれた構築美を強く感じることができます。
また海という普遍的なモチーフを大胆に取り入れつつ、他に類を見ない新しいビジュアルを打ち出しているのも、普遍性と変化を兼ね備えるサカナクションに非常にマッチしているなと思いました。


サカナクションのパッケージを見て触れる度に、サブスプリションやダウンロードなどでは感じる事のできない「物」の良さを再認識させられます。


今の時代になぜ音楽を「物」としてお客さんに届けるのか。
その一つの回答の様に感じました。


みなさんにも是非、体感してもらいたいです。


そして開封の儀を執り行っていると、弊社代表の野村さんが現れ、「概念盤(500セット限定、概念盤プレミアムBLOCK)も開けてみなよ。」と貴重な概念盤も開封させてもらいました。

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開けてみると...


一同「すげーーーーーーーーーーーー!!!!!」


こちらは手にした人のお楽しみで!






Blu-rayはサラウンドでの再生が可能ということで、新宿にある「新宿AVAC座」さんのスペースをお借りして、サラウンドで実際にアサヒナとナカムラが視聴してきました!
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入ってみるとそこは小さな映画館のような作りになっており、4人まで入ることができます。


まず全体を通しての感想ですが、「映像作品として素晴らしい」と感じました。
山田智和監督ならではの映像の色味はもちろん、あのとても広い空間が、限られたスペースである"画面"に丁寧に落とし込まれており、その場で体感した感動が呼び起こされる、この公演に行けなかったという方にもこの日、この時間を共有できる、ただパッケージングするだけではない「+α」を感じる作品になっていると感じました。
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ちなみに、本日映像の視聴会に参加してくれた小柄なスタッフはいつも人の壁でステージが見えないらしく、サカナクションのライブを初めてちゃんと観れた...!と感動してました(笑)


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アンコールの楽曲「サンプル」でスタッフにカメラが向けられるシーンがあるのですが、ぜひ概念盤プレミアムBLOCKと完全生産限定プレミアムBLOCKを購入された方は、ブックレットや購入者限定特設サイトも合わせてチェックしてほしいです。特に特設サイトは、チームサカナクションをより深く知れる内容になっていると思います。


その他、作品を観ていて感動したポイントをいくつかご紹介します。


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アルクアラウンド


ライブ当日は楽しんでいると、じっくり観て感じ切れない部分があると思うのですが照明がとても美しく、メンバー個々を抜いた映像はこんなところにカメラあったんだ!という驚きがありました。


夜の踊り子


両側のスクリーンに映し出されていた映像とLIVE映像がその場を撮るだけではなく、作品の中に融合して落とし込まれており、鳥肌が立ちました。


Aoi


カット割りが非常に細かく、楽曲の後半に向けてどんどん迫力が増してくる映像に圧倒されました。


シーラカンスと僕


紗幕の後ろ、少し高い位置にいる一郎さん、その周りがオイルアートで抜かれ途中からレーザーの演出が入るのですが、非常に美しかったです。幻想的な映像に仕上がっておりました。


ユリイカ


助川貞義氏によるサンドアート・オイルアート、そしてVJ、サカナクションならでは演出が詰め込まれて非常に見応えがありました。「芸術」としての音楽を感じます。


『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』


MVでも使用されていた"一郎人形"がまさかの会場に×2セット。様々な最先端技術を駆使した演出もサカナクションのかっこよさですが、このアナログさもまた、10周年らしく、彼らの歴史を感じる演出でした。


SORATO


実際ライブで観ていた時、とてもサラウンドを体感した楽曲だったので、改めてこの映像作品を観てその記憶が呼び起こされました。ぜひ皆さんも可能であればサラウンド環境で再生し、この感動を体感して頂きたいです。


サンプル


現場でその空間をサカナクションのメンバーと共に作り出している「チームサカナクション」にカメラが多く向けられていた楽曲。
真剣な眼差しで多くの機材を自在に操り、リアルタイムでその場を作っているスタッフ陣はとてもかっこいいので、そちらにも要注目です。


映像作品を観ていると、なかなかライブの時の「音」の再現度が高い作品に出会えることが少ないのですが、今作は「その場にいる」と錯覚する程の臨場感溢れるライブサウンドがパッケージングされていると思います。さすがサカナクション。

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サカナクションは、同じ楽曲でもツアーごとにまた異なる演出を取り入れ、常に進化し続けるライブを魅せてくれます。
現在秋からスタートする「Sakanazukan Seminar HALLTOUR 2018-2019」のイープラス先行を実施中です。(7月30日※本日!23:59まで)
一般発売は8月26日。売り切れ必至なのでぜひお早めにお買い求め下さい。


僕たち、私たち、SENSA STAFFでした!